セリエA序盤、気になる(?)「得点数の減少」【2022-23シーズン】
今シーズン序盤の得点数
7試合を終えた2022―23シーズンのセリエA。
全試合の凡そ20パーセントを消化した現時点で、セリエA関係者にとって少々気がかりなデータが出ているのをご存知でしょうか。
それは「得点数」に関してのものです。
セリエAは7試合を終えた時点で、ヨーロッパのトップリーグの中で最も平均ゴール数が少ない。リーグ1(フランス)の3.16、ブンデスリーガ(ドイツ)の2.78、プレミアリーグ(イングランド)の2.92、リーガ(スペイン)の2.65に対して、セリエA(イタリア)は1試合平均で2.43ゴール。過去5年間で最も低い平均値を記録した――Corrielle della Sera
より直截的な数字を出すと、今季ここまでのセリエAで生まれたゴール数は「170得点」であるのに対し、前年の同時期に生まれたゴールは「224得点」とのこと。こうして比較すると、ゴール数の減少は確かに明らかですね。
また、その理由の一つと考えられる事象が「スコアレスドローの増加」です。
今季のセリエAは、7節を消化した時点で7試合が「0—0」のスコアで終わっており、この1節に1試合ペースというのも過去10年間で最多のペースだとか…。ちなみにそのスコアレスドロー試合の内の1つが、第4節のサッスオーロ対ミランとなります。
ミランの試合も得点数不足?
さて。ここまで今季のセリエAの得点減に関するデータに言及してきましたが、この報道を見て個人的には正直驚きました。ミランを中心にセリエAを追っている者として、あまり身につまされる内容ではなかったからです。
先述の通り、ミランもスコアレスドローの試合に関与してはいるものの、基本的にミランの試合は良くも悪くも点が入ります。
開幕節のウディネーゼ戦では早速「4—2」と乱打戦を展開し、ミラノダービーでの「3—2」というスコアも記憶に新しいところです。それに選手個人で見ても、ジルーが3試合連続ゴールを決めたりレオンがアシストを連発したりと、アタッカー陣がしっかり活躍している印象も強いですからね。
実際、今季ここまでのリーグ戦におけるミランの「得失点数(※得点と失点を合わせた数)」を見てみると、その数字は「21(得点13、失点8)」となります。これはインテル(24)、ウディネーゼ(22)に次ぐ数字となっており、ミランの試合では(対戦相手も含め)得点が多く生まれる傾向がありますね。
また昨季の同時期と比較してみると、2021—22シーズンのミランは開幕から7試合で15得点・5失点を記録しており、得失点数は今季とほとんど変わらない「20」。やはりミランの試合を中心に観ていると、先述したリーグ全体の得点力減には気付きにくいといえそうです。
まぁそうは言っても、今回話題にしたデータはミランにとっても他人事ではありません。
下手すればリーグ人気にも影響を及ぼし得る話ですし、ミランとしても対戦相手の得点を減らす分だけ自チームの得点を増やすなどして、よりスペクタクルな試合をファン・サポーターに向けて提供していくことが求められるかもしれません。
個人的な印象としては、現在の下振れはシーズンの経過と共に従来の数値へと収束していくんじゃないかなぁと思っているのですが…。今後どうなっていくか注目したいです。
それでは今回はこの辺で。