デストの好調と買取OPについて

W杯での活躍


アメリカ代表の一員としてカタールW杯に出場したセルジーニョ・デスト。

チームの主力であった彼は同大会で全4試合に先発出場し、全体を通してポジティブなパフォーマンスを披露。中でもグループリーグ第3戦のイラン戦では、人数をかけた相手の守備に対して再三高い位置に侵入してチームの崩しに関与し、結果的にも決勝ゴールをアシストする活躍ぶりでした。
そのような彼のプレーを見て、ミラン関係者が目を細めているのは想像に難くありません。
というのも、今シーズン前半戦のデストは新天地ミランで適応に苦戦を強いられたものの、前半戦の終盤になり印象的な活躍を見せることも増えていました。年内最後の試合となったフィオレンティーナ戦はその好例といえます。

【勝てばよかろうもん?】ミラン対フィオレンティーナ【2022-23シーズン・セリエA第15節】

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そうしたポジティブな兆候に続き、迎えたW杯では主力としてチームのベスト16に貢献したという事で、現在のデストのコンディションは心身共に良好であることが窺えます。来るシーズン後半戦に向け期待が高まりますね。


買取OPについて


他方、デストに関する話題はピッチの中に止まりません。
現在の彼はミランに「レンタル移籍中」であり、シーズン終了後にチームは「デストを買い取るかどうか」決断を迫られます。

デストとのレンタル契約には買取OPが存在し、8月にミランがバルセロナとの間に設定した金額は2000万ユーロとなっている。――Corriere dello Sport



2000万ユーロというのは(少なくとも今のミランにとって)簡単にポンと出せる額ではありません。そのため、もはや恒例行事ともいえる「減額交渉」に臨む可能性についても報じられているところです。

ミランは近々バルセロナ側と会談の場を設け、2000万ユーロに設定された買取OP額を値引きできるか試みる予定だ――calciomercato



また、現在のデストの年俸は「350万ユーロ」とチームトップクラスになっており、その額をどう評価するかというのも買取有無の判断に影響を与えるはずです。

最後に。此度のW杯での活躍もあり、デストに対してプレミアリーグ勢が再び関心を寄せ始めているという報道もあります。
現状だと買取OPを有するミランが有利な立場にあるとはいえ、当初のOP設定額を変えようとしたり、デスト個人との契約交渉で拗れたりすれば状況は変わり得るでしょうね。


いずれにせよ、まずは今シーズン後半戦に見せるデストのパフォーマンスが重要な判断材料になります。
それこそ、彼にはミランが2000万ユーロでの買取を即決する位のプレーを見せてもらいたいですし、そのためにもチームへの更なるフィットと個人の成長が求められますね。

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