ロレンツォ・コロンボに懸かる期待 ~プレースタイルと特徴について~
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— AC Milan (@acmilan) September 24, 2020
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正直、「イブラの控え問題」に実際に直面するのはもう少し後だと思っていただけに、本当に衝撃的でした…。
同じくコロナに感染したドゥアルテもそうですが、まずは両者が何事もなく無事に回復してくれることを願いたいです。
In his first game for AC Milan, 18 year old Lorenzo Colombo gets his first goal in his debut as a starter ❤️🖤👶 pic.twitter.com/NlGqlWKPYU
— Italian Football TV (@IFTVofficial) September 24, 2020
今回は、そんなコロンボについて、そのプレースタイルや特徴を振り返っていこうと思います。
最初に、コロンボの簡単なプレースタイルについて。彼は中央最前線に構え、裏抜けやエリア内でのポジション取りによってパスを呼び込みゴールを奪おうとするオーソドックスなセンターフォワードといえると思います。
◎DFライン裏への抜け出し
具体的に見ていきましょう。先日のボデ/グリムト戦にて、コロンボは主に相手の左SBとCBの間にポジショニングしました。そして、そこからゴール方向へのダイアゴナルな裏抜けにより一気に得点を狙う形を好みます。

――ミランのポゼッション時、ケシエがボールを持っている場面。コロンボ(赤丸)は相手の左SB-CB間にポジショニング

――その後の場面。チャルハノールがライン間でボールを受け、前を向く。そこでコロンボ(赤)は裏へ走り出す。チャルハノールがそれに合わせてパスを出すも、相手にカットされる
上記のようなSB-CB間を狙うパターンの他にも、相手のCB間のスペースへと旋回して入っていくという形も見られます。

――例えばこの場面。テオからサレマにボールが入り、サレマはワンタッチでケシエにバックパス。サレマには右CBが対応するため、CB間にスペースができる

――その後の場面。コロンボは左CBの前を横切り、CB間のスペースへ走り込む(赤)。一方、ケシエは右へのサイドチェンジを選択
この試合、左サイドハーフのサレマがハーフスペースを基本ポジションとしながら、積極的にサイドに流れてパスを引き出すなどして、対面の右CBを引き付ける動きを繰り返していました。
そして、このような動きによって生じるCB間のスペースを突いていくのがミランの主な攻撃パターン。同サイドのテオやトップ下チャルハノールと同様に、上記のようにコロンボがそのスペースを突いていく、と。
しかし、コロンボがシュートチャンスを迎えるシーンというのは多くありませんでした。
以上のようなコロンボの動きが十分に活かされる(良い形でボールを受ける)には、パスの出し手との連携や出し手のクオリティが不可欠となりますから、この点については練習や試合を通して改善されていく必要がありますね。
特にチャルハノールとの連携向上、そしてトナーリのフィット・成長が強く期待されます。
◎エリア内でのプレー
続いて、エリア内でのプレーについて。

――例えばこの場面。エリア内でボールを待つコロンボに、カスティジェホ(画面外)からクロスが入る。コロンボは相手を背中で抑えながらボールキープ

――その後。すぐに反転して強烈なシュートを放つも、GKにセーブされる
18歳にして既に恵まれた体格を持つコロンボにとって、フィジカル面で相手DFに引けを取らないという点はエリア内で大きなメリットになります。
また、プレシーズンマッチのブレシア戦でも相手を抑え込みながらシュートを撃っていたように、強引にシュートまで持っていける力強さと積極性には非常にロマンを感じますね。
そして、この試合では少ないチャンスながら、ゴールを決めてチームの勝利に大きく貢献してくれました。

――得点シーンについて。先述のサレマによるスペースメイクから、テオ(緑丸)がCB間へ走り込みパスを受ける

――その後、テオがクロス。一方、ボールサイド側へ走るチャルハノールとDF(黄)を認識したコロンボはファーサイドに流れる(赤)

――その後、チャルハノールから完璧なパスが通り、コロンボがワンタッチでゴールに押し込んだ
この得点はチャルハノールによるアシストが素晴らし過ぎたわけですが、コロンボもしっかりとエリア内の状況を察知してポジションを決め、その後訪れた決定機にも俊敏に反応し冷静にボールを押し込んだ点は評価されるべきだと思います。
○おわりに
イブラの復帰は最短でも来月のダービー戦になることが濃厚…つまりミランはその間、早くもイブラ抜きで3試合を戦う必要があります。
そんな中、FWの純粋な控えとしては第一候補といえるコロンボが早くも結果を残してくれたのは非常に大きいですね。
確かにミランにはレビッチ、レオンを1トップに回すという選択肢がありますし、経験や実績、能力等を踏まえるとその方が無難な選択ですが、個人的にはコロンボにも途中出場などで積極的にチャンスを与えて欲しいと感じます。
プレシーズンから継続的に結果を残している彼には確実に良い流れがきていますし、プリマヴェーラ出身という事で、心情的にも活躍して欲しいなと(笑)
ミランにとって、イブラの控えが(別の形でも)下部組織出身の若手FWコロンボに務まるということになれば色々な意味で最高ですし、是非とも実現して欲しいと思います。
今後のコロンボの活躍、そして成長に期待しましょう。
それでは今回はこの辺で。