ボバンVSジャンパオロ、その結末
ジェノア戦に辛勝し、首の皮一枚つながったように思われたジャンパオロでしたが、どうやらそんなことはなさそうです。
各報道によれば、現在クラブは後任候補を調査中で、ジャンパオロの解任が濃厚とのこと。
後任の目処が立てば一気に話が進みそうな論調です。
おそらくこうしたクラブの動きに大きな影響を与えたのが、長らく「反ジャンパオロ派」の急先鋒と報じらていたボバンでしょう。
これまでもボバンがジャンパオロに対し不満を抱いているとの報道はちょくちょくなされていましたが、個人的に最初は眉つばだったんですけどね。
しかし、先日も各紙がボバンとジャンパオロの確執を報じましたし、ジェノア戦後もボバンがジャンパオロ解任をジェノア戦の結果如何に関わらず主張していた(カルチョメルカート)という記事もありました。
加えてこれまでのインタビューや試合中の表情など、そうした様々な情報を総合的に判断すると、両者の確執(というかボバンのジャンパオロに対する不満)は十分にあり得る話ではないかなと。
そもそも就任時期からして、ボバンがジャンパオロ招聘にどれほど関与したか不明ですし、そういうのも彼がジャンパオロ監督に対し不満を持っている原因の一つなのかもしれません。
さて。今回は、ボバンとジャンパオロの関係性に関わる報道を僕の覚えている限りで今一度整理してみようかなと。
最初はおそらくエラス・ヴェローナ戦だったかと記憶しています。
この試合でジャンパオロは昨季から所属していたメンバーをスタメンとして11人送り出し、この夏の新加入選手を全員ベンチに座らせました。
その後、後半から出場した選手はレビッチのみで、交代カードを2枚残して試合を終わらせました。
結局、この試合は前半で数的不利に陥ったヴェローナ相手にPKによる1点で辛くも勝利というものでしたが、試合後の報道で、ボバン(とマルディーニ)は新加入選手をほとんど使わなかったこの采配に不満を持っているとのことでした(『コリエレ・デッロ・スポルト』)。
そして後日、ボバンはミラネッロでジャンパオロと話し合い、「プレーに関する明確なアイディアについて」、「新加入選手について」、「パケタの扱いについて」の以上3点の説明を求めたそうです(『トゥットスポルト』)
まぁしかしこの話し合いは落ち着いたものだったようで、この時点ではまだ、両者の間に決定的な亀裂はなかったのかなと。
しかしヴェローナ戦後、ミランはインテル、トリノ、フィオレンティーナと対戦して3連敗。
それにより、ボバンがフィオレンティーナ戦後に首脳陣で行われた緊急ミーティングに欠席したとか(後に別の用事があったことが判明)、彼の息子がインスタ上でジャンパオロを批判したとか(「ミランは選手ではなく監督に問題がある」など)、ジャンパオロの去就に関しマルディーニとボバンで意見が割れているだとか、両者の関係を勘繰る報道が色々と出てきました。
そして来るジェノア戦。1-2で辛くも勝利したミランでしたが、試合内容や新加入選手の扱いに満足していないボバンが未だにジャンパオロ解任を強く要求しているそうです(『Calciomercato.com』『Sky』)。
また、システムに関してもボバンはスソとチャルハノールを外した4-3-1-2を希望し、ピョンテクとレオンの2トップの背後にパケタを配した形が見たいそうです(『ガゼッタ・デッロ・スポルト』記者ニコロ・スキーラ氏)。この点においても、スソとチャルハノールを重用し、4-3-3を継続的に採用するジャンパオロとの考えの相違が見られます。
・・・以上が僕の知る(覚えている)限りでのボバン―ジャンパオロに関わる報道です。
詳しくは明日か明後日書くことになるであろうジャンパオロ解任記事に回すとして、まぁこうなってしまった以上はとにかく後任候補をしっかりと見定め、新監督と共にチーム一丸となって残りのシーズンを期待が持てるものにして欲しいと思います。