レオンの不在を埋めるのはサレマ?~ナポリ戦簡易プレビュー~
ナポリ戦簡易プレビュー
日本時間で19日(月)の3時45分にナポリとのビッグマッチを迎えるミラン。
この試合における注目ポイントの1つは「両エースの不在」という所にあると思います。
ナポリはオシムヘンを負傷で、ミランはレオンを出場停止で欠いて迎える一戦であり、そのことが試合にどう影響するかという話ですが、オシムヘン抜きで直近2試合を戦い2勝しているナポリの方が不確定要素としては小さそうな印象です。
一方、ミランはこのビッグマッチで今季初めてレオン抜きの試合を余儀なくされ、その代役もハッキリしていない状況。非常に懸念されますね。
今回はこの点について、もう少し掘り下げていきましょう。
レオン不在の影響と代役候補
レオンの不在を最も痛感させられる局面は「カウンター」、すなわちポジティブトランジションになるはずです。
相手の守備組織が整っていない状況でボールを受けたときのレオンは破壊的な威力を発揮しますし、今季もその局面にて多くのチャンスを彼が演出。ミランとしては同局面の中心人物に据えている彼をこの試合で欠くことで、ポジトラの前段階である守備局面の構造を含めた見直しを迫られることになると思います。
この点について、欠場するレオンの代役として現時点で有力視されているのはサレマです。彼は右サイドを主戦場としている選手ですが、昨季もレオン等が負傷離脱していた時期に左サイドに回された経験があります。具体的には第19節エンポリ戦、20節ローマ戦で左サイドハーフとして先発し、エンポリ戦ではアシストも記録しました。
「独力で縦(ゴール方向)に突破し、ニアゾーンからラストパスを供給orシュートする」といったレオンの得意とするプレーはサレマには基本行えません。またエンポリ戦などを思い返すに、左サイドハーフとしてのサレマのスタイルはカットインからのチャンスメイクが主だったはずなので、そもそもレオンとはプレースタイルが異なります。
そのため彼のプレーにより、普段と比べて周囲の動きにも大なり小なり変化が生じるはずです。そうした連動性が問われる部分をどこまで仕上げて臨めるかというのは、このナポリ戦を左右するポイントの一つになりそうですね。
他方で守備(特にプレッシング)の局面においては、サレマを起用することがメリットになる可能性は高いです。レオンと比べ、プレス強度や後ろ向きの走力・持久力などといった点でサレマは明白に上回っていますしね。
そのため、ミランとしてはいつも以上にアグレッシブな組織的プレスを仕掛け、極力高い位置でナポリからボールを奪っていくという形が期待されます。そこから手数をかけないショートカウンターで一気にゴール前に人とボールを送り、フィニッシュに繋げるという流れで得点を奪えればベストですかね。
何にせよナポリに攻め込まれる展開が長引くことは避けたいですし(いつもよりロングカウンターを機能させるのは厳しいため。テオ次第か?)、例えレオンや彼に代わる実質的な代役が不在でも、ミランのコンパクトかつアグレッシブな戦術志向が変わることはないでしょう。
レオン不在は確かに気がかりですが、強みのチームワークで勝利を目指して欲しいですね。
それでは今回はこの辺で。