【セリエA】 ミラン対アタランタ 【第5節】


スタメン



前半

いつもと違う序盤

前回の記事で、「ミランはハイプレスに弱い。序盤のアタランタのハイプレスに対しミランがどう対応するかがカギ」といった旨の話をしましたが、おそらくミランは間違いなくこの点を意識し、そして(多少なりとも)改善していたと思います。

具体的に、前から1対1でマークしてくる相手に対し、まずミランはGKのドンナルンマが積極的にボールに関与して数的優位を作りました。
ドンナルンマがビルドアップに関与するのはいつものことですが、今回はその頻度と質が異なっていたかと思います。

そして、次に左サイドのボナベントゥーラないしチャルハノールが下がってボールを受けて相手のハイプレスの出口を作っていました。
こちらも普段(特にカリアリ戦)は散発的だったり、選手の調子が悪く機能していなかったりしたのですが、今回はちゃんとできていたと思います。

以上の2つでも上手くいかない場合は素直にロングボールを蹴りましたが、それも競り合いの強くないイグアインではなくフィジカルの強いケシエを目がけて蹴っていたのではないかと思います。

このようにして(曲がりなりにも)ビルドアップを成立させていたミランでしたが、この試合ではもう一ついつもと違うことがありました。そう、イグアインのスーパーボレーですね。




いつもと違う試合への入りを見せたミランがその後も優勢に試合を進めていきました。


決まらない追加点

しかし、追加点を奪えない。
ボナベントゥーラが一度スソからのクロスでネットを揺らしましたがVARにより認められず。
その後もボナベン、ケシエが決定機を迎えましたがいずれも決めきることができませんでした。
そのツケを後半に払うことになりましたね…。



後半

一進一退の攻防

アタランタは後半、あまり攻撃面で目立っていなかったバローとパシャリッチに代えてサパタとリゴーニを投入。これが功を奏します。

54分、彼らのパス回しから最後はパプ・ゴメスが決めてゲームを振り出しに戻しました。

ゴメスは前半からビリアの脇の左インサイド近くにポジショニングしてパスを引き出し、そこからチャンスにつなげようと奮闘していましたが、遂に実を結びましたね(得点シーンはこの流れではありませんでしたが)。


とは言え対するミランは61分、またしてもスソのクロスからボナベンが合わせて得点を奪いました。




疑問?の交代策

しかし試合はこれで終わらず、アディショナルタイムにリゴーニが起死回生の同点弾決めて試合終了。2-2のドローに終わりました。

個人的には、ガットゥーゾ監督の行った交代策に疑問が残りました。
1人目のカラブリアはわかります。イエローカードを貰ってからの彼のパフォーマンスは低く、また退場のリスクを抱えながらゴメスの相手は危険ですからね。交代選手がアバーテというのも消去法で妥当でしょう。

ただ2人目がボナベン→バカヨコというのがどうなのかなーと思いました。先にチャルハノールを代えるべきだったのではないかと。
チャルハノールはこの日もあまり調子が良くありませんでしたし、リードしていた頃は相手陣地にスペースもありましたから、ラクサール辺りを投入してそのスペースに突撃させたら面白かったのではないかと。



まとめ

前節のカリアリ戦は勝ち点1を「拾った」という印象ですが、今節は勝ち点2を「失った」という印象が非常に強いですね。
幸先の良いスタートを切れただけに本当に残念です。

リードしてからは得点よりも守備に比重を置くという考えはまぁ分かりますが、それならばリトリート後の守備はもっと堅固でないと厳しいと思います。
現在リーグ戦で10試合連続失点中という記録は決して偶然のものではありません。早急に修正してほしいですね。




最後まで読んでいただきありがとうございました。

0Comments