ケアー、出場機会の減少について本音を明かす
断続的な負傷離脱やW杯参加の影響もありコンディションが安定せず、また昨季の大怪我や加齢による衰えも懸念されましたが、先月のトッテナムとのCLファーストレグでは素晴らしいパフォーマンスを披露。対面のケインを完璧に抑え込む活躍でチームの無失点勝利に貢献していました。
そんなケアーが自身の現状について以下のように語っています。
自分の思い通りになることもあれば、そうでないこともある。最終的には監督が決めることだよ。そうは言ってもトッテナム戦(ファーストレグ)は僕が怪我をしてから一番いい試合だったと思うから、それ以来プレーしていないことはもちろん残念だ。もう2カ月以上継続してトレーニングできているけど、そんなことは8年ぶりでね。だから、体には多少なりともプラスになっているし、肉体的には最高の状態にあるよ。
もちろん、試合に出られないとガッカリすることはある。ミランに加入してからもそうだし、21歳のときもそうだった。サッカーをしたいというハングリー精神とエネルギーは今も変わっていないよ。
――DR(デンマークメディア)
しかしその連戦の中にはトッテナムとの非常にタフな一戦(CLラウンド16セカンドレグ)も含まれており、当然ながら肉体的・精神的な疲労が溜まります。実際にその影響はピッチ上でも確認されており、直近のリーグ戦2試合はCBトリオ全員が精彩を欠いている有様です。
この点に関して実に奇妙なのが、ここ1カ月間に行われた6試合の中でケアーに1分たりとも出番が与えられなかった点でしょう。時系列で見ると、先述のケアー復調を印象付けたトッテナム戦(ファーストレグ)は2月14日に行われているという事で、ケアーがパフォーマンスの向上を証明した直後から全く起用されなくなったわけです。
機動力に欠けるところがある一方、マーキング能力や殊にゴール前での集中力を強みとするケアーと今のミランのシステム(3CB)は親和性が高いはずで、今なら主力として十分にローテーションに組み込めるはずなのですが…。実際のところは固定されたCBメンバーが疲労によりパフォーマンスを落とした結果、彼らの大きなミスからの失点が増えてしまっている、と。これでは監督の判断に疑念を抱かざるを得ませんね。
さて。今回の代表ウィーク後にミランは再び4バックに戻す可能性があるという事で、ケアーにとってこれはどちらかというと向かい風になるかもしれません。
しかしながら、ケアーの有するリーダーシップは今なおチーム内において希少性が高いですし、彼の力が必要になる時は訪れるはずです。
是非とも彼には現在のフィジカルコンディションを維持してもらい、来るべき時にチームを引っ張るパフォーマンスを見せて欲しいですね。