ミラン、アドリ代理人と去就について話し合いへ

しかしながら、いざシーズンが始まるとアドリのプレー機会は極めて限定的なものに。
ここまでのリーグ戦14試合で得た先発機会は1度。途中投入を含めても出場は4試合に止まっており、時間に換算してわずか114分のプレー時間です。

更に、CLに至っては登録メンバーから外されて一切のプレーが許されませんでした。


そのような状況を受け、ミランフロントはアドリの代理人であるシソコ氏と話し合いの場を設けると報じられています。内容はもちろんアドリの去就についてです。

アドリに関するミランの考えは、これからの数ヶ月間ミラネッロで適応の道を歩み続けてもらうことだ。彼の将来性に対し、マルディーニとマッサーラは強い確信を抱いているからである。しかし選手側からレンタル移籍の申し出があった場合、別の解決策を講じることも否定できない――calciomercato

アドリは過去2シーズン、トップリーグの1つであるリーグ・アンで主力としてプレーしており、22歳と若手ながら既に一定の経験を積んでいます。
そうはいっても今季がセリエA初挑戦という事で、異なるリーグへの適応に時間がかかっても不思議ではありません。

ただしここで留意すべきは、現状のアドリに「出場機会がほとんど無い」という点です。


ここ2、3年。確かにアドリのようにすんなりとフィットできなかった新加入の若手選手は何人もいました。
その代表例としてレオンやトナーリを挙げることができます。彼らは時間をかけながらも次第にチームに順応していき、今ではチームの絶対的レギュラーとなりましたね。

しかし、そんな彼らに共通しているのは「出場機会を得ながら成長・適応を遂げた」という点です。

レオンはミラン加入初年度から公式戦33試合に出場し、トナーリも37試合に出場。シーズン前半戦に限って見ても前者は15試合、後者は24試合でプレーしています。
また、今季はデ・ケテラーレが若手新加入選手として苦戦していますが、彼らと同じように出場機会を得ることはできていますね。


一方のアドリは先述の通り（4試合・114分）です。近年の成功例と比べて実戦機会があまりに少なく、このままだとイタリアサッカーのリズムに慣れ、延いてはチームにフィットし成長を遂げることは難しくなってしまう、と。

---

最後に。個人的願望として、やはりアドリには今冬も残留してもらい、シーズン後半戦以降の貴重な戦力として定着してもらいたいと思っています。
ただし。仮に今後しばらくアドリに出場機会を与える目処が立たないのであれば、レンタル先を募り武者修行に出すというオプションも積極的に考慮すべきでしょう。

無論、この件を考えるにあたり最も重要になるのは選手本人の意思です。
現在の苦境を乗り越え、定位置を掴み取る自信とやる気はどれほどあるかというのは重要な視点ですし、願わくはアドリがそのような気概に満ちた選手であって欲しいと思います。


それでは今回はこの辺で。