「レビッチがCFで起用されている時のミランは最高」~ファイナルサードでの貢献について~
遡ること今年の5月。2021-22シーズンが佳境を迎えていた頃の話です。
『Sky』にて、ジャーナリスト兼評論家であるルカ・セラフィーニ氏がミランにおけるレビッチの重要性について、以下のような興味深いコメントを残していました。
『Sky』にて、ジャーナリスト兼評論家であるルカ・セラフィーニ氏がミランにおけるレビッチの重要性について、以下のような興味深いコメントを残していました。
この2年半の間、ピオリ・ミランはレビッチがCFで起用されている時に最高のゲームを披露してきた。
当シーズン序盤のレビッチはイブラ、ジルーの負傷離脱に伴いCFとして先発起用される試合が多く、その際には持ち前の身体能力や判断力を活かして攻守に貢献。機動力のあるCFとしてイブラやジルーとは異なる魅力を発揮し、監督やファンからの評価を高めました。
しかしながら、ジルーの戦列復帰と入れ替わるようにしてレビッチも怪我による離脱を余儀なくされ、その後も(練習)復帰と再負傷を繰り返す形で離脱が長期化。
シーズン最終盤戦になってようやく本格復帰を果たすもスーパーサブの役割に終始し、当シーズンは最後まで先発の座を取り戻すことがありませんでした。
そんな中、来る2022-23シーズンの開幕戦にてレビッチは再びCFの座に復帰します。そしてプレシーズンから続く好調そのままに快活なプレーを見せ、結果的にもドッピエッタを記録する素晴らしい活躍を披露。昨季のリーグ戦ゴール数が「2」という事で、わずか1試合で昨季の記録に並びました。
レビッチの機動力を活かしたチームとしての崩しについては上記のマッチレビュー記事にて述べましたが、それ以外にも彼の印象的なプレーはいくつも見られました。
この点について少し深堀りすると、「ファイナルサードでのプレー」というのを今回は強調しておきたいかなと。
エリア内でクロスを受け得点を奪ったシーンはもちろん良かったですが、それだけでなく判断スピ―ドを活かしたチャンスメイクによっても彼は存在感を発揮。ボールホルダーからパスを引き出し、ワンタッチで周囲の味方に落とすという形で崩しの起点となる場面が一度ならず見られています。

――シーン1:右サイドからボールを運んだカラブリアから前方のレビッチにパス。そのレビッチは相手DFからプレッシャーを受けつつも隣のブラヒムにワンタッチで叩く。この後、PK獲得に繋がるチャンスシーンとなった

――シーン2:ボールホルダーのベナセル、及びレオン、ブラヒムの位置を確認したレビッチは、サイド方向に流れて相手のWB-CB間に入り込みベナセルからパスを引き出す

――その後の場面。レビッチはワンタッチで叩き、ライン間のブラヒムにパスを送ることでチャンスシーンを演出した

――シーン3:ここでレビッチは対面の相手CBが自身に付いてきているのを確認しつつ、少し下がってベナセルからパスを受ける

――その後の場面。レビッチは強いプレッシャーを受けつつも隣のクルニッチにワンタッチで叩く。レビッチによる相手選手の誘引により一時的にフリーでボールを受けられたクルニッチは、その後惜しいシーンを作り出した
機動力を活かしたダイナミックなプレースタイルを特徴としながら、このようにゴール前においても堅実な判断・スキルを用いてチームの崩しに関与できるレビッチは非常に有用な選手ですし、好調時の彼は本当に頼りになる存在です。
このウディネーゼ戦におけるレビッチの先発はジルーのコンディション不良(筋肉疲労から回復して間もなかったこと)も多少なり影響していたかもしれませんが、レビッチが好調を維持すればジルーとて今後のポジション確保は安泰とはいかないでしょうね。
もちろんレビッチは左サイドアタッカーの選択肢でもありますし、今後ジルーと併用される可能性も十分にあるという事で、この2人が共に好調であることに越したことはありません。
これまでのレビッチは好不調の時期がハッキリしており、その意味で安定感に欠ける選手でありましたが…。今季こそは多きな怪我をすることなく良好なコンディションを維持し、通年で活躍して欲しいと心から願います。
それでは今回はこの辺で。
しかしながら、ジルーの戦列復帰と入れ替わるようにしてレビッチも怪我による離脱を余儀なくされ、その後も(練習)復帰と再負傷を繰り返す形で離脱が長期化。
シーズン最終盤戦になってようやく本格復帰を果たすもスーパーサブの役割に終始し、当シーズンは最後まで先発の座を取り戻すことがありませんでした。
そんな中、来る2022-23シーズンの開幕戦にてレビッチは再びCFの座に復帰します。そしてプレシーズンから続く好調そのままに快活なプレーを見せ、結果的にもドッピエッタを記録する素晴らしい活躍を披露。昨季のリーグ戦ゴール数が「2」という事で、わずか1試合で昨季の記録に並びました。
レビッチの機動力を活かしたチームとしての崩しについては上記のマッチレビュー記事にて述べましたが、それ以外にも彼の印象的なプレーはいくつも見られました。
この点について少し深堀りすると、「ファイナルサードでのプレー」というのを今回は強調しておきたいかなと。
エリア内でクロスを受け得点を奪ったシーンはもちろん良かったですが、それだけでなく判断スピ―ドを活かしたチャンスメイクによっても彼は存在感を発揮。ボールホルダーからパスを引き出し、ワンタッチで周囲の味方に落とすという形で崩しの起点となる場面が一度ならず見られています。

――シーン1:右サイドからボールを運んだカラブリアから前方のレビッチにパス。そのレビッチは相手DFからプレッシャーを受けつつも隣のブラヒムにワンタッチで叩く。この後、PK獲得に繋がるチャンスシーンとなった

――シーン2:ボールホルダーのベナセル、及びレオン、ブラヒムの位置を確認したレビッチは、サイド方向に流れて相手のWB-CB間に入り込みベナセルからパスを引き出す

――その後の場面。レビッチはワンタッチで叩き、ライン間のブラヒムにパスを送ることでチャンスシーンを演出した

――シーン3:ここでレビッチは対面の相手CBが自身に付いてきているのを確認しつつ、少し下がってベナセルからパスを受ける

――その後の場面。レビッチは強いプレッシャーを受けつつも隣のクルニッチにワンタッチで叩く。レビッチによる相手選手の誘引により一時的にフリーでボールを受けられたクルニッチは、その後惜しいシーンを作り出した
機動力を活かしたダイナミックなプレースタイルを特徴としながら、このようにゴール前においても堅実な判断・スキルを用いてチームの崩しに関与できるレビッチは非常に有用な選手ですし、好調時の彼は本当に頼りになる存在です。
このウディネーゼ戦におけるレビッチの先発はジルーのコンディション不良(筋肉疲労から回復して間もなかったこと)も多少なり影響していたかもしれませんが、レビッチが好調を維持すればジルーとて今後のポジション確保は安泰とはいかないでしょうね。
もちろんレビッチは左サイドアタッカーの選択肢でもありますし、今後ジルーと併用される可能性も十分にあるという事で、この2人が共に好調であることに越したことはありません。
これまでのレビッチは好不調の時期がハッキリしており、その意味で安定感に欠ける選手でありましたが…。今季こそは多きな怪我をすることなく良好なコンディションを維持し、通年で活躍して欲しいと心から願います。
それでは今回はこの辺で。