「ロマン枠」、ペッレグリの行方
📰 @DiMarzio: Negotiations continue between #Milan and #Monaco. #Pellegri will join Torino for an 18-month loan. pic.twitter.com/l5Kle62uBt
— Milan Posts (@MilanPosts) January 20, 2022
どうやらペッレグリはトリノへの移籍交渉が進行中らしく、上記の報道通りであればミランがモナコから一旦ペッレグリを買取り、その後ミランからトリノへとレンタルに出すという流れのようです。
わずか15歳でジェノアにてセリエAデビューを果たし、イタリアの至宝として将来を嘱望されていたペッレグリ。しかし、それから数年後にモナコに移籍してからというもの度重なる怪我に苦しめられることに。
そして今シーズン。ミランへと移籍し捲土重来を期したわけですが、今季ここまでのペッレグリの公式戦出場数は「6」で、出場時間にするとわずか「127分」。また『transfermarkt』によれば、ここまでリーグ戦22試合の内ペッレグリの「負傷による」欠場数は「8試合」とのこと。現時点では全くと言っていいほど期待に応えることができていません。
そんな中で浮上したペッレグリ移籍の噂。
ポイントはやはりミランが一旦モナコからペッレグリを「完全移籍で獲得する」という点でしょう。現在の成績に鑑みればレンタルバックが妥当なところですが、ミランとしてはペッレグリの才能を信じ、彼の復活に賭けるようです。
この点について個人的な見解を言わせてもらえば、ペッレグリの買取及びレンタル移籍は悪くないんじゃないかなと。
先述の通り、ペッレグリの出場機会は非常に少なかったわけですが、その少ない時間でも見せ場を作ってくれたのは確かだと思います。
例えばジェノア戦がその一例として挙げられますが、鋭い動き出しや相手DFライン裏への飛び出しで深さを取れていたのは印象的でしたし、こうした強みはイブラやジルーといった現レギュラーCFのソレとは異なるものです。
そして継続的な出場機会を得て、相手DF陣との駆け引きやゴールを決める感覚を取り戻せば再び脚光を浴びる可能性は十分に考えられますし、その意味でも保有権を残しつつ武者修行に出すというのは理に適っているのではないかなと。
確かに、復活したらそのままトリノに完全移籍してしまうというルートも考えられなくはないですが、その場合でもミランに多少なり移籍金は入るでしょうからOK。そして失敗のリスクについても、そもそもモナコからの買取価格が手頃ですから(当初の報道だと買取額は600万ユーロで、しかもミランは値引きを狙っているらしい)、さほど問題にはならないでしょう。
ペッレグリの今後についてはとにかく「怪我がちな体質がどうなるか」ってところがポイントだと思いますし、このままだともちろんダメですが、もしもコンディションが戻れば…という気持ちは個人的にどうしても捨てきれません。ですからロマン枠として、チームに抱えておくのはアリかなぁと。
最後に、ペッレグリが報道通り移籍した場合のことを考えてみたいと思います。
まずは彼の後釜にCFを獲るかどうかについてですが、今シーズン後半戦はこのままイブラとジルーを軸に、サブウェポンとしてレビッチが控える今の編成をキープするでしょう。前半戦のように負傷者が続出したらと思うと恐ろしいですが、この3人が元気に揃っていれば差し当たり問題は全くないですしね(そもそも金銭的に補強が厳しい…)。
問題は来シーズンです。報道通りだとペッレグリは18カ月間のレンタル移籍となるため、来季もミランにいません。
そしてイブラ。現時点だと現役続行が不透明であり、仮に引退という事になればCFの補強は不可欠なものとなります。またイブラが残留してくれることになったとしても、長期的に見てCF補強の必要性は高いままです。
この点、補強候補としては現在スカマッカなど非現実的な名前が浮上していますが、今回のペッレグリの移籍関連でいうとトリノFWベロッティの存在も忘れてはなりません。
AC Milan are considering signing Andrea Belotti on a free transfer. ✍️ [Calciomercato] pic.twitter.com/g6yPrpKra5
— PF | Transfer News.🤝 (@PurelyFootball) January 2, 2022
数か月後にフリーでの退団が濃厚となっているベロッティはかねてからミラン移籍の可能性が取り沙汰されていますし、年俸面でもミランの基準を満たしているという事で、有力候補の1人であるはずです。そのため、彼の動向に関しては要注目ですね。
それでは今回はこの辺で。
〇追記
こういった記事を昨日の時点で書いていたのですが、どうやら最新の情報によるとミランとモナコの買取交渉が難航した結果(エリオット・ミラン恒例の値切り交渉が上手くいかなかったらしい)、ペッレグリはモナコへと一旦レンタルバックし、その後モナコからトリノへのローン移籍という形が濃厚になったようです。
🚨 Milan will release Pellegri from his loan and Torino will sign him directly from Monaco. The Rossoneri failed to reach an agreement with Monaco
— Milan Eye (@MilanEye) January 21, 2022
[@SkySport] pic.twitter.com/LFUTk04bCL
記事内ではペッレグリ買取に賛成寄りの立場を表明しておいて何ですが、現状だとレンタルバックでも致し方ない成績なのは紛れもない事実。このまま交渉に進展がない限り、残念ですがペッレグリのミラン挑戦は早くも終わりを告げそうです。
いずれにせよ、CF補強の必要性は依然として高いままですし、最適な人材を確保してくれることを願います。
それでは。