ベナセルとミランの半年間を振り返る 【プレースタイル/役割/今後の展望】

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カカニスタ22
現在、アンカーポジションで当然の如く不動の地位を築いたベナセル。

攻撃時にはアジリティと運動量を活かして幅広く動き回り、テンポ良くパスを散らしてリズムを作れていますし、守備時も広範囲のカバーリングに奔走しながら、タックルでボールを奪取します。

上記のいくつかのプレーを裏付けるデータをご紹介しますと、まず1試合における平均走行距離が10.494km(チーム内2位)、平均タックル成功数が2.3回(2位)、平均インターセプト数が1.7回(2位)、平均パス本数が47.7本(3位)、平均ドリブル成功数が2.6回(1位)といった感じです。


しかし、具体的なプレーの中身やベナセルに課された役割を見ていくと、当初僕が期待した類のものとは少し違っているというのが正直な感想です。

今回は攻撃面については割愛しますが、特筆すべきは守備面についてです。現状はあまりにもベナセルの負担が大きい。
基本は対面のトップ下ないしアンカーに対しマークに付きつつ、空きがちな両脇のスペースにも注意を払わなければならないという状況。更に被カウンター時には主に左サイドのテオの裏のスペースを懸命にケアし、隙あらば体を張ってボールを止めにいかなければなりません。

非常に頑張ってはいるものの、元々守備的な選手ではないですし、スペース管理が上手いわけでもありません。

実際に、現在のベナセルの与ファール数は1.8本でチーム2位、イエローカード数に至っては7枚で、チームどころかリーグ2位の多さです。

それに両インサイドハーフがパケタとクルニッチの時は、2人とも体を張ってボールを奪ってくれていましたが、それがボナベントゥーラとケシエになってからは益々彼の負担が増えた印象です。
アタランタ戦なんか本当に酷かったですからね。


このままだとベナセルが順調に成長できるかは怪しいですし、もっと彼の守備面の負担を減らして欲しいというのが率直な思いです。
アンカー起用でもシステムが3-5-2ならだいぶ話は変わってきますが、やらないでしょうしね…。



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さて。そんな中、一部報道では新しくアンカーを補強し、ベナセルをインサイドハーフ(兼アンカー)に回すという話があります。

現戦術・システムだと守備的なアンカーの補強はマストですし、そうなるとベナセルを一列前で起用することになるのは妥当だと思います。
それに、細かいテクニックと運動量があり、スペースを見つけるのが上手く、それでいてスルーパスの出せる彼ならボールの運び役orチャンスメーカーとして十分に適応可能だと思いますし(そもそも元々はインサイドハーフ)、何より守備の負担をだいぶ軽減できるのは大きい。

得点力と、特定の状況における判断の遅さ(右足が使えないため、詰まるときがある)がやや気になりますが、それ以外は特に問題ないかなと。


いずれにせよ、素晴らしい才能を持つベナセルの成長が来年は本当に楽しみですし、このまま順調に出場機会を重ねていって欲しいと思います。



おまけ

数カ月前に載せようと思ったまま、お蔵入りになったベナセルに関する小話を最後に一つご紹介します。

以前のとあるインタビューによりますと、ボバンがベナセルに対し、以下のようなアドバイスを送ったそうです。

かつて、ピルロがどのようにプレーしていたかを観るんだ。彼は決して速いわけではなかったが、常にボールの行方とチームメイトの位置を把握していた。そしてポジショニングはいつだって完璧だった。



これを受け、ベナセルは現在ビデオでピルロの研究をしているそうです。

まさにボバンの言う通りだと思いますし、一般的にレジスタと呼ばれる有望な若手には「ピルロ研究」を義務付けるべきではないでしょうか(笑)

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Comments 4

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Ap21  

年の瀬に更新お疲れさまデス。

ピルロの感性はなかなか真似する事は出来ないかもですがピルロのプレーを見て、
パスを出す次の次の状況を考えパスの選択したり(彼の事を書き出すと長くなるので止めます)
攻撃に専念できたピルロの状況とベナセルの今の状況は違いますが学ぶ事や気付く事はあると思うので少しでも成長の助けになってくれたら嬉しく思います。

キープ力やドリブルはピルロより間違いなく巧いですよネッ。
ネクストピルロ…ずーと待ってるのでこれからもアンカーで見たいデス。

今年も楽しませて頂き有り難うございました。試合を観てて辛い事も多いですが
勝者のメンタリティーが帰って来てくれたので私も頑張って追いかけます。

来年も宜しくお願いいたします。

  • 2019/12/31 (Tue) 20:16
  • REPLY
カカニスタ22
カカニスタ22  
To Ap21さん

コメント&労いのお言葉ありがとうございます!

ピルロはレジスタとして別格・異次元の選手でしたからね。
仰る通り、ピルロレベルにまで至るのは先天的なモノが必要になってくると思うので難しいでしょうが、ポジショニングやマークの躱し方、パスの判断・意識なんかは参考になると思いますし、是非ともピルロのプレーを分析し続けて欲しいです。

ベナセルも素晴らしい才能を持っていますし、レジスタとして2020年代のミランを引っ張っていって欲しい気持ちは僕も同じです。
ネクストピルロ。是非とも実現して欲しいですね。

こちらこそ、定期的に閲覧していただき誠にありがとうございました!
今年もブログは続けていく予定ですので、今後とも末永くよろしくお願いします。

  • 2020/01/02 (Thu) 01:53
  • REPLY
Joie_de_Myao  

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
走力やドリブルでボールを前へ運ぶ縦の推進力はピルロよりあるので、その長所を生かしやすいメッザーラで起用するのも当然いいとは思うけど、ここまでレジスタ(アンカー)で起用されてきて地位を築きつつあるから今季はこのまま継続して欲しいという思いもあります。
獲得が近いとも報じられてるトディボが本当に来るようならアンカーもできる彼に昨季のバカヨコのようなCBの前でのボール奪取役をさせてベナセルをメッザーラでより攻撃的なプレーをさせる方法もいいんじゃないかと思います。
あとイブラが入り、彼以外のFPにこれまで以上の運動量が必要となるためメッザーラと前線の交代要員をベンチに複数残しておかないといけませんからこれのポジションには使えるコマが多少多めでもいいでしょう

  • 2020/01/02 (Thu) 13:13
  • REPLY
カカニスタ22
カカニスタ22  
To Joie_de_Myaoさん

コメントありがとうございます!
昨年から建設的な意見を投稿していただき感謝です。今年もよろしくお願いいたします。

ベナセルの守備の負担を軽減させるには、仰る通り中盤に守備的な選手を置く形が一番シンプルかつ効率的だと思いますね。
スカッドのバランスを考えると、個人的にもベナセルにはアンカーポジションで花開いて欲しいと思っています。

トディボってアンカーもできるのですか?だとしたら非常に有用な獲得になりますし、即戦力として大いに期待できますね
幸いにも今のところ怪我人はほとんど出ていませんが、コンディションも厳しくなってくるシーズン終盤には選手層の厚さも求められますし、ユーティリティな選手の獲得は大歓迎ですね。

  • 2020/01/04 (Sat) 17:13
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