ミランのCB獲得候補、アイェルについて
しかし、獲得のハードルは高く、一部報道によればフィオレンティーナの要求額は4000万ユーロとのこと。先日の記事で言及したキエーザ同様、今のままではミランが獲得するのは極めて難しい状況です。
📰@NicoSchira: AC Milan plays on multiple fronts for the defense department. Maldini in the next few hours will turn to Milenkovic. If Fiorentina are still hard to deal with, then Milan management will go to Kristoffer Ajer who can come on loan with a buy-option. pic.twitter.com/huydDp6C4b
— AC Milan Reports (@ACMReports) September 19, 2020
そこで、より安価で獲得できる将来有望な選手として、セルティックに所属するアイェルの名前が浮上してきました。
ということで今回は、アイェルについての情報をまとめていこうかなと。
(動画時間:8分37秒)
また、彼の持つ大きな武器の1つとして報じられるのが足元の技術です。
ビルドアップ時に正確にパスを捌けるだけでなく、隙あらばドリブルで前に持ち運べるということで、攻撃時の貢献にも大いに期待できそうです。実際、上記のハイライト映像でもドリブルで持ち上がるシーンというのが散見されますしね。

データも参照してみましょう。以上は今シーズンのスコットランドリーグにおけるアイェルのパスに関するスタッツ(『SofaScore』より)なのですが、まず目を引くのは平均タッチ数が「89.9回」という点です。非常に多いですね。(単純な比較として、ミランのロマニョーリが昨季記録した平均タッチ数が「67.9回」)。
そして、平均パス本数(精度)も「71回(90%)」と好記録。中でも特筆すべきは敵陣での平均パス本数が自陣でのそれを上回っている点ですね。
スコットランドリーグにおけるセルティックの絶対王者としての立場を考えると、やはり多くのチームがセルティックに対し守備的に振る舞っていることが推察されますし、そういう状況だとCBのアイェルも積極的に敵陣地に侵入し、パスを捌いているということでしょうか。
しかも、敵陣でのパス成功率は「89%」ということで、自陣でのパス成功率(92%)とほとんど変わらないというのも凄いです。

ちなみにヒートマップ(『SofaScore』)を見ても、積極的に敵陣地に侵入していることが窺えます。
また、アイェルは右利きながら左サイドを主戦場としている選手ということで、ロマニョーリ不在時の左CBとして起用の目処が立つのも大きいんじゃないかと。
しかしながら肝心の守備面については、今のところ個人的には判断しかねる部分であります。
やはりハイライト映像やデータだけですと、ポジショニングやカバーリング、ラインコントロールといった判断能力の是非について知るのは難しいですし、リーグの違いもありますからね。
ただ、既にフィジカル面は素晴らしいものがありますし、先述の通り攻撃面での貢献は大いに期待できます。そして判断面はカルチョへの適応の過程で否が応でも鍛えられる部分でしょうから、いずれにせよ非常に有望な選手であるといえそうです。
📰Di Marzio: For the defense, Milan looks at the profile of Ajer from Celtic. This is a name that has already been evaluated in the last weeks.
— AC Milan Reports (@ACMReports) September 18, 2020
New contacts between the parties are expected soon (a meeting next week). The player's valuation is about €15M. pic.twitter.com/GuOF2cYg5D
さて。そんなアイェルの市場価値はおおよそ1500万ユーロ辺りと報じられており、それも買取OP付レンタルでの獲得もあり得るとのことで、実現すればかなり面白い補強になるのではないかと感じています。
個人的に、補強の確実性を重視するならミレンコビッチだと思うのですが、移籍金を考えるとアイェルという選択肢も考慮されて然るべきかなと。
果たしてミランはCBの補強として誰を連れてきてくれるのか…。続報を楽しみに待ちましょう。
それでは今回はこの辺で。