バロ・トゥーレへの期待と懸念
今夏、フランスのモナコから4年契約でミランに加入した左SBのフォデ・バロ・トゥーレ。
Official Statement: Fodé Ballo-Touré ➡ https://t.co/tWklchNrgp
— AC Milan (@acmilan) July 18, 2021
Comunicato Ufficiale: Fodé Ballo-Touré ➡ https://t.co/nl44NsXAmu#NewPlayerUnlocked #SempreMilan pic.twitter.com/HGppjZq5MY
寡聞にして知らない選手であったため調べてみましたが、色々と興味深い特徴を持っているように感じられました。
そこで、今回はそんな彼について、調べた事をまとめていこうかなと。
最初に、昨季のモナコにおけるバロトゥーレの出場数の確認から入りますが、彼は昨季のリーグ戦で24試合に出場。しかし、その多くは途中出場であり、出場時間に換算すると「645分」にとどまっています。
2シーズン前にはリーグ戦で21試合(1676分)に出場していましたから、大きく出場時間を減らしていますね。そこで、当記事においては出場時間の比較的多い19-20シーズンにおけるバロ・トゥーレのスタッツをメインに話を進めていきます。
なお、彼の詳しい経歴については以下の動画にわかりやすくまとめられているため、視聴をオススメします。
〇バロ・トゥーレのプレースタイル
続いてバロトゥーレの特徴やプレースタイルについてですが、まず何よりも言及したいのが本人も自負するその「圧倒的なスピード」です。
攻撃時にはその爆発的な縦へのスピードで相手を抜き去り、それからクロスを入れていくといった直線的なスタイルを持ち味としているように見受けられ、実際にクロス数でいうと19-20シーズンには1試合平均で「3.05本」をマークしています。
守備時においても、相手へのプレス時や1対1の純粋なスピード勝負といった状況で彼の特徴が活かされており、以下の19-20シーズンの1試合平均スタッツを見ても「守備時のデュエル数:6.6」、「インターセプト数:4.15」etc…とのことで、彼の積極的なプレースタイルが窺えますね。
His pace is an asset. That’s because his positioning isn’t the best and he is susceptible to being caught too high up the field, he’s strong, tenacious and a good tackler. Of the 6.6 defensive duels Ballo-Touré contests per 90, he wins 3.6. His 4.15 interceptions are a good signs pic.twitter.com/WaE0ln4sXx
— Sumukh (@utdsumukh7) May 16, 2020
また、「頑丈さ」というのも彼のポジティブな特徴であるといえるのではないかと。
というのも『Transfermarkt』によれば、今季のバロトゥーレは中足骨の骨折によりリーグ戦4試合に欠場しているものの、それを除けば過去4シーズンに渡って怪我による欠場はなし。特に18-19シーズンにはリーグ戦36試合(3190分)に出場しており、その頑丈っぷりを披露していますね。
ここからは視点を変え、バロ・トゥーレの課題とされる部分について見ていきたいのですが、まず「守備時の対応力・集中力」がその1つとされています。
例えば、先ほども参照させてもらっている一連のツイートの中には以下のようなバロ・トゥーレのオウンゴールシーンがあります。
He has scored a few own goals because of his lack of concentration while defending, which are a bad stain for any defender
— Sumukh (@utdsumukh7) May 16, 2020
These clips show my point pic.twitter.com/7PYwYBOQ1F
攻撃的SBといえど、セリエAにおいてはある程度の守備力は必須ですし、ここは要改善ポイントの1つであるように思われますね。
また攻撃に関しても、「クロス精度」が高くないというのはいくつかの記事で言及されています。
というのも、先述の通り多くのクロスを供給する傾向のあるバロトゥーレですが、それがチャンスに繋がる数というのは比較的少ないとのこと、実際に19-20シーズンにおいてアシスト数は「0」であり、アシスト期待値も「0.08」となっています。
ただし、20-21シーズンには少ない出場機会ながら3アシストを記録しているため、改善の兆候はあるのかもしれません。
最後に「得点数」についてですが、バロトゥーレはプロキャリアを通じてゴールがないらしく、SBとしては規格外の得点力を誇るテオの代役と考えると物足りなさを覚えるかもしれません。
ちなみにこの点について、バロ・トゥーレは以下のように発言。ゴールへの意欲を明かしています。
「僕はもっと成長し、テオのようにゴールを決めないといけないね」
〇おわりに
以上、バロトゥーレについて調べたところをざっとまとめてみました。
身体能力については確かなものがあるだけに、後はそれを活かす為の判断力や技術力にどれだけ磨きをかけられるかがポイントになっていきそうです。
そのためにもまずは新しい環境に慣れていって欲しいところですが、今のミランにはフランス人が多いですし、同じく新加入選手であるメニャンとは仲も良いらしいので、この点についてあまり心配はいらなさそうですね。
「メニャンと再会できてとても嬉しいよ。僕たちはリールとPSGで一緒に過ごしているし、僕にとって彼は兄弟のような存在だ。彼はいつもたくさんのアドバイスをくれるんだ。」
彼がチームにフィットできればミランの左SBは盤石なものになりますし、是非とも頑張ってほしいですね。
それでは今回はこの辺で。