ファン・ダイク「ジルーには最も苦戦させられた」

オリヴィエ・ジルー
近年のサッカー界で世界トップクラスのCBと称されるフィルジル・ファン・ダイク(リバプール)。

プレミアリーグやCL、また代表戦で数多くの名アタッカーとマッチアップしてきた彼ですが、先日『The Overlap』のインタビューで語ったところによると、これまで対戦してきた中で最も厄介なストライカーはジルーであるとのことです。


ジルーは僕が最も苦労したストライカーだ。対戦時はいつもちゃんと守れている感じはあるのだけど、それでも彼は何とかして点を奪いにきた。アーセナルでもチェルシーでもフランス代表でも、彼はいつも点を取っていたよ。
僕たちがプレミアリーグを制した2019-20シーズン、チェルシーを5-3で破った時のことなんだけどね。3-0で僕らがリードしていたらジルーが泥臭いゴールを決めたんだ。「圧倒されているこの状況でも僕から点を取るのか…」と思ったよ
――PianetaMilan

ファンダイクの言及したゴールについて調べて見たところ、以下のハイライト映像(31秒~)により確認が出来ました。味方のシュートを相手GKがセーブしたものの、そのこぼれ球をジルーが押し込んでネットを揺らすという流れですね。



この試合から2年以上が経過し、ジルーは所属クラブもリーグも変わりました。しかしゴールへの意欲は一切変わっていません。


例えば、先日のCLザルツブルク戦でジルーは2ゴール・2アシストを記録し、チームの全得点を生み出す素晴らしい活躍を披露。そして、その活躍の源には「ゴールへ向かう非常に高い積極性」がありました。

試合はトランジション重視の展開となり、ミランは何度もスピーディーな攻撃を繰り出したわけですが、その局面でジルーは常にゴール前へ走り込みながらラストパスを要求。
トランジション重視の展開だと何より持久力が求められるわけですが、彼の見事なフィジカルコンディションとゴールへの意欲が継続的なスプリントを可能にしています。

思えば60分頃に一度プレーが切れた際、ジルーがしゃがみ込むシーンを観て僕は「そろそろ交代かな?よく走ってくれたなぁ」などと思ったわけですが…。実際の彼はそれから30分も攻守に動き続け、終わってみればフル出場。
勝利が決定的な状況になっても惜しみなく身体を動かし、貪欲にハットトリックを狙いにいった姿勢は脱帽ですし、その身をもって若手選手に範を示すベテランの鑑だと思います。

あのファンダイクも舌を巻くユニークな得点感覚、そして此度のザルツブルク戦で見せたゴールへの強い意欲を武器に、ジルーは今後もミランのために得点を重ねてくれるでしょうね。



それでは今回はこの辺で。

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