ミラン、中盤の「新」獲得候補について
未読の方は上記の記事を先に閲読していたただきたいのですが、その内容を簡単に要約すると以下の通りになります。
・今夏のミランの残り補強予算は推定「1500万ユーロ+α」
・今後、補強が必須とされる主なポジションはCBと中盤
・現在のミランはMFレナト・サンチェスに残り予算のほとんどをつぎ込む予定。代替候補はアストン・ヴィラ所属のチュクエメカ。仮に彼らの獲得が実現した場合、予算の関係上CBはローンでの獲得に制限される予定
・そのため、目下の注目ポイントはレナト・サンチェスの交渉の行方となる
サンチェス、チュクエメカの去就決定
さて。そんなわけで去就が注目されていたレナト・サンチェスですが、どうやらPSGへの移籍が決定的となったようです。
Renato Sanches to PSG, here we go! Full agreement reached for €15m fee after deal at final stages yesterday night. Medical tests scheduled for Renato in Paris 🚨🔴🔵 #PSG
— Fabrizio Romano (@FabrizioRomano) August 3, 2022
Personal terms agreed long time ago - so Luís Campos signs the player he wanted since day 1. pic.twitter.com/EgQbsV8zap
移籍金は1500万ユーロ。PSGは当初報じられていた額よりもオファー内容を上げたようで、ミランの提示額とあまり変わらなくなったことがクラブ間合意に達した要因であるように思われます。
また、『Nicolò Schira』氏によるとPSGはサンチェス個人と「年俸500万ユーロ+ボーナス200万ユーロ」で合意に達したとか。確かミランの年俸オファーが「300~400万ユーロの間」だったと記憶しているので、これでは到底太刀打ちできませんでしたね…。
⏳🔜📝 Renato #Sanches has decided to join #PSG. Campos are closing the deal from #Lille for €15M. #ACMilan had an agreement with #LOSC since 2 months ago, but the midfielder has preferred the bid of #Paris (€5M/year + bonuses). #transfers https://t.co/4xPHhkKGEm
— Nicolò Schira (@NicoSchira) August 2, 2022
他方。レナト・サンチェスの代替候補と目されていたチュクエメカも移籍先が決まりました。チェルシーが獲得に乗り出し、とんとん拍子で正式発表にまで至っています。
Blue suits you, @Chukwuemekaa10! 😍
— Chelsea FC (@ChelseaFC) August 4, 2022
Read all about it! ⤵️#ChukwuemekaIsChelsea
という訳で、ミランは一気に2人の獲得候補を失うことに。
特にサンチェスは1月から具体的な交渉を続けてきたわけで、時間的ロスという点でダメージはとても大きいですね。
中盤の「新」補強候補
そこで現在、ミランの中盤の補強候補として再び様々な名前が挙げられるようになっています。一例を挙げましょう。
現在マルディーニとマッサーラが注目している選手の中には、RCランスに所属するセコ・フォファナ(27歳)がいる。しかし彼には多くのトップクラブが関心を示しており、簡単ではないだろう。スパースに所属するパペ・マタル・サール(19歳)も新候補リストに入っている――Milannews
サンチェスに始まり、チュクエメカ、フォファナといったこれまで報じられた獲得候補を眺めると、ミランとしては「フィジカルがあり、ドリブルで仕掛けのスイッチを入れられる選手」を求めているのかなぁと個人的には予想されます。
フォファナなんかは顕著ですが、いずれもフィジカルやテクニックを活かして相手のマークをいなして前を向き、ドリブルやパス&ゴーで一気に敵陣・ゴール前に侵入、そこからチャンスメイク・フィニッシュに絡むといったように縦のダイナミズムを持った選手ですからね。パペ・マタル・サールについては良く知りませんが、そうした特徴から大きくズレてはいないでしょう。
この点に関し、今夏のミランは「資金面」による制約が重く、また補強戦略の重要な指針となっている「年齢」の観点から見るとフォファナ獲得の可能性は低そうです。
一方でサールは予算的・年齢的には獲得候補になっても決して不思議ではありませんが、戦力的には若干の疑問が生じるところ。長期的に考えようにも、所属先のスパーズが期待の若手を完全移籍(or買取OP付きレンタル)で放出してくれるようには思えません(おそらくドライローン)。
という訳で、中盤補強の選定にはまだまだ時間がかかるかなぁという印象ですね。一部報道では「ミランは中盤補強しないかも」なんて話もありますが、その可能性も念頭に注視していきたいところです。
それでは今回はこの辺で。