【2020-21シーズン】ポジション毎に見る、ミランのスカッドについて【前編】
そこで今回と次回は、現在のミランのスカッド(トップチーム)をポジション毎に見ていき、それぞれについての見解を書かせていただこうと思います。
あと、トナーリやブラヒムについては何度か書きましたが、その他の新加入選手についてはほとんど言及できていませんでしたので、ここで同時に見ていきたいと思います。
※ポジションについては現在の4-2-3-1を基準にします
※今シーズンから加入した選手には名前の右側に「新」と付けています
ドンナルンマ
タタルシャヌ(新)
アントニオ
正GK、第3GKについては不動。今シーズンもドンナルンマ兄弟が務めます。
一方、セカンドGKについてはリヨンからタタルシャヌを獲得しました。
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キャリア通算400試合以上に出場している経験豊富なベテランGK。ちなみにセリエA経験もあり、2014-17年までセリエAのフィオレンティーナに所属。101試合で36度のクリーンシートを達成しています。
(※タタルシャヌの好プレー動画)
ドンナルンマが絶対的な守護神であることに変わりありませんが、今季はELがあります。
ELだと2年前のようにドンナルンマを休ませることも多いと思うので、タタルシャヌのパフォーマンスには注目ですね。
○CB
ロマニョーリ
ケアー
ガッビア
ムサッキオ
ドゥアルテ
補強の必要性が極めて高かったこのポジション。実際にフロントは移籍市場が閉じる最後までCBの確保に動いたようですが、結局のところ補強に失敗してしまいました。
ロマニョーリ、ムサッキオが昨季から引き続き負傷離脱中、加えてドゥアルテがコロナ感染ということで、現在起用可能なCBはケアー、ガッビアの2人のみ。
幸いにもロマニョーリは代表ウィーク後のダービー戦で復帰することが見込まれているわけですが、リーグとELとの両立を考えると、もう一人確実に計算できる戦力は欲しかったと感じます。
ドゥアルテは加入した昨季から離脱が多く、適応の目処が未だに立っていませんし、ムサッキオも復帰後のパフォーマンスは未知数ですしね(怪我する前でもガッビアにポジションを奪われかけていたので、正直あまり期待はできない印象です)。
まぁとは言え、今季は冬の移籍市場が残っていますし、そこで補強はしてくれると思うので、その頃まで何とか3人が怪我しないことを強く願いましょう。
理想を言えば、冬にミレンコビッチを獲得できれば最高なんですけどね。現所属クラブのフィオレンティーナとの契約は2022年までで、今のところ延長の意思はないようなので、今冬までその契約問題が解消されなければ獲得の可能性は少し位あるんじゃないかと。
○右SB
カラブリア
コンティ
ダロト(新)
カルル(新)
カラブリアが素晴らしいパフォーマンスを披露している一方、コンティが負傷離脱中で復帰の目処が立っていないこのポジション。
そこで移籍市場終盤にて、マンチェスター・ユナイテッドからダロトがドライローンで加入しました。
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現在21歳と若いダロトですが、2年前にポルトからユナイテッドに移籍した際には2200万ユーロもの金額が支払われたとのこと。
(※ダロトの好プレー動画)
大まかなプレースタイルとしては攻撃的なサイドバックで、上記の動画や分析記事を見るに、1対1で相手を躱すドリブルとスピードを兼備する選手のようです。
また、今のミランのSBは純粋に縦にオーバーラップするだけでなく、同サイドハーフの動きに応じて積極的に中に入っていくことが求められるわけですが、その点でもダロトは問題なさそうなので、攻撃面は割とすんなり適応できるのではないかと。
一方、問題となり得るのは守備。どうやらタックルが得意ではないらしく、対面の相手に対しても引き過ぎるきらいがあるとのことなので、その点の改善は必要になってくるでしょうね。
とは言え控えとしては申し分なさそうですし、かつローリスクなので良い補強だったと思います。
同じく新加入のカルルはトップチームでの経験が少なく、まだまだ時間がかかりそうですしね(カルルについては数カ月前のコチラの記事「ミラン、リヨンの有望DFカルルを獲得へ! 」にて言及)。
○左SB
テオ
ダロト(新)
(カラブリア)
メルカート終盤にラクサールがセルティックに放出されたことで、実質的にはテオのみとなった左SB。テオが圧倒的過ぎますし、実質的な控えも(金銭的に)獲れそうもありませんでしたから、この判断は理解できます。
ということで、テオの欠場時はダロトを左に回すことで対応することになりそうですね。
ちなみに左SB起用時のダロトはサイドでボールを受け、そこから中央に入っていく傾向が強いそうです。
そして、そのダロトも欠場となった場合(あまり考えたくありませんが)、昨季のようにカラブリアを左に回す可能性もあると思います。
○ボランチ
ベナセル
ケシエ
トナーリ(新)
クルニッチ
ベナセル・ケシエという昨季の不動のコンビに加え、今季はイタリア期待の星であるトナーリが加入。そして4番手にクルニッチが控える盤石のポジションといえます。
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強いて言えばベナセル、ケシエ不在時におけるリトリートの際の守備力が懸念されますが、その点も後方にロマニョーリ、ケアーがいれば大抵のボール(シュート、クロス)は弾き返してくれるでしょうからそこまで気にする必要はないかなと(逆に言えば、どちらかがいないと相手次第では不味いことになりかねず、だからこそ対人と空中戦に強い優秀なCBがもう一人欲しかったと個人的に感じるんですけどね)。
シーズン前半戦はベナセル、ケシエのコンビを軸に、ELやプロビンチャとの試合ではトナーリ、クルニッチをローテーションで積極的に起用していくというのが理想ですかね。
次回は2列目とCFを見ていきたいと思います。
※追記:後編はコチラの記事となります