ミラン、デビス・バスケスを獲得!~プレースタイル・特徴について~
基本情報
バスケスは24歳のコロンビア人キーパーで、身長は193cmです。
公式発表によるとミランとは3年契約を締結し、背番号は77番を選択したとのこと。
なお、移籍金は40万ユーロと報じられています(『NicoSchira』)。
バスケス「77番を選択した理由?とても近しい人に頼まれたからだ。彼は僕を心から信頼し、そして助けてくれた。だからそのお返しの意味も込められているんだよ」
前所属はパラグアイのクラブ・グアラニーというチームで、通算31試合に出場して44失点(内クリーンシート4回)を記録。
また、彼は昨年からまとまった出場機会を得るになったようで、実績面からはまだ駆け出しの選手であることが窺えますね(だからこそ格安で獲得できたのでしょう)
プレースタイル・特徴
続いてはバスケスのプレースタイルや特徴についてですが、まずは以下のセービング動画を参照していきたいと思います。
「反射神経の良さ」というのがバスケスの特徴の1つに挙げられるそうですが、実際に映像を見ても至近距離のシュートを見事な反応と優れたリーチで止めるシーンが確認できます。
また、バスケスはセービング前の動作やセービング後のリカバリーにも機敏さが見られる上、シュート方向をしっかりと見定めてからストップモーションに入れる冷静さも持ち合わせているように感じます。好プレー集からの判断にはなりますが、身体能力頼みのキーパーではないように個人的には思いますね。
次に攻撃面についてですが、バスケス自身は以下のように語っています。
バスケス「ピッチ上の僕はとても積極的で、足を使ってプレーするのが好きなんだ。それとキーパーとして持つべき集中力や気配りを重視し、いつだってチームメイトを助けたいと考えているよ」
ミランにおいても、GKには攻撃時に主体的にボールポゼッションに関与することが求められています。
この要求を十分に満たせるかどうかでチームのボール保持時における安定感・機能性は大きく変化しますし、メニャン不在時のミランはこの点に小さくない不安を抱えているのが現状です。
そこで、もしバスケスが上記の要求に応えられるのであれば、チームにとって非常に貴重な選手となり得ますね。
続いて、技術的な特徴からは離れますが、バスケスには「イタリア語が話せる」という長所もあるようです。
バスケス「(ミランとの契約のために)イタリアに着いたとき、僕がイタリア語を話したのを聞いてみんな驚いていたよ。実は以前にユースの大会でイタリアに来たことがあったんだけど、その時にイタリアが大好きになってね。それでイタリア語もよく学んだんだ。最初は講師を付けず、音楽を聴いたりインターネットで調べたりして学び始めたよ。その時にいつかまたイタリアに戻るという夢を掲げ、今に至るという訳さ」
欧州リーグ初挑戦となる選手にとって、一般的に「異なる環境への適応」というのは真っ先にクリアすべき課題となります。
その点、バスケスの上記コメントは非常にポジティブなものです。イタリア語が分かればコーチ陣による指導や選手間のコミュニケーションもスムーズにいく場面が増えるでしょうし、日常生活を送る上でもかなりのアドバンテージとなるはずですしね。
位置付け
最後に。ミランにおけるバスケスの位置付けについてです。
一部報道によると、ミランは(メニャンの回復具合が想定以上に悪い場合)バスケスの他にもGKを探すという噂がありますし、またアタランタGKスポルティエッロが来夏にフリーで加入するという話もあります。そのため、現時点ですとバスケスの位置付けは「定かでない」というのが正直な印象です。
しかし、バスケス個人にとっては「セカンドGKの座を掴むこと」が当面の目標になるでしょう。今季限りでの退団が濃厚なタタルシャヌ、ミランテに代わる存在として、出来るだけ早くチームにフィットして監督の信頼を得ることが求められますね。
さて。ミランには過去に4人のコロンビア人(イェペス、サパタ、アルメロ、バッカ)が在籍しましたが、5人目となるバスケスはこのクラブでどのようなキャリアを築くのでしょうか。
移籍金や実績から判断すると期待度は高くありませんか、そんな予想を覆すパフォーマンスを見せてくれると嬉しいですね。