さらば愛しきディアボロ ~アタランタ戦雑感~
これは19-20シーズンのセリエA第17節、アタランタ対ミランのスコアです。
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— AC Milan (@acmilan) 2019年12月22日
念のため書きますが、5得点を奪ったのはアタランタで、5失点を喫したのがミランです。
デポられたときや、3冠を達成した当時のモウ・インテルにフルボッコにされたときのスコアですら0-4です。そして今回は0-5です。
同様の「事件」は1998年5月3日にまでさかのぼり、その時はローマを相手に5-0の大敗を喫したそうです。その頃のミランを僕は知りませんが、その頃を良く知るマルディーニとボバンはスタンドで何を思っていたのでしょうか(ちなみにこのシーズンのミランは10位フィニッシュだとか)。
しかし、実際に敗北を目の当たりにするのはやはりダメージがあるし、何よりスコアが5-0。
相手には簡単に点を取られるが自分たちは点を奪えない。しかも点を取るどころかシュートすらろくに打てないということで、枠内シュートは0本(データによっては1本という集計も)という惨憺たる結果に。
あくまで個人的な主観による基準に過ぎないのですが、曲がりなりにも今でも「ビッグクラブ」と呼ばれるチームが、4失点以上を喫して負けることは何があっても許されないと思うんですよ。
ギリギリ3失点が許容範囲。その場合も1点は奪い返すべきだと。
今季のフィオレンティーナ戦でも無様に3失点を喫しましたが、レオンが独力で奪い返して1-3。もちろんこの時だって腹が立ちましたが、怒りが湧くだけマシというか、当記事執筆時に抱いている虚無感よりは随分とマシかなと。
今回のスコア、そして内容にはもはや怒りすら湧かないですし、ただただ失望です。
また、この敗戦が冬の移籍市場に与える影響も決して小さくないでしょう。例えばイブラヒモビッチのミラン復帰の可能性は限りなく0になったと思います。
再びミランの救世主として活躍できるか疑念を抱いている(と報じられている)イブラはこの結果を知って更に疑念を深めたでしょうし、CL権獲得を契約条件の一部に含めるなどできなくなったであろう今、経済的にもイブラを納得できる可能性は益々低くなりましたからね。
まぁ、これはこれでしょうがないのかなと。
確かに心情的にも、精神的支柱としてもイブラには戻ってきて欲しいと今でも思っています。ですが、彼に固執した結果、主力選手(本当の意味での「主力」。ただ出場機会が多いだけの選手を指しているわけではありません)の放出を招いたり、戦力的に何より必要とされるであろうポジションを補強できなくなったりでは本末転倒だと思いますしね(一方で、ベテランは絶対に必要だとも思いますが)。
ここ数年、チームの中心選手として君臨している一部の選手には個人的にいい加減うんざりしていますし、もうここいらで本格的にスカッドの整理をして欲しいな、と。
今日のメンバー・システムを見て本当にゲンナリしましたし、こんな歪なチームが他にあるんでしょうかね?
今の4-3-3はテオという特別な選手がいて初めて機能する特殊な形であるわけで…。
「4-3-3を使わないといけない」のであれば、これまでのピオリ采配はそんなに間違っていないと思いますが(最近はかなり微妙)、その前提はあり得ないわけですからね。
そして報道を見るに、やむを得ず今の4-3-3をやっているというよりは今後もこの形を継続していくつもりのようですし、そのくせCBやCFの噂ばかりで、肝心のボランチとウイングの噂はほとんど出てこないという状況です(前者に関してはマティッチとかラキティッチとかぽつぽつと候補が浮上していますが、いずれも非現実的)。
自分の感想・意見が絶対的に正しいと言うつもりは微塵もありませんが、チームとして結果の出ていない現状において、個人的に疑問を感じている一部の選手が案の定低調なパフォーマンスを見せ、おかしいと感じる戦術が案の定機能しない有様を見ると、自分の中での不満・不信感は大きくなるばかりです。
ただ、今回は丁度よい機会でしたし、これまでの積もり積もった不満を爆発させていただいたものの、今回の試合に限っては特定の選手にのみ惨敗の原因を求めるのはフェアではないとも思います。
純粋にアタランタのパフォーマンスの高さというがこの結果をもたらした一番の要因だと思いますし、今さら言うまでもないことですが素晴らしいチームです。
「(クラブ規模的には)プロヴィンチャのチームが(クラブ規模的には)ビッグクラブの相手に大勝した」というのは確かに衝撃的ですが、現在の実力や、今節の両チームの状況的にアタランタの勝利は極めて妥当です(今節のミランには戦術の要であるテオがいなかったので。いても勝てなかったと思いますが)。
本当はミラニスタの立場でこのようなことは言いたくないんですけどね…。この結果に対し、一方的にミランのことばかり攻め立てるとアタランタを過小評価していると思われかねないので、念のため言及させていただきました。
さて。最低最悪の形でミランの2019年最後の試合が終わったわけですが、ミランは来年こそ復権に向けて大きな一歩を踏み出すことができるのでしょうか。
まぁどんな形になっても今さらミラニスタを止めることなどあり得ないですし、どうなっても応援していくことには変わりないですけど、やっぱり強いミランが見たいのでね…。もうホントにそろそろ頼みますよ、と。
流石に今節の敗戦は堪えられなかったので好き勝手不満をぶちまけましたが、一眠りして明日になればまたアホみたいに楽観的にミランのことを考えていけると思うので、皆さま今後ともよろしくお願い致します。
もしも更新が止まったら…察してください(笑)
それでは。最後まで読んでいただきありがとうございました。