【得点が欲しいです】トリノ対ミラン【2021-22シーズン・セリエA第32節】

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カカニスタ22
今回はセリエA第32節、トリノ対ミランのマッチレビューを行いたいと思います。

スタメン

【21-22】トリノ対ミラン_スタメン_TACTICALista_20224111837
基本システム:トリノ「3-4-2-1」、ミラン「4-2-3-1」
ビルドアップ

まずはミランの攻撃(ビルドアップ)とトリノの守備について。

ミランはトリノのマンツーマン志向の強い守備に対し、序盤から選手たちがダイナミックに動いていきます。


【21-22】トリノ対ミラン_試合分析1
――開始早々、大きく立ち位置をずらすミラン

例えばSBは積極的に内に絞り、CBはサイドに開いて対面の相手選手(ベロッティ、ブレカロ)から逃れようとポジショニング。そして、GKメニャンに対し相手2人のどちらかが寄せに行けばCBが空く、と。そうなった場合、中盤を経由してCBにボールを預けるなどしてボールを前進させていく狙いが見られました。


【21-22】トリノ対ミラン_試合分析2
――例えばこの場面。ホルダーのメニャンに寄せに行くベロッティ。ここでメニャンは下がってきたトナーリに一旦パスを当てる


【21-22】トリノ対ミラン_試合分析3
――その後の場面。トナーリからトモリにボールが渡され、フリーのトモリが前方にドリブルで運んでいった

ただしトリノもそういった狙いを察してか、メニャンに対してはプレッシャーをあまり強めずに自身の担当する選手へのマークを優先する傾向でした。その場合、ミランはジルーへのロングボールを軸に攻めていきます。


【21-22】トリノ対ミラン_空中戦勝利数
――参考1;この試合における空中戦勝利数ランキング。ジルーが「10回」で1位



1対1

この試合においてミランが特に問われたのは「相手とのデュエルを如何にして上回るか」といった点だったと思います。スペースよりも選択肢の制限を重視する相手に対し、頻繁に発生する局所的な1対1を制することができれば相手のマークをずらし、守備対応に迷いを生じさせることが可能となりますからね。

それゆえ、ピオリ監督は攻撃陣に対し積極的な仕掛けを指示していたように思います。例えばレオンはいつも通りドリブルで仕掛けていましたが、久々に先発したサレマもドリブルやターンでボールキープしながらタメを作ったり仕掛けたりして、積極的に相手守備陣を崩そうとするシーンが一度ならず見られました(上手くいったかは別として…)。それと、前半にはトナーリがグングンと前にボールを運ぶシーンもありましたね


【21-22】トリノ対ミラン_試合分析4
――例えばこの場面。サイドのサレマにパスが渡るが、ロドリゲスがしっかりとマークしている(赤)


【21-22】トリノ対ミラン_試合分析5
――その後の場面。サレマがプレッシャーを受けながらも何とか前を向き、前方のジルーにパス。ジルーはワンタッチで横のブラヒムに叩き、マーカーの背後でパスを受けることに成功したブラヒムはこの後前方のスペースへドリブルを開始した



両チームの門番

しかしながら、こうした狙いが結果に結びついたかというとそうではありません。ミランは引き続きゴール前での正確性に欠け、決定機に至るまでにチャンスをフイにするシーンが散見されました。
この点については相手の集中した守備、とりわけCBブレーメルが優れたパフォーマンスを披露していたというのも大きかったでしょう。


【21-22】トリノ対ミラン_試合分析6
――上図の場面の続きについて。ドリブルで運ぶブラヒムに対し、ブレーメルがジルーのマークを外して対応。あっさりと潰してボールを回収した

ミランにとって、上記の狙いを結実させる上での鍵となったのはレオンの突破力であったわけですが、彼が突破してから決定機へと繋げようとしたシーンにおいては尽くブレーメルが立ちはだかりました。


【21-22】トリノ対ミラン_試合分析7
――例えばこの場面。レオンがマーカーを外して前方スペースへのドリブルを開始する


【21-22】トリノ対ミラン_試合分析8
――その後の場面。ゴール前までボールを持ち運ぶレオン(赤)に対し、ブレーメルが的確な対応で前に出て進路を塞ぐ。その後レオンからジルーへのラストパスをカットした


一方、ミランの守備もトモリがブレーメルに負けず劣らずの個人パフォーマンスを披露し、相手のチャンスシーンの多くを防ぐ中心的な役割を遂行。中でもベロッティのシュートをブロックした後半のシーンは印象的でした。


【21-22】トリノ対ミラン_タックル成功数
――参考2;この試合における「タックル成功数」ランキング


【21-22】トリノ対ミラン_クリア数
――参考3;この試合における「クリア数」ランキング


【21-22】トリノ対ミラン_タインターセプト数
――参考4;この試合における「インターセプト数」ランキング


【21-22】トリノ対ミラン_守備時の空中戦
――参考5;この試合における「守備時の空中戦」ランキング


トモリと同じく安定していた相棒のカルル、そしてGKメニャンが最後の壁として見事に機能したミランは本日もクリーンシートで試合を終えることに成功。しかしながら一方の攻撃の方は精彩を欠き、2試合連続のノーゴールとなりました。


トリノ0-0ミラン


雑感

試合を振り返って見ると、そもそもこの試合ではベナセル、レビッチ、イブラが急遽欠場を余儀なくされたというのが痛かったように思います。

まず、ベナセルが欠場になったことでケシエをボランチに回さざるを得なくなり、それによりブラヒムが先発となってしまった点。
彼がこういうタイプの相手チームとの試合でスタートから出ても活きないのは今に始まった話ではなく、案の定この試合でも存在感無く54分という早い時間帯で交代。相手の守備強度が下がる時間帯からの投入など、スーパーサブとしてならまだ機能しますけどね。
元々ケシエがトップ下スタメンでブラヒムがベンチスタート予定でしたから、監督も間違いなく分かってるはずです。アクシデントによりその計画が狂ったのは痛恨でした。

続いて、イブラとレビッチが欠場したことで攻撃的な交代カードがほぼ存在しなかった点。
消耗の激しい試合になることはわかっていたため、この試合では後半の選手交代というのが流れを変えるため特に重要なポイントの一つでありました。しかし、今日のミランが点を取るために使えた攻撃的な交代カードは実質メシアス1枚のみ。これでは厳しいです。

正直、キックオフの数時間前に彼ら3人が同時に欠場だと知った時は軽く絶望しました(特にベナセル)。上記の理由ゆえ、ミランにとって苦しい状況になる可能性は更に高まっていましたし、引き分けという結果も十分にあり得るだろうなぁと。

そんな予想を裏切ってくれず妥当すぎる結果に終わったという訳で、正直今回はマッチレビューもあまりやる気が起きず、最後の方はやっつけ感漂う記事となってしまいました。すみません。


さて。ミランの次節の相手はジェノアとなります。
まぁもうとにかくやるしかないという事で、チームの奮起に期待したいですね。

Forza Milan!


最後まで読んでいただきありがとうございました。
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Comments 4

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グラミラニスタ  

レビューお疲れさまです。やっつけ感も仕方ないですね。前節に続きミラニスタの鬱憤はたまる一方です。ブレーメルが素晴らしいのは分かりますが、簡単に奪われたブラヒムはなにしてんねん!?って感じでした泣
どこかで攻撃の閉塞感を打破して流れを良くして欲しいですね。気持ちをスクデット<CLに切り替えます。

  • 2022/04/12 (Tue) 07:56
  • REPLY
カカニスタ22
カカニスタ22  
To グラミラニスタさん

コメントありがとうございます。

最近のゴール欠乏に関しては技術的・戦術的側面だけでなくメンタル的側面も関係していると思います。もし一回でも大量得点出来れば少しは肩の荷が下り、仰るような攻撃の閉塞感を打破できるのかなぁと。
まずはCL権の確保ですね。あと2勝でほぼ確実といった状況なので、早々に決めてもらいたいです。

  • 2022/04/12 (Tue) 13:06
  • REPLY
Aki  

カカニスタさん、いつもレビューをありがとうございます。

この記事を見るのが遅くなりました(辛くて)。
守備に関しては双方のCB、ブレーメル&トモリが素晴らしかったです。ボトマン獲得の確度が高まっているようですが、ブレーメル&トモリ(orカルル)のコンビは無双できそうな夢がありますね。セリエ実績も大きい。(ボトマンも期待ですが)

攻撃に関してはイロイロですが、解説いただいた点が腹に落ちる納得感です。後方のビルドアップは工夫が見られますし、久々スタメンのサレマもなんとかしてやるぞ感はありました。が、他はメンタルというか弱弱しさが目立ちましたね。
直前での欠場が痛かったのは理解できますが、それでも全員スタメンクラスで組んでいるのでもう少し…。そしてこの場合、ブラヒムよりクルニッチ先発で良い気がしましたが、ボランチとして交代出場した動きを見ると調子悪いのですかね。

ズラタンに一喝いただいて、最後のガソリンを注入してほしいところです。
次節の奮起にForza Milan!!

  • 2022/04/14 (Thu) 10:22
  • REPLY
カカニスタ22
カカニスタ22  
To Akiさん

コメントありがとうございます。

ブレーメルは見逃すにはあまりに惜しい人材ですが、攻撃面や年齢諸々を踏まえてミランはボトマンに狙いを集中しているのでしょうね。もしブレーメルがインテルに移籍したら非常に恐ろしいわけですが…。

クルニッチは最近はほとんど起用されなくなってしまいましたね。ただここからの3連戦、特にコッパ・イタリアのインテル戦ではファーストレグに先発していましたし、もしかしたら重要な役割を担うかもしれません。

  • 2022/04/14 (Thu) 20:04
  • REPLY