【セリエA 第28節 レビュー】 サッスオーロ戦
今回は、先日行われたサッスオーロ戦の解説をしていこうと思います。
始める前に。この試合は内容・結果ともにアレでしたので厳しいことをいうかもしれません。予めご了承ください。
■両チーム スタメン

始める前に。この試合は内容・結果ともにアレでしたので厳しいことをいうかもしれません。予めご了承ください。
■両チーム スタメン

■試合展開
<前半>
○0~15分
両チームが立ち上がりは激しいプレスをかけあうが、最初に主導権を握ったのはミラン。
7分 ボナベントゥーラのシュートのこぼれ球に本田が詰めるもセーブ。
8分 バッカのパスに抜け出した本田がシュートを打つも弾かれる。
○15~30分
試合はやや均衡状態に。両チームともに相手の守備組織を崩せず、単発な攻撃に終始する。
それでもミランは16分にはCKから、24分にはロングシュートを放ちゴールを脅かすも、相手GKコンシーリの安定したセーブに防がれる。敵ながら素晴らしい。
すると27分 CKのサインプレーから、ペナルティエリア手前で放ったダンカンの超強烈なシュートが決まりサッスオーロ先制。
○30~45分
ミランが相手のプレスに捕まるシーンが目立ち始め、カウンターを浴びる機会が増える。前線へのロングボールも繋がらず多くは相手ボールに。
この時間帯あたりからクツカと、特にベルトラッチが守備位置への戻りに遅れ始め、そこを突かれて危ないシーンを作られる。
40分、42分と立て続けに中央から崩されピンチを迎えるも何とか防ぐ。
前半終了。
後半に向け、HTで何とか修正してほしいが・・・。
<後半>
○45~60分
サッスオーロがポゼッション。マニャレッリを中心に、サイドを起点にしてゴールに迫る。対するミランは前半同様プレスに苦しみまともにビルドアップできない。前線にもまるで収まらない。
52分 ベラルディのカットインからのシュート。ドンナルンマのファインセーブ。
54分 交代 カンナバーロ→アンテイ 怪我の模様。
55分 交代 バロテッリ→メネズ 当然の交代。
○60~75分
メネズの判断ミス、クツカの軽率なパスミスから次々と危ないシーンを作られる。
68分 交代 サパタ→ロマニョーリ 怪我の噂もあるが、戦術的交代でも納得。
72分 右サイドから崩され、ブルサリコが中央へ折り返したボールをサンソーネが決めてサッスオーロ追加点。
○75~90分
76分 デフラル退場。
しかし、その後もミランが優勢になるということもなく、むしろサッスオーロがカウンターから惜しいシーンを作る。
82分 交代 本田→プリンス
86分 交代 ベラルディ→ファルシネッリ
終盤、ミランは攻め込むが中央を固めたサッスオーロ守備陣を崩すことができず試合終了。
ミラン0-2サッスオーロ
■解説
①サッスオーロによるミランのビルドアップ封じ
試合を見ていると、前半途中からミランがまるでビルドアップ(チャンスへと結びつく攻撃の組み立て)できないシーンが目立ったと思います。
それはなぜかというと、サッスオーロの守備戦術が見事に機能していたからですね。

上図は、サパタがボールを持ったときのシーンです。
ボランチのクツカ、ベルトラッチに対してはダンカンとミッシローリがマーク、そしてサンソーネとベルトラッチがサイド(本田、ボナベン)へのパスコースを切るポジション取りをすることで中盤へのパスコースがなくなります。
こうなると有効な打開策としては前線へのロングパスになりますが、そのターゲットとなるバッカ、バロテッリに対してはCBのアチェルビとカンナバーロがしっかりマークにつき仕事をさせませんでした。
完璧ですね。試合は序盤を除きサッスオーロ優勢の一方的な展開でしたが、それは必然でした。
②ミランの攻撃における未熟さ
上記の戦術に対するミランの打開策はないように見えました。
そもそも、守備組織に比べ、攻撃における連動性といった部分は今でも未熟なミラン。本田・クツカ・アバーテラインなど、部分部分では良くとも、チーム全体となると大いに改善の余地を残しています。
ですから、この試合でも相手の組織的な守備に対し組織的な攻撃で対抗することできませんでした(組織力が高ければ相手のプレスを躱して攻めることもできたでしょうが)。
そうなると次善の策は、ロングボールを放り込み、前線がそれを収めて頑張ってキープしてくれている間にチーム全体を押し上げるといったものでしょうが・・・。バッカはポストプレーや空中戦が得意というわけではありませんし、バロはポジショニングが悪い上、そもそも身体を張ったプレーを好みません(すぐ倒れてファールを貰おうとする。そのフィジカルはなんのためにあるんだ)。2トップがこういった特徴の選手ですのでロングパスが打開策にはなりえない。
ロングパスも駄目となると、もう後は成功率の極めて低い個人突破しかありません。ボナベンが孤軍奮闘しているように見えたのもこのような事情からでしょうね。
■感想
➊選手層の薄さ
おそらく多くの方は、この試合のワーストプレイヤーにバロテッリとベルトラッチの名を挙げるでしょうね。私もそうです。
仮にニアンやリッカがいたとしてもこの試合を落としていたでしょうが、ここまで一方的になることもなかったでしょう。
ミランはボランチもトップも数は揃えています。しかし、控えにどれだけ多くの選手がいても、それなりの「質」が伴っていなければ層が厚いとはいえませんよね・・・。
❷「ミランキラー」を止められず
またしてもベラルディに、ゴールこそ決められませんでしたがアシストを記録されました。
この試合では彼よりもサンソーネやブルサリコ、マニャレッリといった選手のほうがよかったとは思います。しかし、彼もミランの脅威の一人であったことは間違いありません。
こうなれば彼を獲得するしかないでしょう!笑 というのは冗談として、次こそは彼を完封してほしい。
ひょっとすると、次の対戦では白と黒のユニホームを着ているかもしれませんが(笑)
❸目標はあくまでEL権
無敗記録が続いたことで有頂天になっていたかもしれません。
こうしてサッスオーロに現実を突きつけられたことで、あくまで目標(というより現実的なライン)はEL権なのだということを思い出しました。
まずは欧州の舞台に復帰する。これが重要ですね。
次節の相手はキエーボ。プロヴィンチャではありますが現在10位と決して油断できる相手ではありません。
今節の敗北を引きずらず、いいサッカーを見せてほしいですね!
Forza Milan!!
<前半>
○0~15分
両チームが立ち上がりは激しいプレスをかけあうが、最初に主導権を握ったのはミラン。
7分 ボナベントゥーラのシュートのこぼれ球に本田が詰めるもセーブ。
8分 バッカのパスに抜け出した本田がシュートを打つも弾かれる。
○15~30分
試合はやや均衡状態に。両チームともに相手の守備組織を崩せず、単発な攻撃に終始する。
それでもミランは16分にはCKから、24分にはロングシュートを放ちゴールを脅かすも、相手GKコンシーリの安定したセーブに防がれる。敵ながら素晴らしい。
すると27分 CKのサインプレーから、ペナルティエリア手前で放ったダンカンの超強烈なシュートが決まりサッスオーロ先制。
○30~45分
ミランが相手のプレスに捕まるシーンが目立ち始め、カウンターを浴びる機会が増える。前線へのロングボールも繋がらず多くは相手ボールに。
この時間帯あたりからクツカと、特にベルトラッチが守備位置への戻りに遅れ始め、そこを突かれて危ないシーンを作られる。
40分、42分と立て続けに中央から崩されピンチを迎えるも何とか防ぐ。
前半終了。
後半に向け、HTで何とか修正してほしいが・・・。
<後半>
○45~60分
サッスオーロがポゼッション。マニャレッリを中心に、サイドを起点にしてゴールに迫る。対するミランは前半同様プレスに苦しみまともにビルドアップできない。前線にもまるで収まらない。
52分 ベラルディのカットインからのシュート。ドンナルンマのファインセーブ。
54分 交代 カンナバーロ→アンテイ 怪我の模様。
55分 交代 バロテッリ→メネズ 当然の交代。
○60~75分
メネズの判断ミス、クツカの軽率なパスミスから次々と危ないシーンを作られる。
68分 交代 サパタ→ロマニョーリ 怪我の噂もあるが、戦術的交代でも納得。
72分 右サイドから崩され、ブルサリコが中央へ折り返したボールをサンソーネが決めてサッスオーロ追加点。
○75~90分
76分 デフラル退場。
しかし、その後もミランが優勢になるということもなく、むしろサッスオーロがカウンターから惜しいシーンを作る。
82分 交代 本田→プリンス
86分 交代 ベラルディ→ファルシネッリ
終盤、ミランは攻め込むが中央を固めたサッスオーロ守備陣を崩すことができず試合終了。
ミラン0-2サッスオーロ
■解説
①サッスオーロによるミランのビルドアップ封じ
試合を見ていると、前半途中からミランがまるでビルドアップ(チャンスへと結びつく攻撃の組み立て)できないシーンが目立ったと思います。
それはなぜかというと、サッスオーロの守備戦術が見事に機能していたからですね。

上図は、サパタがボールを持ったときのシーンです。
ボランチのクツカ、ベルトラッチに対してはダンカンとミッシローリがマーク、そしてサンソーネとベルトラッチがサイド(本田、ボナベン)へのパスコースを切るポジション取りをすることで中盤へのパスコースがなくなります。
こうなると有効な打開策としては前線へのロングパスになりますが、そのターゲットとなるバッカ、バロテッリに対してはCBのアチェルビとカンナバーロがしっかりマークにつき仕事をさせませんでした。
完璧ですね。試合は序盤を除きサッスオーロ優勢の一方的な展開でしたが、それは必然でした。
②ミランの攻撃における未熟さ
上記の戦術に対するミランの打開策はないように見えました。
そもそも、守備組織に比べ、攻撃における連動性といった部分は今でも未熟なミラン。本田・クツカ・アバーテラインなど、部分部分では良くとも、チーム全体となると大いに改善の余地を残しています。
ですから、この試合でも相手の組織的な守備に対し組織的な攻撃で対抗することできませんでした(組織力が高ければ相手のプレスを躱して攻めることもできたでしょうが)。
そうなると次善の策は、ロングボールを放り込み、前線がそれを収めて頑張ってキープしてくれている間にチーム全体を押し上げるといったものでしょうが・・・。バッカはポストプレーや空中戦が得意というわけではありませんし、バロはポジショニングが悪い上、そもそも身体を張ったプレーを好みません(すぐ倒れてファールを貰おうとする。そのフィジカルはなんのためにあるんだ)。2トップがこういった特徴の選手ですのでロングパスが打開策にはなりえない。
ロングパスも駄目となると、もう後は成功率の極めて低い個人突破しかありません。ボナベンが孤軍奮闘しているように見えたのもこのような事情からでしょうね。
■感想
➊選手層の薄さ
おそらく多くの方は、この試合のワーストプレイヤーにバロテッリとベルトラッチの名を挙げるでしょうね。私もそうです。
仮にニアンやリッカがいたとしてもこの試合を落としていたでしょうが、ここまで一方的になることもなかったでしょう。
ミランはボランチもトップも数は揃えています。しかし、控えにどれだけ多くの選手がいても、それなりの「質」が伴っていなければ層が厚いとはいえませんよね・・・。
❷「ミランキラー」を止められず
またしてもベラルディに、ゴールこそ決められませんでしたがアシストを記録されました。
この試合では彼よりもサンソーネやブルサリコ、マニャレッリといった選手のほうがよかったとは思います。しかし、彼もミランの脅威の一人であったことは間違いありません。
こうなれば彼を獲得するしかないでしょう!笑 というのは冗談として、次こそは彼を完封してほしい。
ひょっとすると、次の対戦では白と黒のユニホームを着ているかもしれませんが(笑)
❸目標はあくまでEL権
無敗記録が続いたことで有頂天になっていたかもしれません。
こうしてサッスオーロに現実を突きつけられたことで、あくまで目標(というより現実的なライン)はEL権なのだということを思い出しました。
まずは欧州の舞台に復帰する。これが重要ですね。
次節の相手はキエーボ。プロヴィンチャではありますが現在10位と決して油断できる相手ではありません。
今節の敗北を引きずらず、いいサッカーを見せてほしいですね!
Forza Milan!!