ミラン、「ストライカー問題」の解決は来夏に持ち越し?
まずは戦力外のオリギをノッティンガム・フォレストに何とか放出。
形式はレンタル移籍であるものの、年俸は100%ノッティンガム側が負担とのこと。また契約条項には450万ユーロの買取OPが付帯しているそうです。
Divock Origi has just completed formal steps of his move to Nottingham Forest with stadium presentation 🔴🌳 #NFFC
— Fabrizio Romano (@FabrizioRomano) September 3, 2023
◉ Loan deal includes buy option clause.
◉ €4.5m buy clause not mandatory.
◉ Salary 100% covered by Forest.
Deadline Day move, sealed. pic.twitter.com/Gqu3tEVSXC
完全放出を目指していたミランからするとベストな取引とは言えませんが、とりあえず高額な年俸をカットできたのは財政的に良かったと思います。
そして肝心の補強については、タレミを筆頭に様々な候補が浮上しては消えてのドタバタ劇の末、当時フィオレンティーナに所属していたヨビッチをフリーで獲得することになりました。
ヨビッチ獲得の是非
この一件については賛否両論あると思いますが、例えばジャーナリストのロンゴーニ氏は此度のストライカー獲得に係るミランの立ち回りに対し批判的な立場を取っています。
今夏のミランのメルカートには3つのフェーズがあった。1つ目はトナーリの売却とそれに伴う混乱。2つ目は質の高い選手を次々と獲得し、熱狂をもたらしたとき。そして3つ目はメルカート全体の評価を下げることになった最後の数日間だ。
客観的に見て、「9番探し」はお粗末だった。タレミ側との交渉に問題を抱えていたことを考えると、その時点でミランにはプランBが求められた。しかしタレミの交渉が破断した時にフロントは困難に陥り、代役を必死で探したものの、最終的にはプランD、プランEになってしまった。エン・ネシリからパヴリディス、ダカ、ラファ・ミルと続き、最後にようやくヨビッチだ。
今夏はセンターフォワードの獲得が優先されていたことを考えると、このような終わり方は残念だ。ヨビッチには大きな疑問符が付くし、ミランにはより優秀な選手が必要だった。今日も我々は、ジルーの控えが空白という状態になっている――Milannews
正直に言うと、僕もヨビッチ獲得にはかなりガッカリしてしまいました。
例えばもし、メルカート終盤における「本命」と伝えられたタレミを獲れていれば、ジルー、オカフォー、タレミと異なるタイプの選手を揃えることができ、戦術の幅は大きく広がり得たはずです。また実力的にもタレミはレギュラークラスであり、仮にオカフォーがストライカー(中央1トップ)としてフィットせずとも、戦力的にストライカーポジションが問題視される可能性は低かったでしょう。
一方、現状を見るにヨビッチは役割的にジルーのバックアッパーが関の山であり、どうにも「来シーズンまでの繋ぎ」として妥協した感は否めません。そのことは、クラブがヨビッチと交わした契約期間が「1年」のみという部分からも察せられるところです。
本命獲得は来夏に?
また、そうした見方を強める報道として、ミランは早くも来夏のメルカートで獲得すべき「本命」のストライカーに狙いを定めたと伝えられています。
・ミランはメルカートの最終盤にジョナサン・デイヴィット獲得に動き、レンタル形式での加入を試みた。だがこれは残り時間の少なさから不可能な取引だった。しかしこの動きは、ミランが来夏のデイヴィット獲得を視野に入れ、来る1月から6月に再チャレンジすることを示している――GdS
・ミランは来夏にデイヴィットとの契約を試みる予定だ。デイヴィットとリールの契約が2025年までであり、要求額を引き下げざるを得ない状況が移籍を後押ししている――Il Giornale
ジョナサン・デイヴィットは兼ねてからミランの獲得リストの上位に位置していると報じられていたところ、現行契約期間が2025年までということで、このままいくと来夏は確かに今までより獲得のチャンスはありそうですね。
何にせよ、とりあえず今シーズンは引き続きジルーに頼りつつ、オカフォーかヨビッチの最低どちらかがストライカーとしてフィットしてくれることを願います。
先述の通り今の僕はヨビッチにかなり懐疑的ではありますが、彼が活躍してくれることに越したことはありません。願わくは予想を大きく上回るパフォーマンスを見せてもらい、噂される契約延長オプションをクラブに行使させるくらい活躍して欲しいです。