サッスオーロ戦と2度の「ターニングポイント」
しかしこのように比較的少ない対戦数ながら、これまでサッスオーロは少なくとも2度、ミランのターニングポイントとなった出来事に深く関わっています。
○13-14シーズン
最初に取り上げるのは13-14シーズンの出来事です。当時のミランは不振の極みに陥っており、監督であったアッレグリにも解任論が浮上していました。
そんな中迎えた1月の第19節サッスオーロ戦。本田圭佑のミランデビュー戦という事で日本での注目度も非常に高かった一戦でありますが、ミランは2点を先制しながらも4点を返され、トータル4-3で敗北を喫します。ちなみにこの試合ではベラルディが4得点全てをマークし、ミランキラーとしての評価も高めていくきっかけとなりました。
当時はセリエAの「新参」であったサッスオーロに衝撃的な敗戦を喫した試合後、ミランはアッレグリを解任。以後、ミランは監督をとっかえひっかえしながらもCLに出場できず、内容も芳しくないという完全なる低迷期が6年近く続きました。
○19-20シーズン
続いてはピオリが監督となった19-20シーズンの出来事です。その当時もシーズン前半戦に低迷していたミランですが、冬の移籍市場にてイブラヒモビッチ、ケアー等を獲得してからは状態が上向いていきます。そして、ロックダウン明け以降には8戦で6勝2分と快進撃を見せ、意気揚々と35節サッスオーロ戦を迎えました。
この試合でミランは1点を奪われるも、イブラのドッピエッタで1-2勝利。その後も無敗を維持したままシーズンを終えることとなりました。
一方で、当シーズンはシーズン中からガジディスCEO主導で次の監督探しが水面下で行われており、監督兼ディレクターとしてラルフ・ラングニックのシーズン後の就任が決定的とされていました。
しかしながら、上述したチームの快進撃を受けてクラブは方針を転換。先のサッスオーロ戦の勝利後にピオリ監督の契約延長が発表され、クラブはチームの基盤を維持する道を選んだ、と。
その判断が正しかったかどうかはここ2シーズンの結果が物語っています。翌シーズン、ミランは8シーズンぶりにCL出場権を獲得すると、翌々シーズンとなる今季はスクデット獲得を目前にしていますからね。
さて。ここまでサッスオーロ戦後に起きた「ターニングポイント」を2つ見てきましたが実に対照的です。片や敗戦後に監督を解任して完全なる低迷期に突入し、片や勝利後に監督続投を発表してチームが復活を遂げる、と。
当然ながらサッスオーロ戦の勝敗だけがそうした結果を生んだわけではないにせよ、この2つのターニングポイントがいずれも彼らとの試合後に訪れたというのは実に興味深いですね。
そして今季もまた、最終節サッスオーロ戦がミランの命運を握ります。今回は「スクデットを獲得できるか否か」という事で、長らく主要タイトルが獲得できていないミランにとって極めて重要な一戦です。このチャンスは必ずモノにして欲しいと思います。
それでは今回はこの辺で。
○余談<
自分用のYoutubeチャンネルを開設しました。
とはいえ動画を作って投稿するというような一般的な使い方は想定しておらず、時おりライブ配信を行って当ブログ読者の方々とコミュニケーションを図れたら良いなぁと漠然と考えています。ラジオ感覚ですね。
ですので、配信時にもし都合が合えば来てくれると嬉しいです。
それでは。