【ポベガの奮闘】ボローニャ対ミラン【2022-23シーズン・セリエA第30節】
今回はセリエA第30節、ボローニャ対ミランのマッチレビューを行います。
スタメン

ベースフォーメーション:
ボローニャ「4-3-3」
ミラン「4-2-3-1」
試合開始からわずか32秒。ボローニャが右サイドから突破してクロスを上げると、サンソーネが押し込んでゴールを奪取します。
ボローニャからしても、あまりに早い時間に得点を挙げたことで少なからず動揺したのでしょうか。得点後しばらくはやや積極性を欠き、かといってしっかりゴール前をケアするでもない中途半端な守備対応を見せます。
そこで立て直す時間を得たミランは、ロングボールとプレッシングをメインに高い位置でボールを持てた際には何度かチャンスを創出。ごちゃごちゃした展開が多かったとはいえ、何だかんだ得点の匂いを感じさせるシーンはありました。
この点に関し、この試合ではポベガが奮闘します。
序盤のポベガは最終ライン左に積極的に下がり、何度かロングボールを射出。キック力があるので結構良いフィードが飛びますね。

――シーン1:ポベガから前線へロングフィード

――その後の場面。オリギがボールを収め、一気に敵陣深くに侵入した
チームとしては「どこにどうやってボールを運びたいのか」が相変わらず不明瞭な酷いビルドアップ(これは主力メンバーの時でも度々起こる現象なので、決して今回のスタメンのせいだけではありません)の中、ポベガを始めとする最終ラインから前線のレビッチ、オリギに送られるロングボール(縦ポン)が一つ攻撃の柱となりました。
そして、途中からボローニャがドミンゲスを少し高い位置に置いてプレッシングの圧を強めてきましたが、ポベガが中盤にスペースを見つけてパスを引き出すなどしてビルドアップの出口として機能します。

――シーン2:右サイドでボールを持つカルル(ミラン)に対し、周囲のパスコースを消しにかかるボローニャ。ここで逆サイド側のポベガは中盤エリアにスペースを見つけて飛び出す

――その後の場面。カルルからパスを引き出したポベガがフリーで前を向いた

――シーン3:ここでは左アウトサイド(バロトゥーレ)からパスを引き出すポベガ

――その後の場面。ボールを受けたポベガに対して相手が寄せにくるも、ポベガはスムーズに前方へスルーパスを提供。オフサイドとなったが、惜しいシーンを演出した
極めつけは40分。相手の中途半端なクリアボールをPAエリア手前で拾ったポベガが左足を一閃。強烈なシュートがポストに当たってネットに吸い込まれ、ミランが貴重な同点弾をゲットしました。
今回のポベガは総じてポジティブなプレーを見せてくれたと思いますし、この試合では数少ない良かった点でしたね。
さて。後半になると同点になったボローニャが攻勢を強めますが、対するミランも終盤にはレオンやブラヒムといった主力アタッカーを投入。
追加点もとい決勝点を奪いにかかりましたが、これまた決定力不足を露呈してゴールならず。判定にも恵まれず、またしても2つの勝ち点を逃しました。
テンプレコメントに定評のあるピオリが珍しく物申した今回の判定。
いちいち検証するつもりもありませんが、個人的印象としても確かにレビッチが倒されたシーンはPKだと思いましたし、全体的に不利な判定だったと感じます。
ただこういうのっていうのはシーズンを通してみれば良くも悪くも起こり得ることであって、昨季のアレのように不可解なレフェリングで得点自体が取り消される(認められない)レベルでない限り、致し方ない側面はあると思っています。まぁだからといってモッタのように真っ向から反論されるのは癪に障りますが…。
ボローニャ1-1ミラン
総括としてアンブロジーニのコメントをご紹介しますが、内容的にミランに勝つチャンスがあったというのは僕も異論ありません。
故に、今回のターンオーバーもといBチームで試合に臨んだ判断も必ずしも間違っていたとは思いませんが、勝つ可能性を高めるため攻撃のキープレーヤーだけは前後半で半分ずつ起用する(休ませる)など別の方法はあったと感じます。
今シーズンを通してレオン、ブラヒム、テオの打開力(ドリブル)に極度に依存した攻撃組織を作り上げた張本人であるピオリ監督ならば、彼らを1人も起用しない場合に攻撃が停滞することなど分かっていたはずですが…。口ではリーグ戦も重要で油断ならないと言いながら、最もCLに執心しているのは監督自身なのではないかと邪推したくなりますね。
インテルがミランの足踏みにお付き合いしてくれているおかげで何とか4位に踏みとどまっているものの、リーグ戦残り8試合でどれだけ勝ち点を積むことができ、シーズン終了時に現在の座をキープ出来ているのか、非常に心配です。
まぁ何にせよ、ひとまずは来るCLナポリ戦に全力投球する意思が明確という事で、相応のパフォーマンスで以てベスト8突破を決めてもらいたいと思います。
Forza Milan!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
スタメン

ベースフォーメーション:
ボローニャ「4-3-3」
ミラン「4-2-3-1」
早々の失点
試合開始からわずか32秒。ボローニャが右サイドから突破してクロスを上げると、サンソーネが押し込んでゴールを奪取します。
ボローニャからしても、あまりに早い時間に得点を挙げたことで少なからず動揺したのでしょうか。得点後しばらくはやや積極性を欠き、かといってしっかりゴール前をケアするでもない中途半端な守備対応を見せます。
そこで立て直す時間を得たミランは、ロングボールとプレッシングをメインに高い位置でボールを持てた際には何度かチャンスを創出。ごちゃごちゃした展開が多かったとはいえ、何だかんだ得点の匂いを感じさせるシーンはありました。
この点に関し、この試合ではポベガが奮闘します。
ポベガの奮闘
序盤のポベガは最終ライン左に積極的に下がり、何度かロングボールを射出。キック力があるので結構良いフィードが飛びますね。

――シーン1:ポベガから前線へロングフィード

――その後の場面。オリギがボールを収め、一気に敵陣深くに侵入した
チームとしては「どこにどうやってボールを運びたいのか」が相変わらず不明瞭な酷いビルドアップ(これは主力メンバーの時でも度々起こる現象なので、決して今回のスタメンのせいだけではありません)の中、ポベガを始めとする最終ラインから前線のレビッチ、オリギに送られるロングボール(縦ポン)が一つ攻撃の柱となりました。
そして、途中からボローニャがドミンゲスを少し高い位置に置いてプレッシングの圧を強めてきましたが、ポベガが中盤にスペースを見つけてパスを引き出すなどしてビルドアップの出口として機能します。

――シーン2:右サイドでボールを持つカルル(ミラン)に対し、周囲のパスコースを消しにかかるボローニャ。ここで逆サイド側のポベガは中盤エリアにスペースを見つけて飛び出す

――その後の場面。カルルからパスを引き出したポベガがフリーで前を向いた

――シーン3:ここでは左アウトサイド(バロトゥーレ)からパスを引き出すポベガ

――その後の場面。ボールを受けたポベガに対して相手が寄せにくるも、ポベガはスムーズに前方へスルーパスを提供。オフサイドとなったが、惜しいシーンを演出した
極めつけは40分。相手の中途半端なクリアボールをPAエリア手前で拾ったポベガが左足を一閃。強烈なシュートがポストに当たってネットに吸い込まれ、ミランが貴重な同点弾をゲットしました。
今回のポベガは総じてポジティブなプレーを見せてくれたと思いますし、この試合では数少ない良かった点でしたね。
さて。後半になると同点になったボローニャが攻勢を強めますが、対するミランも終盤にはレオンやブラヒムといった主力アタッカーを投入。
追加点もとい決勝点を奪いにかかりましたが、これまた決定力不足を露呈してゴールならず。判定にも恵まれず、またしても2つの勝ち点を逃しました。
再びのPK論争
ピオリ「レフェリングが結果を左右することもある…。実際、今日は2つのPKがあった。はっきり言って、ハンドがあったことは手に当たったボールの動きが物語っている。あれはPKだった。残念だよ」
モッタ(ボローニャ監督)「2つのPKがあったって?ルクミはどこに手を置けば良かったんだ?レビッチの接触についても、あれがPKになるならサッカーを止めてお家に帰ろう」
テンプレコメントに定評のあるピオリが珍しく物申した今回の判定。
いちいち検証するつもりもありませんが、個人的印象としても確かにレビッチが倒されたシーンはPKだと思いましたし、全体的に不利な判定だったと感じます。
ただこういうのっていうのはシーズンを通してみれば良くも悪くも起こり得ることであって、昨季のアレのように不可解なレフェリングで得点自体が取り消される(認められない)レベルでない限り、致し方ない側面はあると思っています。まぁだからといってモッタのように真っ向から反論されるのは癪に障りますが…。
ボローニャ1-1ミラン
雑感
アンブロジーニ(解説者)「(試合開始早々に失点したが)ミランは前半を通して強さと意思を持って反応し、同点にまで持ち込んだ。後半になるとボローニャに押されはしたが、ミランが勝つ状況は作り出せていたと思う」
総括としてアンブロジーニのコメントをご紹介しますが、内容的にミランに勝つチャンスがあったというのは僕も異論ありません。
故に、今回のターンオーバーもといBチームで試合に臨んだ判断も必ずしも間違っていたとは思いませんが、勝つ可能性を高めるため攻撃のキープレーヤーだけは前後半で半分ずつ起用する(休ませる)など別の方法はあったと感じます。
今シーズンを通してレオン、ブラヒム、テオの打開力(ドリブル)に極度に依存した攻撃組織を作り上げた張本人であるピオリ監督ならば、彼らを1人も起用しない場合に攻撃が停滞することなど分かっていたはずですが…。口ではリーグ戦も重要で油断ならないと言いながら、最もCLに執心しているのは監督自身なのではないかと邪推したくなりますね。
インテルがミランの足踏みにお付き合いしてくれているおかげで何とか4位に踏みとどまっているものの、リーグ戦残り8試合でどれだけ勝ち点を積むことができ、シーズン終了時に現在の座をキープ出来ているのか、非常に心配です。
まぁ何にせよ、ひとまずは来るCLナポリ戦に全力投球する意思が明確という事で、相応のパフォーマンスで以てベスト8突破を決めてもらいたいと思います。
Forza Milan!
最後まで読んでいただきありがとうございました。