ヴィチェンツァ戦マッチレビュー【2022-23プレシーズン・第5戦】
ちなみに今回は試合の戦術的側面については触れません。それは後日に今夏のPSMのまとめ記事として合わせて投稿予定です。

――ヴィチェンツァ戦スタメン
試合内容についての雑感
試合開始から20秒足らずでまさかの失点を喫したミランでしたが、その後6得点を挙げて大勝しました。
この試合の位置付けとしては、来週末に控えるリーグ開幕に向けての最終調整という側面が強かったように思われます。そのためミランはチームとして攻守に強度が高く、交代選手も本番を想定してか少な目でしたね(一応、練習試合がもう一つ残ってるみたいですけどね)。
対戦相手についても、5-3-2システムを採用しているヴィチェンツァを開幕戦の相手であるウディネーゼに見立てていたような印象です。ただ彼らにウディネーゼのような自陣ゴール前での粘り強さは無く、鋭いカウンターもほぼ皆無だったためその効果のほどは微妙でしたが…。
何にせよ、ミラン自体のチームコンディションは開幕に向け非常に仕上がっているように見受けられます。今回のスタメンは昨季の主力メンバー11人で構成されたため連携面は確かなものがありましたし、後はここにデケテラーレ等の新戦力が上手くフィットしてくれれば選手層・質ともに頼もしいチームになりそうですね。
気がかりな負傷交代
一方、この試合では非常に気がかりなシーンもありました。それはトナーリ、メシアスの負傷交代です。
報道によるとトナーリは鼠径部を、メシアスは右足首をそれぞれ痛めてしまったとのこと。メシアスは来週末に控えるリーグ戦出場が不透明となり、トナーリに至っては最長1カ月の離脱の恐れもあるらしいです。
明日、怪我の程度を調べるために検査が行われる。トナーリの負傷について、ミランは単なるオーバーストレッチであることを望んでおり、もしそうなら数日で改善される可能性がある。しかし、もし状態が悪い場合は回復に1ヶ月ほどかかる恐れもある。いずれにせよピオリはウディネーゼ戦でトナーリに無理はさせないだろう。したがってクルニッチが昨シーズンの開幕戦と同じように、中盤の一角で先発するはずだ――GdS
クルニッチも調子が良さそうなのでひとまずは大きな問題にはならないでしょうが、これからのシーズンを考えるとトナーリには出来るだけ早期の復帰が期待されます。
メシアスも同様です。今プレシーズンマッチで彼は素晴らしいパフォーマンスを見せていましたし、それに相応しい結果(4ゴール)も出せていました。
サレマと異なり決定的なプレーのできるメシアスはスーパーサブとしても貴重な存在ですから、彼にもまた一日も早い復帰を期待したいです。
好調な選手たち
最後に、この試合に出場した選手について何人かピックアップしたいと思います。
まずはテオ・エルナンデス。今プレシーズンマッチを通して素晴らしいパフォーマンスを披露している彼は、この試合でも2ゴールをアシストする活躍を披露。
速攻のスイッチャーとして彼のドリブルはもはやチームに欠かせませんし、好調をキープしてくれているのは嬉しい限りです。
続いてはレビッチについて。この試合では1トップで起用されて2ゴールを記録する活躍を見せました。
動きのキレの良さも然ることながら、縦横に動き回ってパスを引き出すポジショニング判断やその後のパス判断が速く、身体だけでなく頭も非常に良好な状態であることが窺えます。
後は怪我をしないことだけですね。今季のレビッチは加入4シーズン目にしてようやく通年での活躍が期待できるかもしれません。
最後にベナセルについて。低めの位置でボールに触りながらチームのビルドアップに貢献する得意の役割で躍動。軽快な動きからその好調さが感じ取れますし、縦パスをズバズバと通しながら速攻のスイッチを入れるプレーは流石でした。
彼らを始めコンディションの良さそうな選手は多いですし、リーグ開幕戦は大いに期待できそうです。楽しみですね。
それでは今回はこの辺で。