アンブロジーニ「デ・ケテラーレ復調のためには…」

デ・ケテラーレ
今季からミランに加入した新戦力の内、一際大きな注目と期待を集めたのがシャルル・デ・ケテラーレであることは間違いありません。

しかしながら、今季ここまでの彼はそうした期待に見合うパフォーマンスを発揮することが出来ず、現在は多くの識者がその原因について独自の見解を述べています。
その中の1人が元ミランのカピターノでもあるマッシモ・アンブロジーニです。
彼は『GdS』のインタビュー内にて、現在のデ・ケテラーレの苦戦について以下のようにコメントしています。

彼は監督の要求に完璧に応えるようとするあまり、自らの持つ本能的な部分を解放できていないように見受けられる。1試合の中で、例え一部の時間帯だけでも本能的なプレーを行えたらと思うのだが…。



現在のデ・ケテラーレのプレーをネガティブに評する際、頻繁に使われる単語が「シャイ」、「遠慮がち」、「消極的」といったものです。

上記のアンブロジーニのコメントは、そうしたプレー傾向の根底にある問題に触れていると考えられます。
すなわち「ピッチ上での自らの役割を解釈し切れておらず、自信のある決断を中々下せない結果、無難なプレー選択に終始してしまう」と。

また、そうした状況が続くと心理面にネガティブな影響を与えてしまい、それによりプレー選択にますます影響を…といった流れで、デ・ケテラーレは正にそうした悪循環に陥ってしまっていると想像できますね。


デ・ケテラーレが復調するためにはメンタル面で正しい道を見つけることが重要だろう。精神的に自由となり、それから自分のプレーを発展させるんだ。クラブ・ブルッヘからミランというビッグクラブに加入したこともあって、現在の彼はメンタル的に複雑な道に迷い込んでしまったようだからね。




最後にこの件に関する僕の考えを述べさせもらうと、デ・ケテラーレを真に活かすには「連動意識が高く、流動的な動きも可能な選手で周囲を固めること」だと思います。
現在のミランのスカッド・システムだと1トップにオリギ(レビッチ)、左サイドにレビッチ(ブラヒム)、右サイドにブラヒム(メシアス)といった感じですかね(※一番望ましく感じるのはアドリとの併用ですが、現状を踏まえると現実的ではない)。

ただし、上記のアンブロジーニのコメントにもある通りまずはメンタル的な問題を克服することが先決ですし、その「特効薬」は何といっても結果(ゴール・アシスト)を残すことではないでしょうか。

先日のスペツィア戦でもデケテラーレは動き・判断共に鈍く、彼本来の実力を披露できていたとは到底思えませんでしたが、終盤に決定機を迎えたように現状でも結果を残すチャンスはあります。

後はそういうチャンスをモノにできるかどうかといったところで、ここが一つのターニングポイントかなぁと。
W杯によるシーズン中断期間中に気持ちを切り替えられるのであれば良いのですが、さもなくばクラブでのプレッシャーを抱えたまま1カ月以上を過ごす事態に陥るわけで、リスキーな状態であるといえます。

したがって、年内最後の2試合となるクレモネーゼ戦、フィオレンティーナ戦のどちらかで得点を取って欲しいと切に願いますし、それがチームにとって重要なゴールであれば尚良しです。
そのような成功体験が閉塞感を打破する大きなキッカケとなり、シーズン後半戦に本領発揮するという流れが現状考えられるベストなシナリオになりそうですね。


それでは今回はこの辺で。

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