メシアスの去就はどうなる?
一方、そんなメシアスは現在クロトーネから1年レンタルで加入しているという事で、来シーズン以降の動向は第一に「ミランが買取OPを行使するかどうか」にかかっています。
○買取の是非
メシアスがサレマとのポジション争いで明確にリードし始めたのは、彼が(今の)サレマと比べチームの機能性を保証してくれるからであると考えられます。
というのも両者を比較すると、メシアスの方が右アウトサイドレーンを起点としたプレー(ボールキープや、そこからの持ち運び)を無難にこなしており、また得意とするシュートの形も兼備しています。それに加えて守備も献身的に行っているという事で、サレマに比べて使いやすく安定しているように感じます。
しかしながら、メシアスの攻撃面のクオリティに物足りなさを感じるのも事実であり、年齢も30歳とベテランに差し掛かっていることから、買取という決断を全面的に支持するのは難しいものがありますね。
そこで、今のメシアスが行うような戦術的動きを得意とし、かつ彼以上のクオリティを備えた選手を獲得するというのがチーム強化のためには最善であるようにも思われます。
ピオリ監督が4-2-3-1の右サイドに求めるウイングに関して、ミランは非常に正確なビジョンを策定しているようだ。
彼らはジュニオール・メシアスに似た資質を持つ選手を求めている。すなわちワイドな位置からスタートし、中に切り込んで危険をもたらす選手である。攻撃のバリエーションを増やし、成果を高めるために、1シーズンで10ゴール程度を保証する選手を望んでいるのだ。――Corriere dello Sport
またメシアスの買取の有無には、保有元であるクロトーネのスタンスも密接に関わってきそうです。
というのも現在メシアスには約550万ユーロで行使可能な買取OPが付いていると報じられていますが、ミランとしては買取を決断した場合でもお得意の減額交渉を行うつもりだとか。そうなれば当然クロトーネ側が減額を認めてくれるかが争点になってきます。
📰@MilanNewsit dice que con la casi asegurada baja a Serie C de Crotone, Milan esperará hasta fin de temporada para negociar reducir el precio de la compra de Messias. Un préstamo ya dado de 2.5M aprox, Maldini que le gusta el jugador espera bajar los 5.5M de opción de compra. pic.twitter.com/a2JZTBhgQg
— Portal AC Milan (@MilanPortal) March 22, 2022
この点に関し、クロトーネは今シーズンのセリエBで暫定19位と大苦戦しており、このままでは3部への降格も十分にあり得るという状況です。仮にそうなった場合、おそらくメシアスのようなベテランの保有は厳しくなることが考えられますし、ミランにとっては交渉を有利に進められるようになるのではないかなと。
さて。まぁ何にせよ、メシアスが残留するかどうかを決める一番のファクターが「メシアス自身のパフォーマンス」であることは間違いないですし、ここからの残り試合はチームにとってもメシアス個人の去就にとっても極めて重要になってきます。
ですので、彼には是非とも決定的な役割を果たしてもらい、自らの価値を証明して欲しいですね。
それでは今回はこの辺で。