ミラン、オニェディカがトップターゲットに?~オナナとの比較~
ミランの補強候補として、これまで報道では何人もの名前が挙げられています。そこで当ブログにおいても彼らの特徴を概観しつつ、その獲得可能性について個別記事を書き言及してきました。
オナナorオニェディカ?
最近の報道を見るに、ミランの求める中盤選手のタイプは固まったように思われます。
当初はレナト・サンチェス、チュクエメカなど攻撃色の強い選手の獲得可能性が強く取り沙汰されておりましたが、その後は「強いフィジカルを持った選手」という点は共通しながらも、攻撃よりも守備面に強みを持った選手が候補として多く挙げられようになりました。
そして現在、その観点からホットとなっている選手がボルドー所属のジャン・オナナ、そしてミッティラン所属のオニェディカの2選手であるように考えられます。
オナナについて
獲得候補の1人はボルドーのジャン・オナナだ。この点に関して特筆すべきは、ヤシン・アドリ獲得の一件でミランとボルドーの関係が良好になっていることである――GdS
オナナについては以前に当ブログにおいても個別記事にしました。
彼はタックル、インターセプトといったスタッツが昨季のリーグ・アンにおける中盤選手の中でトップクラスとなっており、プレッシングに関する項目も総じて高数値を記録するなど、スタッツ上は非常に魅力的な守備能力を備えた選手です。「プレーを先読みして積極的にボール奪取を図るも、相手にその動きの逆を取られて突破を許す傾向がある」といった課題はチラホラ指摘されていますが、それも22歳という年齢を考えれば十分に改善可能な伸びしろと判断して良いと思います。
また推定市場価格も500万ユーロ(『transfermarkt』調べ)と安く、移籍金としてはもう少しかかりそうですがそれでもミランの予算範囲内でしょう。以上の点から、ミランの中盤補強の候補として浮上するのも頷けます。
オニェディカのプレースタイル・特徴について
一方、もう1人の有力獲得候補であるオニェディカについてはどうか。
FCミッティランに所属するラファエル・オニェディカもまたミランの獲得ターゲットとされている。彼は、21歳という若さで既にデンマークのクラブで108試合に出場し、9ゴール・6アシストを記録している。またEL、カンファレンスリーグ、CL予選をプレーしたこともあり、国際的な経験も有している――GdS
オニェディカもまた21歳と若く、推定市場価格も500万ユーロと安価で、更に守備的な長所を持っているという点からオナナとの共通性は少なくないです。
一方で両者の相違点として、まず「国際経験」が挙げられます。
オナナはこれまでクラブで80試合に出場していますが、これまで主要な欧州カップ戦出場の経験は無し。また代表ではカメルーン代表として9試合に出場しているようですが、プレー時間は少なくまだ主力にはなれていない模様です。
他方のオニェディカは、先述の報道内容にもある通り既に主要な欧州カップ戦を経験しています。CLプレーオフに通算7試合、ELに5試合、カンファレンスリーグに2試合といった内訳ですね。
また上記ソースによると、オニェディカの方がプレースタイルやコストの観点からも優っているだろうとの見解を持っています。
両者を比較したとき、オニェディカがいくつかの点で優っている。彼は堂々とした体格を持ち、とりわけボール被保持の局面に置けるボールリカバリーやスペースのカバーリング能力という点で際立っている。また移籍金も1000万ユーロを下回ると判断され、これはオナナより安い額かもしれない――GdS
そして上記のプレー集を観る限り、プレス時のインテンシティや身体能力を活かした対人守備(ボールホルダーにプレッシャーをかけてスペースを与えず、機を見て相手のボールを奪い取る)といった部分は印象的ですし、加えて上記報道にある特徴が事実だとすれば、ケシエの後釜として彼の役割をそのまま務めることも期待できますね。
一方、移籍金に関してガゼッタは安価で済みそうだとしていますが、以下のようにミッティランの要求額が高く、それゆえミランは代替案を検討しているという報道もあります。
ミランはオニェディカへの興味を持ち続けているものの、ミッティランの要求が高すぎると判断している。そのため代替案を検討し、その一環としてシェフィールドユナイテッドに所属するサンダー・ベルゲについて調査を行った――Di Marzio
このようにオニェディカも有力候補の1人であるものの、現状ですと獲得濃厚とは言い難いものがあります。
今後、ベルゲのような新たな候補が出てくるのか、それともオニェディカもしくはオナナで決まるのか…。引き続き注目していきたいですね。
それでは今回はこの辺で。