【セリエA第2節】 ミラン対ブレシア 【マッチレポート】
スタメン

ミランは一応4-3-2-1と表記しましたが、実質右に偏った4-3-1-2のような形(詳しくは後述)。
少なくとも純粋な4-3-2-1ではないです。
※試合中にとったメモをそのまま載せています
○前半序盤戦の攻防
注目の前線3枚でしたが、とりあえず攻撃時はスソが右に張る。そしてアンドレとカスティジェホが中央で動き回るという形が基本。
同格以上が相手なら容易に対策される戦術でしょうが、プロヴィンチャでしかも4バック相手ならこの戦い方でも問題ないかと。
一方守備時はこれまで通りはっきりとした4-3-1-2の陣形で、カスティジェホがトップ下の位置に入ってアンカーのトナーリをマークするという形。
マーク担当をはっきりさせ、これまで通りサイドに追い込んでそこで奪うという形は良いと思います。
11分、スソのクロスをチャルハノールがヘッドで合わせてミランが先制。
理想通りの展開ではないでしょうか。
○前半中盤・終盤戦の攻防
スソを起点に右サイドから攻めていく形がメイン。
カスティジェホも頻繁に右に流れ、同サイドのケシエやカラブリアもフリーランしてパスコースを作っていく。
昨季のサッカーに近いですが、当時と違うのは縦の意識ですかね。
スペースがあればポンポン縦に蹴り込み、手っ取り早くチャンスに繋げようとする意識。
実際それで一度アンドレが惜しいシーンを作りましたね。
この試合ここまでのアンドレは裏に抜けたり下がって受けてボールを運んだりとバランス良く動けていますし、正直にいって今のピョンテクよりも貢献度は高いと思います。
彼がスペースを空けるので、カスティジェホの裏抜けも普段よりは効果的ですしね。
一方のブレシアは、ミランのハイプレスを前になすすべなし。
前線でキープできる選手もしくはドリブルで運べる選手がいれば良いのでしょうが、現状はサイドに追い込まれてそのまま縦に蹴るだけがほとんど。
ただしカウンターだったりロングボールだったりで何とかして押し込んだ後は惜しいチャンスを作るシーンも。
これはミランの(リトリート後の)守備が良くない。
元々メンバー的に中盤の守備の強度が高くないため仕方ない部分もありますが、このままだとロマニョーリが離脱したら崩壊しかねません。
35分辺り、カウンター気味の攻撃からブレシアにゴールを脅かされますがドンナルンマのスーパーセーブ。流石の一言。
前半は1-0で終了。
相手が奇策でも仕掛けて来ない限り今日はこのままでも勝てるでしょうが…何とも微妙なパフォーマンス。
攻撃時は案の定ほとんど機能していないカスティジェホは代えて良さそうですが、守備は頑張っているためもう少し引っ張っても良い気も。
控え選手のコンディションによりますかね。
後半
○後半序盤・中盤戦の攻防
ブレシアは前線にアイェを投入。彼にロングボールを入れていく形が増えるが、前半同様サイドを崩してクロスを入れていこうとする攻撃も継続。
60分、アンドレ→ピョンテク
ブレシアが状況に応じて積極的に前プレを仕掛けるようになったことで、少しバタつくミラン。
この点に関してはケシエのポジショニングが悪く、カラブリアからのパスコースがなく手詰まりになるシーンが目立ちました。
65分、チャルハノール→パケタ
前線の動きが少なくなってきたし、ポジションバランスも悪いしで攻め手を欠く展開。
アンドレがいた時は彼が左に流れて少しバランスを保っていましたが、ピョンテクは交代直後を除けば前線に張り、カスティジェホは行方不明で左は機能不全に。
○後半終盤戦の攻防
多分80分くらいに、カスティジェホ→ボリーニ。
4-3-3にでもするのかと思ったらパケタトップ下の4-3-1-2ですか…。
パケタのトップ下自体は良いのですが2トップがピョンテクとスソ(実質ウイング)だし、組み合わせが悪い。
しかしその数分後にポスト直撃のシュートを撃つなど見せ場を作る。
ボリーニもやりやすそうですし、パケタを軸にした方がどう考えても強そうなんですけどね…。
その後試合は攻勢を強めるブレシアと、カウンターから決定機を量産するミランという構図に。
しかしケシエとピョンテクがチャンスをふいにし、結局追加点は奪えず試合終了。
雑感
ブレシアに1-0で勝利を収め、今シーズン初勝利となりました。
言いたいことは山ほどありますが、まずはしっかりと勝利を収められたというのは本当に良かったと思います。
何よりこの試合で求められたのは勝ち点3という結果でしたから、それを無事に達成してくれた選手及び監督・スタッフには感謝です。
内容に関してはアレでしたけど、今回のがその場しのぎの戦術であれば一応理解はできますし、実際に結果を残したわけですからとやかく言いません。
この点に関しては次節以降に期待します。
続いて、この試合でおそらく一番の驚きであったアンドレ・シウバの先発起用ですが、個人的にはかなり好意的に見ています。
アンドレ自身のプレーが結構良かったというのもありますが、何よりこの采配にはジャンパオロの決断力の高さが表れていたかなと。
サポーターからの人気も期待度も高いピョンテクをベンチに座らせ、その代わりに移籍リストに載せられサポーターからの評判も良くないアンドレを起用するという決断は中々できるものではないですし、まして敗戦直後というよりプレッシャーのかかる状況下においてはなおさらです。
「コンディションの良い選手を起用する」という言葉に嘘偽りのないことを証明しましたし、熾烈なレギュラー争いを促進することにもなるでしょうから良いことだと思います。
さて。次節は代表ウィーク後のエラス・ヴェローナ戦です。
いよいよその後はミラノダービーですから、まずはヴェローナとの一戦に確実に勝利してもらい、ダービーマッチに向け弾みを付けて欲しいですね。
Forza Milan!
最後まで読んでいただきありがとうございました。