悲運の神童、アレシャンドレ・パトを振り返る
In 2007, World soccer Magazine created this list for 'TOP 10 Teenagers in the World'
— Epic Football (@TheEpicFootball) 2019年8月28日
We just can't stop laughing 😂https://t.co/IkAabwl6D7
これは『WorldSoccer』というサイトが2007年に掲載したとある記事の内容について、別サイトの『90min』が改めて言及した記事なのですが、その内容とは「50人の若手有望株を選出する」といったもの。
その50人の中で3番目に選出されていたのが、ミラニスタにとっては忘れがたい選手であるアレシャンドレ・パトです。
しかし、加入初年度後半からその類稀なスピードと得点能力を活かしてチームの主力として早くもフィット。
当時の彼は将来を嘱望されて然るべき選手でしたし、実際に09-10シーズン途中までは世界最高の選手への道を順調に進むことが出来ていたと思います。
そんな彼が、当初期待されていた程のキャリアを歩むことができなかった理由。色々と考えることはできますが、やはり一番は怪我の多さによるものでしょう。
09-10シーズン後半に怪我で長期離脱してからというもの、パトのミランでのキャリアは怪我なしで語ることができなくなります。
そこで、具体的に彼がどの程度怪我で離脱したのか、これを機に調べてみたのでご紹介します(ソースはここ最近お世話になっている『Transfermark』様より)
まずは09-10シーズン。12月までは怪我なく順調に過ごしていたものの、第18節のジェノア戦から23節のボローニャ戦まで(期間にして約1カ月間)負傷離脱。
その後復帰し、4戦で5ゴールを決める活躍を見せましたが再び離脱。27節から最終節である38節までの間、出場できたのはわずか3試合です。
結局のところ、怪我によるリーグ戦欠場は通算で15試合。しかしこれらは全て後半戦の出来事であり、後半戦に限れば22試合で15試合の欠場ですからかなりの欠場率です。
続いて10-11シーズン。リーグ戦38試合の内怪我により欠場したのが11試合。
昨季より改善したとはいえ、やはり決して少なくない数字です。
ちなみにこのシーズンからはイブラヒモビッチとロビーニョ、冬にはカッサーノが加入したことでポジション争いが激化し、スタメンから外れる試合も増えました。
また、相変わらず凄まじい決定力を誇っていたため成績自体はかなりのものを残しましたが(14ゴール)、絶対的な存在であったイブラとの相性が悪く、全体的なプレー内容についてはあまり褒められたものではなかったという印象も強いですね。
そして11-12シーズン。ここから怪我が深刻化します。
リーグ戦38試合の内、怪我による欠場数は驚愕の25試合。CLは10試合の内5試合欠場。
またリーグ戦の出場数は11試合に終わったわけですが、その内スタメンでのプレーは6試合に留まっており、その中でフル出場したのはわずか1試合です。
如何に怪我に悩まされたかが良く分かります。
最後に、12-13シーズン。
リーグ前半戦18試合の内、怪我で11試合を欠場。そして出場はわずか4試合。
うん…。
その後、冬の移籍でコリンチャンスへと旅立ちました。
・おわりに
これほどの怪我にさえ見舞われなければ、果たしてパトがどれほどの選手に成長できたのかは今でもよく考えます。
改善すべき点は多々ありましたが、抜群のスピードと突破力、そして何より得点能力はピカイチでしたし、大一番での勝負強さも兼ね備えた本当に将来が楽しみな選手でした。
まぁ私生活が荒れた時期もあったようなので彼自身の責任も多分にあるとは思うのですが…それにしたって怪我が多すぎたよなぁ、と。
さて。そんなパトは先日の9月2日に30歳の誕生日を迎えました。
🇧🇷 Our former striker, @AlexandrePato, joins the 30-year-olds today: Feliz Aniversário 🔴⚫
— AC Milan (@acmilan) 2019年9月2日
🇧🇷 Sei arrivato al Milan che eri bambino, ora tagli il traguardo dei 30 anni: buon compleanno Alexandre Pato 🔴⚫ pic.twitter.com/bMBzDKn2rO
チェルシーでもビジャレアルでも上手くいきませんでしたし、難しいとは思いますが、どうしても彼がトップクラスのリーグでもう一度輝く姿が観たいですからね。
…我ながら未練がましい人間だと思います(笑)
最後に。かつてのパトが決めた衝撃のゴールをご紹介して終わりたいと思います。
ローマ戦の爆走ドリブルからのゴールやシエナ戦の超ロングシュートなど、彼がこれまでに決めたスーパーゴールは数多く存在するわけですが、中でも以下のバルセロナ戦のゴールは格別です。
隆盛を極めたペップ・バルサを相手に、キッフオフ開始からわずか24秒で決めたこのゴールを僕は一生忘れることはないと思います。
🎈🇧🇷 @AlexandrePato 🇧🇷🎈
— UEFA Champions League (@ChampionsLeague) 2019年9月2日
Happy 30th birthday to former @acmilan forward, Pato! 🥳🥳🥳#UCL pic.twitter.com/PNTwkdauW5
それでは今回はこの辺で。
最後まで読んでいただきありがとうございました。