ミラン選手の年俸まとめ【2022-23シーズン版】

年俸
主要リーグの今夏メルカート期間が終わったため、ミランの今季前半戦スカッドがほぼ確定しました(※ただしトルコを始めとするいくつかのリーグのメルカート期間はあと数日あり、当該リーグへ放出する可能性は残っている)。

そこで、『Calcio e Finanza』が『GdS』を始めとする報道を根拠にして、2022-23シーズンのミラン選手の推定年俸を公開。本日はその年俸額について概観していきたいと思います。
それでは早速見ていきましょう。以下が今季のミラン選手たちの推定年俸です
(※左から順に「選手」、「手取り年俸」、「額面給与」。数字の単位は「m€」)

オリギ      4.0   5.24
テオ       4.0   5.24
デスト      3.8   4.98
ジルー      3.5   4.59
レビッチ     3.5   4.59
トモリ      3.5   4.59
フロレンツィ   3.0   5.55
メニャン     2.8   3.67
バカヨコ     2.5   4.63
デケテラーレ   2.2   2.88
カラブリア    2.0   3.70
ベナセル     1.5   2.78
イブラヒモビッチ 1.5   1.97
ケアー      1.5   1.97
ヴランクス    1.5   1.97
レオン      1.4   1.83
タタルシャヌ   1.2   1.57
トナーリ     1.2   2.22
クルニッチ    1.1   2.04
バロトゥーレ   1.0   1.31
メシアス     1.0   1.85
ポベガ      1.0   1.85
サレマ      1.0   1.31
アドリ      0.8   1.048
ガッビア     0.8   1.48
ティアウ     0.8   1.048
ミランテ     0.7   1.295
カルル      0.6   0.79
ブラヒム     0.5   0.66
ラゼティッチ   0.25  0.3275
合計       54.15  78.93

※赤字の意味については後述



続いてはこうした数値について、昨季の年俸額と比較しつつ掘り下げていきたいと思います。



まず、今季の年俸(手取り)トップはオリギテオの「400万ユーロ」となったようです。昨季のトップ2はイブラの「700万ユーロ」とロマニョーリの「550万ユーロ」でしたが、前者は大幅減俸、後者は放出するという形でチームの年俸バランスを改善しています。


続いて(オリギ以外の)新加入選手の年俸を見ていくと、オリギに次ぐ年俸(手取り)はデストの「380万ユーロ」です。以下、デケテラーレ(220)、ヴランクス(150)、ポベガ(100)、アドリ(80)、ティアウ(80)と続いています。

こうして見るとやはりデストは相対的に高いように感じますし、ヴランクスも(今のミランにおいては)即戦力級の若手新加入選手に与えられる年俸水準です。彼らにはそれだけ期待しているという事なのか、もしくはメルカート終盤の緊急性の高い補強だったが故、割高な年俸を甘受したのか。はたまたレッドバードにオーナーが本格的に代わったことで、年俸水準に関し少なからず変化が生じた(少しだけ基準が緩くなった?)のか…。興味深いところです。


最後に年俸総額について。今季のミランの手取り年俸総額は約「5400万ユーロ」とされ、これは昨季の「5150万ユーロ」から微増しています。その一方で今季の額面年俸総額は約「7890万ユーロ」であり、昨季の「8020万ユーロ」から微減しています。

引き続き人件費をしっかりと抑えられているわけですが、その最たる要因はやはり「成長令(※特定の条件を満たす国外から来た選手が、減税対象となる制度)」を積極的に活用していることでしょう。
上掲した年俸一覧の中に赤字で記した部分がありますが、それは「成長令の適用により減税された後の額」を示しています。減税対象者は20人にも及んでおり(※しかも当ソースだとバカヨコは成長令の適用対象外とされていますが、別ソースだと対象者とされている)、これにより額面給与のトップはオリギでもテオでもなくフロレンツィになる、と。
今のミランが国外市場に注力する理由の一端が窺えますし、この観点から、今後も現在の方針・制度が続く限り純国産のビッグネーム(高年俸選手)を獲りにいくというのは考え辛いですね。



さて。こうした年俸バランスの堅持に否定的なファンがいるのは理解できますが、個人的にはこの方針を支持しています。
現在のサラリーキャップにしても今後の財政改善と共に段階的な引き上げがなされるでしょうし(既にその兆候が見られる?)、それまでに足並みを揃えられずに出て行ってしまう選手がいるなら致し方ありません。また、そうした結論を出したクラブや選手を責めるべきでもないと思います(ただしライバルクラブにしれっと移籍したり、契約延長するする詐欺でフリー移籍を目論んだりする選手は決して支持できませんが)

今後はトナーリ、ベナセル、カルル等の主力選手の契約延長に取り組む中で年俸総額は上がっていくでしょうが、年俸バランスは極力崩さず維持していくというのが理想的ではないでしょうか。

それでは今回はこの辺で。

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