ミラン、強化体制移行による補強方針の変化について

マルディーニ、マッサーラという2人の強化担当が去ることになったミラン。
これからはフルラーニCEOとモンカダを中心に補強作業が進められると予想されているわけですが、今回の体制変更が補強方針にもたらす変化とは具体的にどのようなものなのでしょうか。

ミランはマルディーニとマッサーラによるチーム強化の時代が終わり、今度は新体制が前ディレクター陣とは異なる新しいアイデアを持ち込むことになる。
例えば、ボローニャからアルナウトヴィッチを獲得するというアイデアは完全に消え去るようだ。彼は強力なストライカーであるものの、クラブの哲学にそぐわないプロフィールであることも事実である。34歳のセンターフォワードに一定の移籍金と年俸を支払うというのは、少なくともレッドバードのビジョンに従えば正しいお金の使い方とは言えない。
――calciomercato

変化の1つは「ベテラン補強」に表れると見られています。
マルディーニ(&マッサーラorボバン)体制下では有望な若手に積極的に投資しつつも、要所にベテランを獲得することで若手とベテランの融合を図ってきました。イブラ、ケアー、ジルーはその最たる例であり、彼らのチームへの貢献度はここで改めて触れるまでもないでしょう。

ベテラン(経験豊富な選手)の重要性についてはマルディーニとボバンが常々口にしていたものであり、そんな彼らが強化担当に就いていたからこそイブラのような選手を獲得する「余地」が多分に生じていました。したがって彼らがチームを去った今、その余地は大きく減少したと考えるのが自然です。


変化の2つ目としては、「フリーエージェント、もしくは契約問題を抱えた選手への注目度」が挙げられています。

ボローニャのアルナウトヴィッチは到着せず、サッスオーロのベラルディも新経営陣が獲得に向かう選手ではないと予想されている。その代わり、クラブは2024年に契約が切れる選手や、フリーエージェントから価値を見出すだろう。その中ではボルシアMGをフリーで去る25歳のテュラムや、アーセナルとの契約が切れる23歳のネルソンといった選手が注目されている。またフランクフルトとの契約が今月末で切れるCBのエンディカも、ローマ入団まであと一歩のところまで来ているようだがターゲットになる可能性がある――GdS



極力お金を出したくないオーナーの要望に全面的に従う上で、移籍金をかけることなく獲得することが可能なフリーエージェントや、契約期間が残りわずかで安く手に入りそうな選手をより活用しようとするのは濃厚と言えます。

この点、前体制時から既にフリーで鎌田を確保しているようですが、おそらく今後もう1・2選手を同様の形式で獲得し、来季の主戦力に組み込みたいのではないでしょうか。

ただし、この手のタイプは優秀であるほど得てして競合が激しく、高額な年俸も要求しやすい立場です。また代理人によっては高額なコミッション料を求めてくるなど、移籍金と同質の経済的負担が必要になる場合もあります。
例えこの手の選手への興味を強めたからといって、徹底した方針や財政的制約がある以上どれだけの実効性が生じるかは分かりません。


最後に。3つ目の変化として「モンカダの発言力増加」が考えられています。
これまではチーフスカウトとしてモンカダがマルディーニ等にアドバイスを送りつつ、マルディーニとマッサーラが補強ターゲットについて具体的な意思決定を行うという形が基本だったように見受けられますが、彼らの退団に伴いモンカダの地位が向上し、その意見がより補強作業に反映されやすくなった、と。

また、一部の情報通によるとマルディーニはモンカダのことをさほど信用していなかったそうで、モンカダがチームを強化するための候補を提案しても、あまり耳を傾けてもらえなかったという話があります。



眉唾物の話ではありますが、いずれにせよチーム強化を主導する人物が変わることで少なからず補強選手の傾向や質が変わることは間違いないでしょう。今回挙げた3つの変化の内、最も重要なポイントといえるかもしれません。


これらの変化が吉と出るか凶と出るか…。個人的にはまだ気持ちの整理が付いていませんが、とりあえず新体制の今夏の動向を見守っていきたいと思います。

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