デ・ケテラーレに時間が必要なワケ
先日のザルツブルク戦におけるデ・ケテラーレのパフォーマンスに対し、いくつか批判の声が寄せられているようです。
ボローニャ戦で鮮烈な先発デビューを果たしたデ・ケテラーレでしたが、その後のインテル戦、そしてザルツブルク戦の2試合では結果を残すことが出来ず。確かにボローニャ戦と比べると、続く2試合のパフォーマンスが低かったのは事実ではないでしょうか。
レッドブル・ザルツブルク戦でのデ・ケテラーレの存在感の無いパフォーマンスは、彼に対する最初の批判を呼び起こすのに十分であった――GdS
ボローニャ戦で鮮烈な先発デビューを果たしたデ・ケテラーレでしたが、その後のインテル戦、そしてザルツブルク戦の2試合では結果を残すことが出来ず。確かにボローニャ戦と比べると、続く2試合のパフォーマンスが低かったのは事実ではないでしょうか。
この点についてはいくつかの原因が考えられます。
まずは「有効なスペースを中々見出せなかった」というのが一つ。インテル、ザルツブルク共に、ミドルプレスや自陣での組織的守備時には2トップがしっかりと中央のパスコースやスペースを埋める形で貢献。かつチーム全体としてコンパクトな陣形を維持し中央を固めることで、デ・ケテラーレにとって主戦場となる中央にスペースが無い状況が続きました。
そのため、彼は何度かサイド方向に流れてパス回しに関与していきましたが、味方との呼吸が合わずにパスが通らない(受けられない)シーンというが一度ならず見られています。
続いて、考えられる原因の二つ目として挙げられるのは「味方との連携(理解)不足」でしょうか。
これは一つ目とも深く関係していますが、狭いスペース下でもデ・ケテラーレはパスを受けるためのポジションを見出し、ボールを要求するシーンは散見されています。しかし同時に、そこへとボールが渡らない場面というのもよく見られる、と。

――シーン1:後半。デスト(27)からフリーでボールを受けたサレマ(56)が前を向き仕掛ける。それと同時にデケテラーレ(90)が素早く動き出し、ゴール前のスペースにてパスを呼び込むも、そこにパスは出されなかった
デ・ケテラーレの大きな魅力は、やはり「優れたプレービジョン」にあると思います。ボールを受ける前に周囲の状況をしっかりと認識し、いざボールを受けた際には正確かつ迅速に次のプレーに移行することが可能です。ザルツブルク戦の1点目のシーンにおけるカウンターの起点になったデケテラーレのプレーは正にその典型といえます。

――シーン2:前半。自陣左サイド深くでボールを奪い返したミランは、テオ(黒19)からデケテラーレ(黒90)に展開。ここでザルツブルクは素早くカウンタープレスを仕掛けるも、デケテラーレは事前に首を振り周囲の状況を認識。その後、距離を詰められても焦らずスムーズに2人の間を通し、ベナセル(黒4)にパスを届けてカウンター、延いては1点目の起点となった
その判断力に加えて高水準の身体能力と技術を有していることが、彼を次世代のカンピオーネ候補たらしめている要因でしょう。それゆえポテンシャルを発揮できれば相手ゴール前の狭いスペースであっても十分に違いを作り出せるでしょうし、後はそうした彼のプレーを味方が理解し、継続的に上手く連携を取ることが出来れば活躍は大いに期待できるわけですね。
もちろん、それと同時にデ・ケテラーレ個人がよりプレー精度を高めていくことも必要です。既にブルッヘでもCLでプレーしているとはいえ、ミランではこれまでよりも高いレベルで安定したプレーを披露することが地位の確立のためには求められますからね。
個人的なデ・ケテラーレに対する期待感は微塵も揺らいでいませんし、上記の通り味方との相互理解の深まりやリーグレベルへの適応と共に安定した活躍を見せるようになるでしょう。くどいようですが、文字通り「時間の問題」です。
引き続き期待していきたいですね。
それでは今回はこの辺で。
まずは「有効なスペースを中々見出せなかった」というのが一つ。インテル、ザルツブルク共に、ミドルプレスや自陣での組織的守備時には2トップがしっかりと中央のパスコースやスペースを埋める形で貢献。かつチーム全体としてコンパクトな陣形を維持し中央を固めることで、デ・ケテラーレにとって主戦場となる中央にスペースが無い状況が続きました。
そのため、彼は何度かサイド方向に流れてパス回しに関与していきましたが、味方との呼吸が合わずにパスが通らない(受けられない)シーンというが一度ならず見られています。
続いて、考えられる原因の二つ目として挙げられるのは「味方との連携(理解)不足」でしょうか。
これは一つ目とも深く関係していますが、狭いスペース下でもデ・ケテラーレはパスを受けるためのポジションを見出し、ボールを要求するシーンは散見されています。しかし同時に、そこへとボールが渡らない場面というのもよく見られる、と。

――シーン1:後半。デスト(27)からフリーでボールを受けたサレマ(56)が前を向き仕掛ける。それと同時にデケテラーレ(90)が素早く動き出し、ゴール前のスペースにてパスを呼び込むも、そこにパスは出されなかった
デ・ケテラーレの大きな魅力は、やはり「優れたプレービジョン」にあると思います。ボールを受ける前に周囲の状況をしっかりと認識し、いざボールを受けた際には正確かつ迅速に次のプレーに移行することが可能です。ザルツブルク戦の1点目のシーンにおけるカウンターの起点になったデケテラーレのプレーは正にその典型といえます。

――シーン2:前半。自陣左サイド深くでボールを奪い返したミランは、テオ(黒19)からデケテラーレ(黒90)に展開。ここでザルツブルクは素早くカウンタープレスを仕掛けるも、デケテラーレは事前に首を振り周囲の状況を認識。その後、距離を詰められても焦らずスムーズに2人の間を通し、ベナセル(黒4)にパスを届けてカウンター、延いては1点目の起点となった
その判断力に加えて高水準の身体能力と技術を有していることが、彼を次世代のカンピオーネ候補たらしめている要因でしょう。それゆえポテンシャルを発揮できれば相手ゴール前の狭いスペースであっても十分に違いを作り出せるでしょうし、後はそうした彼のプレーを味方が理解し、継続的に上手く連携を取ることが出来れば活躍は大いに期待できるわけですね。
もちろん、それと同時にデ・ケテラーレ個人がよりプレー精度を高めていくことも必要です。既にブルッヘでもCLでプレーしているとはいえ、ミランではこれまでよりも高いレベルで安定したプレーを披露することが地位の確立のためには求められますからね。
デケテラーレがチームメイトからほとんど見つけられていなかった?確かにそうかもしれないね。相手のブロックに阻まれていた。とは言え彼に適応のための時間を与えるのは当然だよ――ピオリ
個人的なデ・ケテラーレに対する期待感は微塵も揺らいでいませんし、上記の通り味方との相互理解の深まりやリーグレベルへの適応と共に安定した活躍を見せるようになるでしょう。くどいようですが、文字通り「時間の問題」です。
引き続き期待していきたいですね。
デケテラーレの資質は明らかだ。だからこそ落ち着くまでの時間を与え、じっくりと成長させなければならない――GdS
それでは今回はこの辺で。