ミラノデルビー雑感 ~選手寸評とか~
まぁ、結果は仕方がない。
明らかに不利な相手でしたし、内容的にも完敗でしたしね。
しかしミランのパフォーマンス等についてはハードルを下げてみてもなお満足のいく出来ではなく、色々と疑問の残る結果となりました。
というわけで今回は、心に移りゆくよしなし事を、そこはかとなく書いていきます。
彼がいなければ前半の内に試合が決まっていてもおかしくなく、数多のファインセーブでチームを救ってくれました。
そしてDF陣についてですが、彼らは全体的に戦術の犠牲者といった印象。
インテルにサイドを自由に使わせ過ぎですし、そうなってしまったらズルズルとラインを下げるしかないし、押し込まれてしまう。
結果としてクロスはバンバン放り込まれてしまうし、バイタルは頻繁に使われてしまうしで失点は時間の問題です。
CLではプラハが見事なサイド封じ(コチラの記事で詳述)を見せてインテルから勝ち点をもぎ取ったわけで、もっとやりようはあったと思うんですけどね(インテルもキッチリと修正してきたので、丸っきり同じ戦術ではダメですが)。
というわけでコンティやロドリゲスは個人でも悪いパフォーマンスでしたが、同情の余地は少しあるかなと。
続いて中盤ですが、そもそもなぜベナセルを出さないのかと。
個で剥がせないメンツですから、インテルにマンツーマンでハイプレスをかけられて案の定機能不全に陥りましたし、個で剥がせるベナセルは必要不可欠だったはず。
ラファエル・レオンが30分辺りに中盤でプレスを躱し、そのままカウンター気味の攻撃に繋げたシーンがありましたが、まさにああいうプレーが求められたんですよね。
ケシエもビリアも守備のために外せなかったのかもしれませんが、だったらチャルハノールの代わりに左インサイドハーフで起用すれば良かったわけで(ベナセルは元々インサイドハーフでも十分にプレー可能)。
それに飛ばすパスを出せますから、同サイドのレオンとの相性も良さそうでしたしね。
確かに時間が足りず、そのため中盤の連携が未成熟でスムーズにパスを回せないというのはまぁある程度は致し方ないことだと思います。
しかしその場合だと一層個の力で状況を打開する力が求められるわけですから、ベナセルなりクルニッチ(縦への推進力)なりを起用するのが自然だと思うんですけどね。
次に前線についてですが、まずスソは前半終盤のボール奪取→独走ドリブルを始めいくつか気迫を感じるプレーを見せてくれましたし、守備も比較的頑張っていたかと。
まぁそうは言っても中央寄りでプレーしている際の期待感は相変わらずほぼ皆無(パスの判断が絶望的に良くないため)ですし、中央突破メインの細かい崩しをするチームを作りたいならそろそろ本格的に彼を外す選択をすべきじゃないでしょうか。
当初の理想とするシステムや戦い方を変えてまで使うべきレベルの選手なのか甚だ疑問ですし、メリットよりデメリットの方が遥かに大きいとしか思えません。
ピョンテクに関してはそもそもカウンター型のチームでもないのに3トップの頂点で起用するのが良く分からないし(現状はキープもドリブルもパスも十分にできないし、ポゼッションで活きるタイプではないため)、素直に2トップにするなどして、選手の距離間を短くして極力ボールタッチ時間を減らしていくしかないんじゃないでしょうかね。
昨季、ジェノア時代は隣にクアメというドリブルとキープの出来る良き相棒がいました。
また、ミランに移籍して来てからも気の利いたボールキープなどはほぼ皆無だったものの、ゴールを量産して余裕があったからかワンタッチパスで素早くはたいてチャンスを作るなどしていました。
それらを踏まえると上記のような改善策が妥当ですし、それをせずに今後もこの形の1トップを続けていき、なおかつピョンテクの個人技が一向に改善しないようならいよいよ彼のスタメン落ちもあり得る話になってくるんじゃないかと。
チームの問題ももちろんありますが、彼個人の問題も決して無視できないレベルなので。
レオンに関しては、ドンナルンマに次いで素晴らしいパフォーマンスをした選手じゃないでしょうか。
スピード、テクニック、そしてキレと推進力のあるドリブルはこの日のミランの最大の武器でしたし、どこぞの選手と違ってちゃんとフリーランしてスペースでボールを貰おうとする動きが多々ある点も好印象。
やはり素晴らしい可能性を感じる選手ですし、今後も是非とも継続的に起用して欲しい所。
数年前のミランには、ニアンという才能的にはカンピオーネになり得る逸材がいましたが、主に素行の問題によりその才能が完全に花開くことはありませんでした。
レオンはポテンシャルに関してはニアンと同等以上のものがあると思いますし、後は順調に成長してくれるのを祈りたいです。
最後に交代選手に関して。まずパケタはミランの攻撃サイドが左に傾いていたこともあって頻繁にボールに触れましたが、決定的チャンスを作り出すには至らず。
主にレオンや(その後入ってきた)エルナンデスとの連携にズレが見られましたが、個人的にこういうのは現状構わないと思うんですよね。それこそ時間が解決する類の問題だと思いますしね。
エルナンデスは、ロドリゲスにはできないプレー(エリア内へのドリブルなど)をまざまざと見せつけました。
後はボールがない時や、試合がイーブンな状況でどういったプレーを見せられるのかが気になりますね。次はスタメンで見てみたいです。
レビッチに関しては、出場時間が少ないので割愛。正直言うと入ってきた頃には僕の集中が完全に切れたのであまり覚えてないです。
レオンとレビッチの2トップとか、ちょっと面白そうなので見てみたいですけどね。
ここまでグダグダと思いつくまま書き殴りましたが、ネガティブなワードが多くなってしまい申し訳ないです。
愛するチームが故の、期待をしているが故の批判なんだろうなぁ、と好意的に解釈していただけると幸いです(笑)
それにしても、敗戦は十分に覚悟していたのにいざ負けると悔しいものですね。
インテルには(カップ戦を除くと)長らく勝てていない気がしますし、インテル・ユーヴェとの試合はやはりいついかなる時も格別だと改めて感じます。
勝ったら滅茶苦茶嬉しいですし、負ければどれだけ実力差があろうと悔しいですからね。
さて。こうしてグチグチと文句を垂れている僕が言うのも何ですが、選手・コーチ陣はこの敗戦を引きずることなく出来る限りすぐに切り替えて欲しいと思います(監督は少しこの敗戦を重く受け止めた方が良いでしょうが)。
このデルビー敗戦が尾を引いて、後の試合内容・結果に大きな悪影響を与えてしまった昨季の二の舞は絶対に避けるべきですし、重要なのは次の試合を良い形で迎え、最良の結果を残すことですからね。
次節はアウェーのトリノと難敵ですが、この敗戦を払拭するためにも何とか勝利を収めて欲しいですね。
Forza Milan!
グダグダと長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
※マッチレポート記事についてはやるかどうか未定。