ミラン、夏にザニオーロ獲得に再挑戦?
結局のところこの交渉はクラブ間でまとまらずに頓挫しましたが、一方でザニオーロ自身はミラン以外への移籍に難色を示し、結果としてローマ残留を選択しました。
とは言えこれでザニオーロとローマの関係が修復されたとはいえず、ただ移籍が数カ月先延ばしになっただけというのが専らの見方となっています。
そこで気になるのはやはり、「ミランは再び次のメルカートでザニオーロ獲得を目指すのか」という点です。
金銭的ハードルの低下
次のメルカート時点でローマとザニオーロの契約期間は残り1年となるため、移籍金は1500~1800万ユーロ程度しか要求できないだろう。そのためミランにとってザニオーロ獲得は非常に現実的なものとなり、特に選手自身がミラン移籍を望んでいることを考えると、この契約は実現する可能性が高いといえる――Sport Mediaset
一般的に契約期間が短くなれば移籍金も相応に下げざるを得ないため、このままであれば金銭的なハードルが下がるのは濃厚でしょう。
具体的な金額というのは競合クラブの存在などにも左右されるため断定できませんが、上記の報道金額であれば確かに今のミランでも十分に獲得可能だといえますね。
そして、移籍成立のために重要なポイントである「選手の意思」についても、ザニオーロは今もミラン移籍を望んでいるとのこと。その考えが数カ月経っても変わらなければ、獲得の可能性は更に高まります。
ザニオーロはミランが夏に取引を成立させることを待ち望んでいる。一方、ローマが今シーズン終了までザニオーロをどのように扱うかは不明だ――Il Messsaggero
選手登録上のメリット
視点を変え、「戦略的な観点」からザニオーロ獲得を後押しする材料として「選手登録の面でメリットがある」という点も挙げられます。
というのもセリエAの登録メンバーは最大25名が原則で、その内の4名は「国内育成選手(※15歳から21歳までの間に、イタリアのクラブに3シーズンもしくは36カ月在籍している選手)」を登録する必要があります。
しかし、ミランはこの枠を十分に活用し切れておらず、同枠に入っているミランテも今季終了後に退団することが確実視されているという事で、国内育成枠はスカスカになる可能性がある、と。
そこで、同枠を埋められる存在としてザニオーロの戦略上の価値が高まるわけですね。これはザニオーロと共に獲得候補に浮上しているツィエクは持っていない付加価値です。
今のところシーズン成績(CL権の有無)も未確定であるためシーズン後の補強を予想するのは難しいわけですが、上記2点を考慮するとザニオーロ獲得に再挑戦する可能性は結構ありそうに感じますね。