カルルの躍動と今冬のCB補強について
そして先日のユベントス戦でも素晴らしいパフォーマンスを披露。主にモラタやキーンといったストライカーを封じ込める見事な活躍を見せました。
Pierre Kalulu vs Juventus (H)
— Milan Comps (@CompsACM) January 24, 2022
No Nonsense defending 💪🏿🇫🇷pic.twitter.com/YGvaTk3K3s
(ユベントス戦におけるカルルのプレー集)
今シーズン開幕から12月までは右SBでの起用がメインであり、CBとしての起用が(確か)無かったカルル。
おそらくはポジショニングやボールクリアリングといった判断・技術面がピオリ監督の求める水準に達していなかったことがその理由の一つだったと考えられますが、今ではそうした部分も改善され、重要な戦力としてチームに貢献してくれています。
そもそも、ミランのCBは守備時に高めのラインを維持しつつ、対面の相手アタッカーを積極的にマークし、自由にプレーさせないといった役割が強く求められます。
この点について、カルルは申し分ないスピードを持っているため元々フィジカル面は要求を満たしていました。そして今、ボールホルダーに対するプレスのかかり具合やボール周辺の敵味方の状況に応じた適切な動きといった判断面についても改善が見られるという状況ですから、CBとしても戦力になっているのも頷けます。
そして、何より強調したいのがパーソナリティー面です。ハイラインを維持するにはフィジカルや判断だけでなく、背後のスペースを恐れることのないメンタル面も重要だと思いますが、この点に関しカルルは十分なモノを備えているように見受けられます。報じられるコメントやインタビュー内容、およびピッチ上での(良い意味で)ふてぶてしい表情を見ても強い自信を感じますしね。
「カルルは成長する過程で自信も身に付けているようだ。今の彼は気ままな態度でプレーしており、そこに自信や自尊心が表れている。私はそんな彼のことを気に入っているよ」――マッシモ・アンブロジーニ
こうしたメンタル的資質はポジションや役割に限らず、サッカー選手にとって大事だと思います。個人的にカルルにかなり大きな期待を寄せる理由はココにありまして、こうしたビッグクラブ所属に相応しいメンリティを持つ彼なら大成する可能性は十分にあるのではないかなと。
〇今冬のCB補強
さて。ところで、ミランは今冬の移籍市場にて一貫してCBの獲得を目指していたわけですが、ここ最近の報道だとそういった話がトーンダウンしております。
その要因はやはり上記のカルル、またガッビアといった控えが奮闘したことでしょう。個人的意見としてもここまで補強が遅れ、またトモリのリハビリが順調そうなことから今冬のCB補強の必要性はかなり低くなったと思います。ですから、無理に中途半端な補強をしなくても良いのかなと。
とは言え、いずれ近いうちに補強に着手すべきポジションであることは確かだと思いますから、今冬に補強しない分だけ来る夏の移籍市場ではチームに最適なビッグネームの確保をお願いしたいところです。今だとブレーメルやボトマンを夏に狙うなんて報道がありますが、果たしてどうなるか…。
カルルに視点を戻すと、もしこのまま今冬に補強が無ければ彼にとっては大きなチャンスです。十分な伸びしろのある選手ですし、これを機にグッともうワンランク・ツーランク上の選手へと成長してくれればクラブにとって将来的にも大きな財産となります。
早くも残り1週間を切った冬の移籍市場期間。ミランの選択はどちらになるか、最後まで目が離せません。
それでは今回はこの辺で。
〇関連動画
ユベントス戦後のカルルのインタビュー動画です。
日本語字幕のおかげでとても内容が分かりやすくなっています。オススメです。
では。