ラファエル・レオンの成長と今後の課題について

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カカニスタ22
先日のミラノダービーで先発出場を果たしたラファエル・レオンですが、実は昨シーズンの同節に開催されたインテル戦にも、同様のポジションで先発していました。

その時のマッチアップの相手はディエゴ・ゴディン。組織もへったくれもない当時のミランの中で、百戦錬磨のディフェンダーを相手に光るものこそ見せたレオンでしたが、全体としては封じられ結果を残すことはできませんでした。

しかし今シーズン。あの頃と比べ劇的に変化したミランの中で同じように先発したレオンは、今回のマッチアップ相手であるダンブロージオに随所で勝利。



結果的には決勝点をアシストする大仕事をやってのけ、チームの勝利に貢献してくれました。
加入初年度となった昨シーズンのレオンはファン、フロント、監督から大きな期待を寄せながらも、その期待に十分に応えることができませんでした。
しかし、今季こそはポテンシャルを最大限に発揮してくれるのではないか……そう思わせてくれる今シーズン序盤となっています。


では、そうした予想が現実と化すには、一体今後のレオンには何が求められるのでしょうか。
この点について、2人の「指導者」であるピオリ監督とイブラヒモビッチは、以下のようにコメントしています。

ピオリ「レオンは上手くやっている。しかし、更に多くのものを期待して良い選手だ。試合の中での一貫性を身に付けなければならない。彼にはクオリティがあるが、そのクオリティの活かし方を知る必要があるね。」

イブラ「レオンには強力なフィジカルがあるし、スピードもテクニックも持っている。自分のサッカーに集中しさえすれば良いんだ。だが、彼はミランでプレーしているというのに忍耐力が足りない。」



両人が口を揃えて認めているのは、レオンの素質の高さです。
振り返ればピオリはミラン監督就任時から、レオンの潜在能力を非常に高く評価していたと報じられていましたし、イブラも加入当初はレオンを相棒に指名したということで、よく2トップを組んでいましたね。

しかしやはりというべきか、同じく両人がレオンの課題として挙げているのは、継続性といったメンタル的な部分です。

パフォーマンスに波があるというのは若手選手にはありがちですが、レオンは特にその傾向が強く、一試合に限ってみても波のあるパフォーマンスが見られる印象です(ピオリの求める「一貫性」も、おそらくこの点を指してのことだと思われます)

また、中でも守備に関しては、プレスのスピードが速くなく、プレスバックも十分にこなせているとは言えません。こうした点は体力的な問題だけではなくメンタル的な問題も大いに関係しているのではないかと(例えばコロンボなんかは、スタミナが豊富であるようには見えず、ガス欠も早いですが、出場中は献身的に守備をこなしていますしね)。

今のミランでレオンがレギュラーとして継続的に出場して活躍するには、こうした守備面や波のあるパフォーマンスの改善がどうしたって求められますし、そのためにはイブラの指摘するように意識を変え、より真摯にサッカーに取り組む必要があるのかなと。


しかしながら一方で、攻撃に関しては徐々に改善が見られているように思われます。
とりわけ、イブラと一緒に出場した際の動き(裏抜けの意識など)やポジティブトランジションの速さですね。

この点については、先日のミラノダービー戦でも見られました。以下はその一例です。(『Dazn』より)

ラファエル・レオン1【vsインテル】
――自陣右サイドでチャルハノールがボールを受ける


ラファエル・レオン2【vsインテル】
――その後チャルハノールは反転し、コラロフの背後のスペースへ走るサレマにスルーパスを通す


ラファエル・レオン3【vsインテル】
――その後の場面。DFライン手前でボールを受けようとしたイブラに代わり、レオン(赤)が右サイドに流れてDFライン裏に抜ける。サレマはレオンの抜け出しに合わせ、スルーパスを出す


ラファエル・レオン5【vsインテル】
――そのスルーパスは長くなり、惜しくもレオンに合わず


左サイドを基本ポジションとする選手が右サイドにまで流れてくるこうした動きは、まず何よりも運動量が必要となります。
また、タイミング良く流れてくるための状況判断力や、相手DFとの駆け引きを制し、味方からのパスを引き出すための集中力等も求められるわけですが、このシーンのレオンは見事な動きで決定機を作りかけてくれました。


ボール保持・非保持時の両方でスピードがあり、かつテクニックとフィジカルを兼備するレオンがスプリントを行えばそれだけで一定の驚異が生まれますし、そこに動きの量と質を加えることができれば鬼に金棒です。

守備に関してはまだまだ意識改革の必要がありそうですが、攻撃面の改善に関しては良い傾向にあると思いますし、是非ともこの調子で成長を続けて欲しいと思います。


最後に。レオンはまだ21歳と若く、今後のミランを長年に渡って支えていくポテンシャルを秘めていることは間違いないと個人的に思っています。
それだけに、その才能を浪費しないためにもメンタル面を改善して欲しいですし、プロ意識の塊のような存在であるイブラが側にいる今こそ、意識改革を果たすには千載一遇の大チャンスなのではないかと。

レオンには是非ともイブラのメンタリティを学んでもらい、今シーズンこそは大きな飛躍を遂げて欲しいですね。


それでは今回はこの辺で。

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Comments 5

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すくろう  

おお!
僕が最近レオン頑張ってるなと思う面とまだまだ足りないなと思ってる面を理論的に解説されてすごく納得できました!
攻撃面ではかなり走ってくれる様になったんですよね。以前は足元に受けて仕掛けるみたいな形が多かったけどスペースに走る場面が増えた気がします。
以前、性格的なものなら改善しないんじゃないかとも思いましたが攻撃面では確かに改善してきているのでいずれ守備面もとは期待したいと思います。サイドで起用するとなるとどうしても付いて回る問題ですしね。スタメン見た時は実は左の守備が心配でたまりませんでした
まぁそれもあってCF起用すべきという話になるんですが、イブラの状態次第ですしさしあたってレギュラーを取るのであればやはりサイドになるでしょうしね
ピオリとイブラの指導とレオンの努力に期待しましょう!

  • 2020/10/21 (Wed) 15:31
  • REPLY
CL8  

レオンはポテンシャルの塊でロマンありますね。イブラレベルのFWは金銭的にも獲得できないでしょうから、センターで覚醒して欲しいです。ただ、ELでみた時は球離れが悪くロストしていて周りにパスが出せていない印象だったので、そこもイブラから学んで欲しいですね。
あと、イブラの言う忍耐力は練習で追い込めない、継続できない、失敗した時諦めてしまうなどあるのかなとレオンの試合中の挙動や態度で勝手に想像しました。

  • 2020/10/21 (Wed) 18:23
  • REPLY
カカニスタ22
カカニスタ22  
To すくろうさん

コメントありがとうございます。お役に立てて何よりです!

レオンはコロナにより出鼻を挫かれながらも、ここまで結果という面で非常に良いものがありますし、是非ともこの流れに乗って成長していってもらいたいです。

ただ、すくろうさんの仰るように、メンタル面の劇的な改善は非常に難しいものがあると思います。
まだ21歳と若いですが、イブラのいる今の内に意識改革がなされるかどうかで今後のキャリアが大きく変わってきそうですし、この点は本当に注目ですね。

  • 2020/10/22 (Thu) 12:46
  • REPLY
カカニスタ22
カカニスタ22  
To CL8さん

コメントありがとうございます。

調子が良くないときのレオンの球離れは気になりますよね。周囲の味方の活かし方については改善の余地が大いにあると思います。

「忍耐力」に関しても、僕も全く以て同感です。推測するに、練習中を含めその時々の気分によってパフォーマンスが大きく変動しているのかなと考えています。

  • 2020/10/22 (Thu) 12:47
  • REPLY
名無しのミラニスタ  

少し話はズレますが

スウェーデンの至宝クルゼフスキをポルトガルのロナウドが近くで見て
ポルトガルの至宝レオンをスウェーデンのイブラが見ているという関係になんだか熱いロマンを感じます

イブラも若い頃は爆発と停止を繰り返す波の激しい選手でしたから
レオンへのアドバイスも的確なものだと期待してます
レオンが更なるプロ意識に目覚め改善に努めるよう祈り続けています
才能はほんと素晴らしいと思うので