遂に始まる?ミランのメルカート ~マルディーニ&マッサーラの契約延長~
6月を通して話題となった、オーナー交代に伴うマルディーニ&マッサーラの契約延長問題。
漸く、本当に漸くですが、無事に解決することが決定的になったようです。
カーサミランから車で出発する際に行われたマルディーニのインタビューにて、本人の口から明言されています。
なお新契約期間は2年が基本のようですが、これについては正式発表の内容を待ちたいところです。
さて。何とか無事に丸く収まったものの、此度のオーナー交代に伴う内部交渉の長期化により失ったものというのは決して軽くありません。1月から具体的な接触を始め、約半年間も交渉して話を進展させながらも最後のひと押しに動けず獲得に失敗したボトマン、同様に失敗しかけているレナト・サンチェスはその一例でしょう。
交渉期間の長さという観点から、こういった事態は昨季でいうとメニャンを逃したようなものであり、またここにきて再び代替選手の選定およびクラブ、代理人への接触・交渉という手順を踏まねばならなくなりました。戦力的なロスは目利きにより多少なり補う事は可能でしょうが、時間的なロスはそうもいきません。
そのようリソースを犠牲にしてまで、今回の交渉で得ようとしたものは何なのか。複数報道によれば、マルディーニは移籍市場等における「決定権の強化」を求め、そのことについてオーナー側と「綱引き」を行ったことが交渉長期化の主原因の一つとされています。
これまでも移籍報道で「エリオットの許可が出た」だの「エリオットが○○の獲得に難色を示している」といった文言は散見され、最近だとボトマン獲得失敗の背景にはエリオット・ガジディスの意向(趣旨:CBに大型補強はいらない、アタッカーに投資しろ)も多分にあったとされています。そのため、マルディーニとしてはそうした状況を少しでも変えたかったのでしょう。
財政バランス重視の観点から、オーナー側が選手の獲得・放出に逐一目を光らせるというのは一つの手法として理解できます。一方、交渉のスピードアップ化を図る上でここ1、2年のやり方では限界を感じつつあるのも事実です。
今回の契約更新でマルディーニ&マッサーラの裁量にどの程度の変化があったか定かではありませんが、個人的には彼らにもっと自由な裁量を与えて良いと思っています。例え制限が緩和されようと、レオナルドがディレクターを務めてた頃のような散財はしないはずですしね。
最後に。最初のマルディーニのコメントにもある通り、何にせよミランはこの失われし6月の埋め合わせを迅速に行わなければなりません。
というのも新シーズン開幕が普段より早いことで、補強の遅れはリーグ戦のスタートダッシュの成否に影響する可能性が高いです。特にミランの場合、昨季は他の多くの上位チームとは違って「監督続投による組織力の安定」といった点が強みとなり開幕から勝利を重ねましたが、今季は他上位チームの監督が軒並み続投しているためそうしたアドバンテージは小さくなります。
しかし、ここ2シーズンのミランはスタートダッシュに成功したことで素晴らしいリーグ最終成績を収めているだけに、こうした傾向は引き続き維持したいところ。そのためにも迅速かつ的確な補強が求められますね。
財政的制約はあれど、今月から本格始動するであろうミランの補強作業には弥が上にも期待してしまいます。巧みな立ち回りで各補強ポジションにしっかりと相応しい選手を確保して、ファンが6月中に溜めに溜め込んだフラストレーションを発散させてもらいたいと思います、
それでは今回はこの辺で。
漸く、本当に漸くですが、無事に解決することが決定的になったようです。
カーサミランから車で出発する際に行われたマルディーニのインタビューにて、本人の口から明言されています。
我々は土壇場で契約更新した。ここにいられることを嬉しく思っている。勝利に向けた未来のため常に計画を立てることができるというのは幸せなことだ。メルカート?我々は少し遅れてスタートしたが、失った時間は取り戻すよ
なお新契約期間は2年が基本のようですが、これについては正式発表の内容を待ちたいところです。
さて。何とか無事に丸く収まったものの、此度のオーナー交代に伴う内部交渉の長期化により失ったものというのは決して軽くありません。1月から具体的な接触を始め、約半年間も交渉して話を進展させながらも最後のひと押しに動けず獲得に失敗したボトマン、同様に失敗しかけているレナト・サンチェスはその一例でしょう。
交渉期間の長さという観点から、こういった事態は昨季でいうとメニャンを逃したようなものであり、またここにきて再び代替選手の選定およびクラブ、代理人への接触・交渉という手順を踏まねばならなくなりました。戦力的なロスは目利きにより多少なり補う事は可能でしょうが、時間的なロスはそうもいきません。
そのようリソースを犠牲にしてまで、今回の交渉で得ようとしたものは何なのか。複数報道によれば、マルディーニは移籍市場等における「決定権の強化」を求め、そのことについてオーナー側と「綱引き」を行ったことが交渉長期化の主原因の一つとされています。
両者の交渉においては細部を調整する必要があり、その1つはパオロ・マルディーニが望む自律性に関わる問題である。彼は自分の専門分野である技術的なこと、すなわち基本的にはサッカー市場のことに関わるすべての事柄について、最終決定権を持ちたがっている。この要求が完全に満たされることはないだろうが、以前の契約よりも若干良い条件を得ることができるだろう。――GdS
これまでも移籍報道で「エリオットの許可が出た」だの「エリオットが○○の獲得に難色を示している」といった文言は散見され、最近だとボトマン獲得失敗の背景にはエリオット・ガジディスの意向(趣旨:CBに大型補強はいらない、アタッカーに投資しろ)も多分にあったとされています。そのため、マルディーニとしてはそうした状況を少しでも変えたかったのでしょう。
財政バランス重視の観点から、オーナー側が選手の獲得・放出に逐一目を光らせるというのは一つの手法として理解できます。一方、交渉のスピードアップ化を図る上でここ1、2年のやり方では限界を感じつつあるのも事実です。
今回の契約更新でマルディーニ&マッサーラの裁量にどの程度の変化があったか定かではありませんが、個人的には彼らにもっと自由な裁量を与えて良いと思っています。例え制限が緩和されようと、レオナルドがディレクターを務めてた頃のような散財はしないはずですしね。
最後に。最初のマルディーニのコメントにもある通り、何にせよミランはこの失われし6月の埋め合わせを迅速に行わなければなりません。
というのも新シーズン開幕が普段より早いことで、補強の遅れはリーグ戦のスタートダッシュの成否に影響する可能性が高いです。特にミランの場合、昨季は他の多くの上位チームとは違って「監督続投による組織力の安定」といった点が強みとなり開幕から勝利を重ねましたが、今季は他上位チームの監督が軒並み続投しているためそうしたアドバンテージは小さくなります。
しかし、ここ2シーズンのミランはスタートダッシュに成功したことで素晴らしいリーグ最終成績を収めているだけに、こうした傾向は引き続き維持したいところ。そのためにも迅速かつ的確な補強が求められますね。
財政的制約はあれど、今月から本格始動するであろうミランの補強作業には弥が上にも期待してしまいます。巧みな立ち回りで各補強ポジションにしっかりと相応しい選手を確保して、ファンが6月中に溜めに溜め込んだフラストレーションを発散させてもらいたいと思います、
それでは今回はこの辺で。