ミラン、クワラツヘリアに興味を示す? ~プレースタイルについて~
2列目(主にトップ下)補強の必要性が叫ばれて久しいミラン。
そこで現在、獲得候補として様々な名前が挙がっているわけですが、その中で個人的に今気になっている1人がルビン・カザンに所属するクヴィチャ・クワラツヘリア(Khvicha Kvaratskhelia)です。
今回はそんなクワラツヘリアの特徴やプレースタイルについて、調べた事をまとめていこうかなと。

(『SofaScore』より)
まずはクワラツヘリアの基本的な情報についてですが、彼は20歳のジョージア人です。ジョージア人というと、ミランではかつてカハ・カラーゼ(DF。ネスタとコンビを組むと凄かった選手)がプレーしていたのを思い出しますね。
ちなみに、当時カラーゼは日本だと「グルジア人」と表記・呼称されることが多かったと記憶しているのですが、2015年に日本における当該国の呼称がグルジアからジョージアに変更されたそうです。
続いてポジションについて、報道によれば複数ポジションできるとのことですが、現クラブだと左サイドでの起用がかなり多いようですね。
最後に成績についてですが、昨季のクワラツヘリアはリーグで23試合に出場(内20試合先発)し、4ゴール4アシストを記録しています。この活躍により、現在の市場価値は1800~2000万ユーロとのことです。
〇プレースタイル
次にクワラツヘリアのプレースタイルについてなのですが、これに関しては他サイトに分析記事『Interest Building Over Georgia Winger Khvicha Kvaratskhelia』がありましたので、こちらを参照させていただきます。
これによると、彼の最大の特徴はその「ドリブル能力」にあるようです。
この点について。昨季のリーグ戦にて、クワラツヘリアはドリブル試行回数が平均「6.9回」で、成功数が平均で「3.4回」を記録。この数字はいずれもリーグトップです。
具体的には、左から中にドリブルで持ち運び、そこからのシュートor走り込んできた味方に合わせるパスといった形が得意とのこと。実際に映像を見ても、積極的にスピードのあるドリブルで仕掛けてチャンスを演出するシーンが散見されますし、中でも抜群の切れ味を見せるカットインは見事です。
(クワラツヘリアの好プレー集)
一方で、課題として挙げられているのが「判断面」です。
上記の記事によれば、クワラツヘリアはド高いドリブル技術を持っている反面そのドリブルにこだわる傾向があり、必要以上にキープしようとする結果ボールロストを招くというシーンが少なくないそうです(ちなみに彼の昨季の平均ボールロスト数を調べたところ、「3.3回」でリーグワーストでした)。
先に挙げたドリブルスタッツを見ても成功数こそリーグトップですが、成功率で考えると「約50%」ですから、こういった部分は改善ポイントであるように思われます。
そしてもう1つ、「守備貢献の低さ」も問題視されています。
クワラツヘリアは時にプレスの意欲に欠くことがあるとのことで、より上位のクラブに移籍するにはここもまた改善の必要がありそうです。
〇おわりに
クワラツヘリアは非常に有望な選手だと思いますし、判断面を鍛えてドリブルの活かし所を理解するようになれば大成する気配がありますね。
ただ、現時点で言えば改善すべき点も少なくないように見える選手でして、今すぐミランに来て安定して活躍できるかというのは疑問の余地があります。
その点、同じロシアリーグのCSKAモスクワに所属し、ミランの獲得候補と報じられるヴラシッチはクワラツヘリアより年齢が3つ上なこともあって彼よりも判断面が洗練されている印象を受けますし、キープとパスで味方を活かす力が十分に備わっているため即戦力としてより期待できるのではないかと思っています。
確かにその分、報じられる移籍金もヴラシッチの方が高いわけですが、トップ下(2列目)の補強は重要度が高いと思っているだけに、ここはあまり妥協して欲しくないなぁと。ロマン枠としてクワラツヘリアを獲得できるくらいの余力があれば話は別なんですけどね。
まぁいずれにせよ、2列目の補強に関してはもう少し時間がかかりそうですし、基本は静観しつつも気になる噂があれば今回のように取り上げていこうと思います。
それでは今回はこの辺で。