ミラン、ディバラ獲得の噂について
どうせマルディーニ&マッサーラの契約延長が決まるまで確度の高い移籍報道はなさそうですし、せっかくなのでマルセロに引き続きこうした噂にも言及していきたいと思います。
そもそもディバラはユーベ退団が決まってからこれまで、インテルへの移籍が有力視されています。しかしながら一部報道によると、インテルがルカクの獲得や現有戦力の放出作業を優先するため現在ディバラとの交渉が停滞しているようで、そうした状況を注視しているのがミランを含む複数クラブだそうです。
以下のように、ミランのディバラ関連の話については様々なメディアが報じています、
ミランはディバラを連れてくることを考慮しているが、現時点で選手側といかなる接触も無い。また仮にミランへ加入する場合、ディバラは年俸の要求額を450~500万ユーロにまで減らさなければならない――Gianluca Di Marzio
マルディーニとマッサーラはディバラの獲得を望むだろう。だがその実現にはディバラの要求年俸の減額が不可欠だ――Gazzetta dello Sport
インテルとディバラの交渉停滞を受け、ミランがディバラ獲得に興味を示している。選手の要求額は700万ユーロだ――Tutttosport
上記メディアによる内容で共通しているのは、「現時点でミランはディバラについて興味止まり」という点と「ディバラのミラン加入には要求年俸の大幅な引き下げが不可欠」という点ですね。
この2つの内容は密接に関連していそうで、例えばもしディバラが減俸を受け入れれば、ミランは本腰を入れて獲得に動く可能性は考えられます。クラブ間交渉を挟まないフリー移籍は一般的に交渉成立までの壁が少ないですし、いきなり合意報道が出るなんてことも起こり得るでしょう(確かチャルハノールがそうだったはず)。
とは言え、現時点でディバラが減俸を受け入れる可能性は低いようです。また、仮に受け入れたとしてもインテルがミラン以上の年俸額を提示する可能性は高いですから、インテルが撤退しない限り獲得のチャンスは無さそうな印象を受けますね。
他方、『Milannews』は「ミランがディバラを獲得すべき理由」として、以下の3点を挙げています。
・1トップの後ろで落ち着いてプレーできる(4-2-3-1のトップ下が務まる)トッププレーヤーである点
・イタリア王者らしからぬオフシーズンの動向に不安を感じているサポーターに大きな活力を与えてくれる点
・移籍金がかからない点
確かに、ディバラの攻撃面のクオリティの高さについては異論ありません。今季のユベントスの試合を何度か観ても、コンディションが良さそうな時のディバラが見せるプレーは驚異的でした。ライン間やファイナルサードでのプレー精度に物足りなさを覚えるミランのトップ下・右サイドに新風を巻き起こし得る存在であることは確かだと思います。
一方、気になる点としては怪我がちなところやそれに伴うコンディションの不安定さです。いかに能力の高い選手でも、怪我による欠場が多かったりパフォーマンスが安定しなかったりということがあれば戦力としては計算し辛いものがあります。
また、一番の懸念材料として挙げられるのは守備面でしょうか。ミランとは異なるユーベの守備スタイル、そしてここ数年のディバラの守備時の強度を見た時に、果たしてミランのトップ下が十分に務まるかどうかは個人的にかなり疑問です。
そのため、今のミランの組織的なプレッシング、その機能性の低下を補って余りある攻撃面のリターンがディバラの加入によって得られるかどうかを慎重に考えるべきだと思います。
そのような点も含め、総合的に踏まえるとやはりディバラ獲得に動く必要性は低いのかなと僕自身は思います。
ただ、もちろんディバラ自身はとても良い選手ですし個人的にも好きですし、報道通りインテルに行ってフィットしたらヤバいだろうなぁと思うわけですけどね。そこでミランも優秀なアタッカー(デ・ケテラーレとかデ・ケテラエルとかデ・ケテラエレとか)をじっかりと獲得して、来季もライバルクラブに負けない競争力を備えて欲しいです。
それでは今回はこの辺で。