カペッロとサッキ、2人のレジェンド監督は今季のミランをどう評価する?

大量補強によりチームに大きな変化を生じさせた今夏のミランですが、現時点でその評価は人によって様々です。

この点について、今回はカペッロとサッキというレジェンド監督2人の見解を見ていきたいと思います。

カペッロ評


スクデット候補はインテル、ユベントス、ナポリだ。インテルは総合力がある。ナポリはオシムヘンが残留するならチャンスがある。ユベントスはヨーロッパのカップ戦を気にしなくて良いからだ。
ミラン?私は横ではなく縦方向にプレーする選手が好きだ。例えばラインデルスのような選手だね。チームについていうと、確かにミランにポテンシャルはある。しかし今の彼らはボールを失う度に相手に枠内シュートを打たれているね。一方でポジティブな面を挙げるとすれば、彼らにはドリブルや1対1が得意な選手が多い。イタリアではあまり見られなくなったゲームの一側面だ



ミランをスクデット候補の1つに数えるOBや識者はチラホラ見られますが、カペッロの場合はミランをその候補から外しています。
その理由の1つとして言及しているのが「守備面」であり、これは確かに今夏のプレシーズンマッチで露呈した大きな懸念材料の1つです。

ミラン、プレシーズンマッチで露呈した「不安定な守備」について

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スクデット獲得のため、守備力が如何に重要であるか身をもって知っているカペッロにとっては尚更、現在のミランは有力候補には映らないのかもしれません。

一方、攻撃面においてはやはり「打開力に長けた選手が多い」ことをポイントに挙げており、これがセリエAで違いを生み出す可能性は考えられます。

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今夏のメルカートにて、ミランがこの手のタイプを意図的に多く確保したのは間違いありません。そこで彼らを戦術的・組織的に機能させられるかというのが重要な論点になりますし、今季のチーム成績を左右し得るポイントの1つといえそうです。

サッキ評


ミランは外国人のチームになった。何とかスタメンに入れるかもしれないカラブリアを除き、ミランのレギュラーメンバーにイタリア人はいない。私がミランにいたときは、1年目には2人、2年目には3人だけ外国人がいた。今日とは全く比較できない状況だったね。
私にもフリットとファンバステンという2人の外国人チャンピオンがいたが、バレージ、アンチェロッティ、タソッティ、マルディーニ、ドナドーニによって形成された「イタリアの背骨」こそが、あの素晴らしいチームに生命を吹き込む上で必要不可欠だった。とにかくチームを構築する時、監督のアイディアを伝えるのに適した人材が必要だ。
現在のミランのように多様な文化で構成されるチームがどのように機能するか、非常に興味深い。私が確信しているのは、外国人がセリエAにやってきた時、まれなケースを除けば慣れるまでに少なくとも1年は必要だということだ。新しいニーズ、トレーニング方法、チームメイト、更にはライフスタイルの変化に適応する必要がある。
100年以上の歴史を持つクラブの伝統とスタイルを理解してもらうには、何人かのイタリア人の存在も重要だと思う。だがもし彼らがこのプロジェクトに成功し、内容と結果の両面ですぐに好成績を出せるのであれば、頭を下げるしかないね。
戦術面に関しては、もしミランが4―3―3でプレーするなら両ウイングの守備貢献は不可欠だ。これはイタリア人であろうと外国人であろうと変わらない。さもなくば多くの困難に陥るだろう



サッキはこのインタビューにて、イタリア人がチームの中心に複数いるインテルと比較してミランに言及しました。よって、外国人主体のチーム構成に対する評価がメインとなっています。

ミランにおけるイタリア人の影響力低下については様々な意見があると思いますが、何にせよサッキの指摘するリスクは確かに存在すると感じます。一般的に、セリエAでのプレー経験があったりイタリア文化を既に理解したりしている選手と比べ、外国から来た選手が適応に苦労するケースは多々見られますしね。

そのため、今季はチームの団結力や組織力がより強く求められるのはないでしょうか。
新加入選手たちがスムーズにチームに溶け込めるよう、チームメイトには積極的なサポートや協調姿勢を示してもらいたいですし、またコーチ陣が明瞭な指導を行うことでスポーツ面における適応スピードを早めることも重要になりますね。

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