ミランが挑む「勝負の4月」【2022-23シーズン】
3月の代表ウィークが終わって4月に突入し、いよいよセリエAを始めとするカンピオナートとCLが再開します。
他の多くのクラブ同様、ミランにとってこの4月は今シーズンの成否を分け得る極めて重要な時期であり、前月までに抱えていた多くの課題を如何にして解決するか非常に気になるところです。
そこで今回は、ミランが直面する4月の試合や現在のチーム事情など、様々な観点から整理して見ていきたいと思います。
まずは4月の試合日程(暫定)についておさらいしましょう。
昨季は5試合で済んだ4月の対戦ですが、今季は7試合が組まれています。
中でも注目はナポリとの3試合であり、シーズン再開初戦はいきなりナポリとのリーグ戦ですね。
また、順位上の最大のライバルとなり得るローマ(暫定5位)との試合も4月末に行われる予定で、これが来季のCL出場権を懸けた一戦になる可能性は十分に考えられます。
こうして並べて見ると、1試合おきにビッグマッチをこなさねばならない非常にタフな日程であることがわかりますね。無論プロビンチャとの試合も油断ならないわけで、息つく暇もない連戦です。
続いてはチーム状況に目を向けましょう。
上述したタフな日程を乗り切るためにもスカッドをフル活用することが期待されるわけですが、先の代表ウィークで怪我による戦線離脱を余儀なくされた選手がいます。
1人はイブラヒモビッチで、彼は筋肉の問題で1カ月近く離脱する可能性が報じられています(『Corriere della Sera』)。要するに4月は全休のリスクがあるという事ですね。
もう1人はカルルで、右ふくらはぎの負傷によりCLナポリ戦への出場が危ぶまれている状況です。
イブラはともかく、カルルは今季ここまで全試合に出場する鉄人ぶりを披露していただけに非常に予想外かつショッキングですし、そんな彼の不在を補うのは簡単ではありません。
というのも、4バックであればカラブリア、3バックであればケアーが主に代役を務めることになるでしょうが、両者ともにタフネスや怪我耐性に疑問の余地があり、カルル不在で来る過密日程(連戦)を乗り切るには心許ないところがあります。そのためカルルの早期復帰を願いつつ、さもなくば長期離脱明けのフロレンツィやイマイチ開花し切れないガッビアがこのタイミングで印象的なパフォーマンスを発揮することが求められますね。
最後に、戦術面に関するチーム情報を見ていきましょう。
2月以降のミランは3バックを採用して一定の効果と結果を得ることに成功したものの、その一方で失ったものも多く、3月には早くも問題点が露になり成績も落ち始めました。
そのため、此度の代表ウィークを経て再び4バックに戻すのではないかと以前から報じられていたわけですが、どうやら実際にシステム変更を行うことが濃厚のようです。
3バックへのシステム変更直前、すなわち守備崩壊を起こしていた当時のミランは「前からのプレッシングを外されやすい」ことと「外されたあと、バックライン+ボランチがゴール前で守りきれない(バックラインの脆弱性)」ことが深刻な戦術的問題になっており、それを解決するためにバックラインの枚数を増やしたという経緯があります。
そのため、再び4バックに戻すのであれば上記問題への解決策を用意する必要があり、最も有効なのは個々のパフォーマンス延いては組織パフォーマンスを向上させることでしょう。
具体的には選手一人一人が高いインテンシティを維持しつつ、連動したプレッシングを仕掛けて相手のビルドアップを妨害。またプレッシングが外されたときはバックラインが中心となってしっかりと相手の速攻を防ぎつつ、守備組織を再構築するといった作業を迅速かつ的確に行うことが求められますね。
そうした守備を継続的に行えたことが昨季のスクデット獲得の戦術的要因の1つでしょうし、昨シーズンの終盤戦同様、ここからは守備(プレッシング)とトランジション(カウンター)の精度を高めていくことが鍵になると思います。
上記の改善を通し、今一度ピオリ・ミラン本来の強みというものを取り戻してもらいたいですね。
他の多くのクラブ同様、ミランにとってこの4月は今シーズンの成否を分け得る極めて重要な時期であり、前月までに抱えていた多くの課題を如何にして解決するか非常に気になるところです。
そこで今回は、ミランが直面する4月の試合や現在のチーム事情など、様々な観点から整理して見ていきたいと思います。
試合日程
まずは4月の試合日程(暫定)についておさらいしましょう。
4/3 (月)03:45 ナポリ
4/8 (土)04:00 エンポリ
4/13(木)04:00 ナポリ(CL)
4/15(土)22:00 ボローニャ
4/19(水)04:00 ナポリ(CL)
4/24(月)01:00 レッチェ
4/30(日)01:00 ローマ
昨季は5試合で済んだ4月の対戦ですが、今季は7試合が組まれています。
中でも注目はナポリとの3試合であり、シーズン再開初戦はいきなりナポリとのリーグ戦ですね。
また、順位上の最大のライバルとなり得るローマ(暫定5位)との試合も4月末に行われる予定で、これが来季のCL出場権を懸けた一戦になる可能性は十分に考えられます。
こうして並べて見ると、1試合おきにビッグマッチをこなさねばならない非常にタフな日程であることがわかりますね。無論プロビンチャとの試合も油断ならないわけで、息つく暇もない連戦です。
負傷者
続いてはチーム状況に目を向けましょう。
上述したタフな日程を乗り切るためにもスカッドをフル活用することが期待されるわけですが、先の代表ウィークで怪我による戦線離脱を余儀なくされた選手がいます。
1人はイブラヒモビッチで、彼は筋肉の問題で1カ月近く離脱する可能性が報じられています(『Corriere della Sera』)。要するに4月は全休のリスクがあるという事ですね。
もう1人はカルルで、右ふくらはぎの負傷によりCLナポリ戦への出場が危ぶまれている状況です。
イブラはともかく、カルルは今季ここまで全試合に出場する鉄人ぶりを披露していただけに非常に予想外かつショッキングですし、そんな彼の不在を補うのは簡単ではありません。
というのも、4バックであればカラブリア、3バックであればケアーが主に代役を務めることになるでしょうが、両者ともにタフネスや怪我耐性に疑問の余地があり、カルル不在で来る過密日程(連戦)を乗り切るには心許ないところがあります。そのためカルルの早期復帰を願いつつ、さもなくば長期離脱明けのフロレンツィやイマイチ開花し切れないガッビアがこのタイミングで印象的なパフォーマンスを発揮することが求められますね。
システム変更の可能性
最後に、戦術面に関するチーム情報を見ていきましょう。
2月以降のミランは3バックを採用して一定の効果と結果を得ることに成功したものの、その一方で失ったものも多く、3月には早くも問題点が露になり成績も落ち始めました。
そのため、此度の代表ウィークを経て再び4バックに戻すのではないかと以前から報じられていたわけですが、どうやら実際にシステム変更を行うことが濃厚のようです。
ナポリ戦に向けてミランは最終ラインを4枚に戻し、両サイドバックはカラブリアとテオ、CBはトモリとケアーorティアウで構成するだろう。また、中盤はトナーリとベナセルがコンビを組み、レオンとジルーがそれぞれ左サイドと前線に入ることが確定している。そしてトップ下はクルニッチが務める。残る右サイドについてはブラヒムとサレマがスタメンを争っており、現時点ではブラヒムが有力とされている――Sky
3バックへのシステム変更直前、すなわち守備崩壊を起こしていた当時のミランは「前からのプレッシングを外されやすい」ことと「外されたあと、バックライン+ボランチがゴール前で守りきれない(バックラインの脆弱性)」ことが深刻な戦術的問題になっており、それを解決するためにバックラインの枚数を増やしたという経緯があります。
そのため、再び4バックに戻すのであれば上記問題への解決策を用意する必要があり、最も有効なのは個々のパフォーマンス延いては組織パフォーマンスを向上させることでしょう。
具体的には選手一人一人が高いインテンシティを維持しつつ、連動したプレッシングを仕掛けて相手のビルドアップを妨害。またプレッシングが外されたときはバックラインが中心となってしっかりと相手の速攻を防ぎつつ、守備組織を再構築するといった作業を迅速かつ的確に行うことが求められますね。
そうした守備を継続的に行えたことが昨季のスクデット獲得の戦術的要因の1つでしょうし、昨シーズンの終盤戦同様、ここからは守備(プレッシング)とトランジション(カウンター)の精度を高めていくことが鍵になると思います。
上記の改善を通し、今一度ピオリ・ミラン本来の強みというものを取り戻してもらいたいですね。