ミランの中盤の補強候補について ~サンチェス・ルイス・トラオレ~
今回はそんな彼らについて、軽くですが言及していていこうかなと。
まずはレナト・サンチェスについてです。
サンチェスはトップ下やボール運びに長けたボランチとして機能し得る特徴を持ち、ケシエの後釜の第一候補である。今季は25試合に出場(内20試合で先発)し、2ゴール5アシストを記録。また他2人の候補と比べ、1試合平均の「チャンス創出数(1.9回)」に優れ、特に「平均ボールタッチ数(81回)」は20以上も上回っている。その一方、彼の欠点は怪我の多さであり、リールでの過去3シーズンで39試合も欠場している――GdS
ミランの有力な獲得候補として半年以上も噂されているレナト・サンチェス。
もう一人の有力獲得候補であったボトマンを逃し、サンチェスもまた獲得失敗の危機に瀕しているわけですが、現時点ではまだサンチェス確保の芽は残されているようです。競合相手とされるPSGの動向次第といった感じですね。
上記引用文にある通り、もしサンチェスが加入した場合はケシエの担った攻撃的タスクをハイクオリティに行うことが期待されます。この点に関し、ボランチ、トップ下どちらで起用しても基本的な役割はボール運びとチャンスメイクでしょうし、それらの役割の比重が変わるだけでしょう。もしくはボール保持時にシステムを柔軟に変更し、サンチェスをインサイドハーフで起用する形などですね。
一方、怪我のリスクについては僕も予てから懸念しているところです。以下の記事で詳述しているので未読の方はご覧ください。
※関連記事.
続いてはドウグラス・ルイスについてです。
ドウグラス・ルイスはサンチェスと比較すると、より典型的な守備的MFである。プレミアリーグでの過去3シーズンにおいて、所属チームのアストンヴィラが行った114試合の中で彼が欠場したのはわずか11試合だ。また、東京オリンピックでブラジル代表として金メダルを獲得したように、国際経験も備えている。
所属先のヴィラで彼は3MFのアンカーとしてプレーし、今季は34試合の出場(内31試合の先発)で2ゴール・3アシストを記録している。また、「タックル数」は1試合平均で「2回以上」となっており、これは他の獲得候補と比べて多い。一方、彼の「相手PA内でのボールタッチ数」は平均で「0.3回」であり、前線には滅多に飛び出さないことがわかる。――GdS
ドウグラス・ルイスのスタッツをざっと見る限り、ボール保持時のスタッツは多くがリーグ平均クラスであり、守備面のスタッツについてはインターセプトに強みがあるようです。読みや判断に優れたタイプなのでしょうか。
ケシエの担った守備的タスクやバランスを取る役割を重視するのであれば、彼の獲得に本腰を入れる可能性はありそうですね。
最後にトラオレについてです。
今回挙げる3人の候補者の中で、トラオレは最も攻撃的な選手である。今季は8ゴール・4アシストを記録し、ウインガーやボックス・トゥ・ボックス型のプレーを行うことも可能だ。エンポリのプリマヴェーラ時代はトップ下で起用され、サッスオーロでは様々なタスクを担うマルチな攻撃的タイプとなった
スタッツにも彼の攻撃性は表れている:1試合平均で「チャンス創出数」が「1.8回」、「ボールタッチ数」は「63回」、「ドリブル成功数」は「3.1回」、「敵陣PA内でのタッチ数」は「4.9回」だ――GdS
個人的にトラオレ獲得の噂をケシエの後釜問題と絡めて考えるのは違和感がありますが、攻撃的な役割を彼以上にこなす選手として期待されています。
仮に獲得できた場合、ミランにおいてはトップ下のレギュラークラス、及び左ウインガーのバックアッパーとしての位置付けが予想されるところです。ボール運び、チャンスメイクの両面で今のブラヒムよりもハイパフォーマンスを行えそうですし、左ウイングでも十分なクオリティを備えているため、ポリバレントな選手として重宝されることは濃厚ですね。
さて。ここまでざっと3選手を見てきましたが、彼らはいずれもタイプが大きく異なります。
どのタイプの選手を獲るかによって他の現有戦力の起用法や獲得候補の選定にも間違いなく影響を与えますから、かなり気になるポイントとなりますね。
それでは今回はこの辺で。