今のミランのFW事情について
以前、今のミランの中盤事情について整理したので、今回はFW事情でも整理して見ていこうかなと。
〇現有戦力について
まず、今季終了時のミランのFWのラインナップは以下となります。
・ピョンテク
・クトローネ
・ボリーニ
このラインナップにセビージャからレンタルバックしてくるアンドレ・シウバが追加されるかどうかが関心事でしたが、最新の報道ではどうやら残留が濃厚とのこと。
ジャンパオロが彼を高く評価しているらしいですね。
彼については、数カ月前に既にこちらの「セビージャ買取OP不行使? アンドレ・シウバの去就はどうなるか」にて言及しているため詳細は割愛しますが、僕はこの選択を支持します。
2トップなら有用だと思いますし、ここ2年の活躍からして売却額も大したことにはならないでしょうから無理に売却する必要もないかなと(3000万ユーロ以上で売れたり、クアメ辺りの選手を獲って来れたりというのであれば話は別ですが、流石に難しそうですしね。)
というわけで現状、放出等がない限りは今季の3人にアンドレを加えた4人がFWの戦力となる予定です。
〇最良コンビは?
上記の4人で2トップを組む場合、ピョンテクは99%不動ですから、残りの3人でピョンテクの相棒争いを繰り広げることになります。
そしておそらく一番あり得そう(メディア、サポーターが推してる)なのがクトローネとのコンビではないでしょうか。
ただ正直言って個人的にはあまり合うとは思えないんですけどね。言うなればピッポとジラルディーノのコンビを思い出すというか・・・。
今季終盤のように、サイドから前線へと単調に放り込むだけのサッカーとかならこの2人でも機能すると思うんですけどね(この場合、求められるのはクロスに合った動き出しやシュートの巧さのため)。
ジャンパオロのチームの場合、テクニックだったり中盤の選手が飛び出すためのスペースメイクの巧さだったりも求められますから、2人の内どちらかは流動的に動くタイプが望ましいかなと(俗にいう「セカンドストライカー」)。
例えば今季のサンプドリアではクアリャレッラを軸に、その相方にカプラ―リやデフレルが起用されていましたね(ちなみにクアリャレッラも決定力だけが取り上げられがちですが、ワンタッチパスとか溜めを作る動きとかも滅茶苦茶上手いです。)。
ただもちろんこれは「今の」クトローネを前提に話しているので、彼がジャンパオロの下で上手く成長してフィットする可能性を否定するつもりは毛頭ないですし、むしろそうなればクトローネ好きとしては願ったり叶ったりですね(笑)
フリーランの意識は今季を通してより強くなった印象ですし、サイドに流れる動き自体は上手いと思うので、流れてからのプレー精度を上げてくれれば機能する可能性は十分あるかなと。
続いてアンドレ・シウバですが、現時点で言えばクトローネよりもピョンテクの相方としては能力的に合いそうです(上記リンク先にて詳述のため割愛)。
最後にボリーニですが、上記の2人を差し置いて優先的に起用されることはないかなと。
元々は動き出しの優れたストライカーとして将来を有望視されていた彼ですが、今では運動量とそこそこのフィジカルを武器に走り回る便利屋へと変化してしまいましたからね。
まぁ仮に前者としてのパフォーマンスを取り戻すようであれば、ピョンテクの優秀な控えとして起用の目処が立ちそうです。
〇まとめ
このポジションに補強も売却も無かった場合、スタメンはピョンテクを軸に、クトローネとアンドレ・シウバがその相棒の座を奪い合う形になるでしょう。
まぁどの組み合わせであれ、「ロングカウンターが機能するのか?」という点は懸念材料として挙げられますね。
ジャンパオロのチームはハイラインが基本であるとは言え、リトリートするときはもちろんありますし、一般に4-3-1-2はロングカウンターでこそ真価を発揮するシステムです。
シェバとカカがいた頃や、イブラ―ロビーニョ(orカッサーノ)2トップ時代におけるミランのカウンターの破壊力を覚えている人は多いでしょう。
今季のミランはカウンター攻撃が致命的に機能しておらず、それはガットゥーゾの組織構築が不味かったのもありますが、それと同時に「独力でボールを運ぶ能力に長けた選手」や「スピードのある選手」が決定的に足りなかったというのも理由の一つです。
ところで先日、僕はムリエルとクアメについて書きましたが、彼らはそれぞれドリブルとスピードに長け、ミランに戦術の幅をもたらしてくれるであろう選手たちです。
量自体は揃っているFW陣ですが、できれば彼らのような選手は1人欲しいところですね。
長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。


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