【EL第4節】 ベティス対ミラン 【マッチレポート】
スタメン

前半
〇ベティスのボール支配
前半は一方的なベティスのペースでしたね。
「スタメン図」にある通り、ベティスの攻撃時のシステムは3-4-2-1。一方のミランの守備は5-3-2のミドルブロックが基本でした。
つまり、ミランの2トップに対してベティスのCBは3人と数的優位を保っており、またミランのプレスが緩かったこともあって悠々とボールを回せていましたね。
ポゼッションを確立した後は、ハーフウェイライン付近で3CB+両ボランチでボールを回してミランのプレスを誘発し、それにより空いたスペースへと縦パスを入れていくという形によってボールを前進させていたと思います。

図示するとこのような感じです。具体的に挙げたこのシーンこそ得点チャンスにはつながりませんでしたが、ベティスはこういった状況を何度も作り出していたかと思います。

中でも個人的に効果的だと思った前進の仕方は、右サイドに張ったカナレスにボールを預け、ミランの守備陣を左に寄せたところで左(逆)サイドに展開するという形です。
ベティスが作った決定機はほとんどが左サイドからのものでしたし、ボリーニの守備力の低さやミランのスライド守備の甘さを突いた良い戦術だったかと。
以上のような形でベティスは完全にボールを支配していました。
そして13分にロ・チェルソが先制点を奪った後も、少なくとも2度は得点してもおかしくないチャンスを迎えていましたね。
〇ベティスの守備とミランの拙攻
ベティスの守備組織は3-5-2が基本でしたが、中盤の3人が逆三角形型ではなく三角形型になるようポジショニングしていたシーンが多かったかなと思います。
その狙いは相手のアンカーポジションであるバカヨコにタイトなマークをつけることにあったのでしょう。
この守備が功を奏したのか、ミランは中央からほとんど縦パスを入れられず、そのためサイドに張るボリーニ、ラクサールの両WBにボールを預けるものの、そこから展開できずにボールを失うという場面が目立っていた印象です。
前半でミランがチャンスを作れたのは、ベティスのCBのパスミスを拾ってカウンターに繋げたとき位のものでしたね…。
後半
〇システム変更の恩恵
後半からミランはシステムを3-4-3(チャルハノールとスソの両WG)気味に変更したことで、前半とは違いサイドに張ったスソが起点となることでチャンスを作り始めます。
一方、2ボランチとなったことや、その一角であるケシエが積極的に前線からプレスをかけに行ったことで中盤のスペースはかなり空いていました。しかし、これも前半とは違いチーム全体がアグレッシブにプレスをかけたことで相手に自由にプレーさせていませんでしたね。
そして63分にスソが直接FKからゴールを決めましたが、そのFKも左サイドからチャルハノールのロングボールを受けたスソがドリブルを仕掛けた流れから生まれたものでした。
〇怪我人続出
同点弾以降もミランが優勢に試合を進めたものの決定機には至らず。
すると80分以降に怪我人が続出。ムサッキオに代えてロマニョーリ、チャルハノールに代えてベルトラッチが入りました。
終盤はアバーテのミス等もありベティスに惜しいチャンスを作られましたが得点には至らず。試合は1-1で終了しました。
まとめ
前半の酷い内容を考えると、後半に立ち直って同点弾を奪い、引き分けで終わったというのは評価すべきでしょう。過密日程ですしね。
3バックについてですが、あまり機能していないのでやめた方が良いのではないかというのが率直な感想です。
個人的に3バックのメリットとして、CBがDFラインから積極的に飛び出せるというのがあると思うのですが、ミランはラインの維持を重視しているのか、あまりそういった場面が多くありません。
そのため相手に中盤のスペースを良いように使われ、押し込まれるといった展開がジェノア戦同様この試合でも見られました。
また、3バックだとスソの置き所がイマイチ定まらないという問題もあります。この試合の後半のように3-4-3気味にして右ウィングに配置するのがベターかもしれませんが、これだと守備が(普段よりもさらに)脆くなってしまうんですよね…。
さて。次節のELはホームでのデュドランジュ戦です。
間違いなく格下の相手ではありますが、前回の対戦では苦戦を強いられています。決して油断してはならないでしょう。
この試合では確実に勝利を収め、最終節の大一番であるオリンピアコス戦に臨みたいですね。
Forza Milan!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
〇ベティスのボール支配
前半は一方的なベティスのペースでしたね。
「スタメン図」にある通り、ベティスの攻撃時のシステムは3-4-2-1。一方のミランの守備は5-3-2のミドルブロックが基本でした。
つまり、ミランの2トップに対してベティスのCBは3人と数的優位を保っており、またミランのプレスが緩かったこともあって悠々とボールを回せていましたね。
ポゼッションを確立した後は、ハーフウェイライン付近で3CB+両ボランチでボールを回してミランのプレスを誘発し、それにより空いたスペースへと縦パスを入れていくという形によってボールを前進させていたと思います。

図示するとこのような感じです。具体的に挙げたこのシーンこそ得点チャンスにはつながりませんでしたが、ベティスはこういった状況を何度も作り出していたかと思います。

中でも個人的に効果的だと思った前進の仕方は、右サイドに張ったカナレスにボールを預け、ミランの守備陣を左に寄せたところで左(逆)サイドに展開するという形です。
ベティスが作った決定機はほとんどが左サイドからのものでしたし、ボリーニの守備力の低さやミランのスライド守備の甘さを突いた良い戦術だったかと。
以上のような形でベティスは完全にボールを支配していました。
そして13分にロ・チェルソが先制点を奪った後も、少なくとも2度は得点してもおかしくないチャンスを迎えていましたね。
〇ベティスの守備とミランの拙攻
ベティスの守備組織は3-5-2が基本でしたが、中盤の3人が逆三角形型ではなく三角形型になるようポジショニングしていたシーンが多かったかなと思います。
その狙いは相手のアンカーポジションであるバカヨコにタイトなマークをつけることにあったのでしょう。
この守備が功を奏したのか、ミランは中央からほとんど縦パスを入れられず、そのためサイドに張るボリーニ、ラクサールの両WBにボールを預けるものの、そこから展開できずにボールを失うという場面が目立っていた印象です。
前半でミランがチャンスを作れたのは、ベティスのCBのパスミスを拾ってカウンターに繋げたとき位のものでしたね…。
後半
〇システム変更の恩恵
後半からミランはシステムを3-4-3(チャルハノールとスソの両WG)気味に変更したことで、前半とは違いサイドに張ったスソが起点となることでチャンスを作り始めます。
一方、2ボランチとなったことや、その一角であるケシエが積極的に前線からプレスをかけに行ったことで中盤のスペースはかなり空いていました。しかし、これも前半とは違いチーム全体がアグレッシブにプレスをかけたことで相手に自由にプレーさせていませんでしたね。
そして63分にスソが直接FKからゴールを決めましたが、そのFKも左サイドからチャルハノールのロングボールを受けたスソがドリブルを仕掛けた流れから生まれたものでした。
〇怪我人続出
同点弾以降もミランが優勢に試合を進めたものの決定機には至らず。
すると80分以降に怪我人が続出。ムサッキオに代えてロマニョーリ、チャルハノールに代えてベルトラッチが入りました。
終盤はアバーテのミス等もありベティスに惜しいチャンスを作られましたが得点には至らず。試合は1-1で終了しました。
まとめ
前半の酷い内容を考えると、後半に立ち直って同点弾を奪い、引き分けで終わったというのは評価すべきでしょう。過密日程ですしね。
3バックについてですが、あまり機能していないのでやめた方が良いのではないかというのが率直な感想です。
個人的に3バックのメリットとして、CBがDFラインから積極的に飛び出せるというのがあると思うのですが、ミランはラインの維持を重視しているのか、あまりそういった場面が多くありません。
そのため相手に中盤のスペースを良いように使われ、押し込まれるといった展開がジェノア戦同様この試合でも見られました。
また、3バックだとスソの置き所がイマイチ定まらないという問題もあります。この試合の後半のように3-4-3気味にして右ウィングに配置するのがベターかもしれませんが、これだと守備が(普段よりもさらに)脆くなってしまうんですよね…。
さて。次節のELはホームでのデュドランジュ戦です。
間違いなく格下の相手ではありますが、前回の対戦では苦戦を強いられています。決して油断してはならないでしょう。
この試合では確実に勝利を収め、最終節の大一番であるオリンピアコス戦に臨みたいですね。
Forza Milan!
最後まで読んでいただきありがとうございました。