ミランの補強予算の噂と放出候補について
Oltre i riscatti, il budget proposto è di 45/50 milioni. Questa una delle ragioni del rallentamento di queste settimane https://t.co/cSLVuwj7BF
— Daniele Longo (@86_longo) June 20, 2022
「ミランの今夏メルカート予算は1億ユーロ!」だなんて景気の良い報道がなされたのも今は昔か。オーナーがレッドバードに変わったことで予算が縮小されたのか、そもそもの報道自体が飛ばしだったのか、はたまた上記のロンゴ氏の情報に誤りがあるのか現状ではわかりませんが、「この予算の少なさにマルディーニ&マッサーラが納得せず、そのことが契約延長の遅れに繋がっている要因の一つ」との言説には一定の信憑性があるように個人的には思われます。
正直ここ最近のミランの動向について、僕としても心情的に不満がないといえば嘘になりますし、「イタリア王者の姿か?これが…」と黒○牟のようなセリフも吐きたくなるところですが…ここはあくまで冷静さを失わないようにしたいです。
○ミランの補強ポイント概観
今夏のミランの補強ポイントはCB、ボランチ、トップ下、右サイド、CFと報じられており、僕としても異論はありません(とは言え各ポジションに1人ずつ、計5人が必要というよりは、複数ポジションをこなせる「ボランチ」と「トップ下」の選手を獲って4人で済ませるのが良いと思っています)。
この内、獲得が決まったといえるのがCFのオリギですね。彼もまた以前から「直にメディカルチェックを行うだろう」と報じられながらもその「直に」が未だやってこないわけですが、今週中に決まる雰囲気ではあります(ただし、『ガゼッタ』はオリギの獲得発表が再延期される可能性を指摘していますが…)。
一方、その他のポジションは未定です。これまではCBにボトマン、ボランチにレナト・サンチェスの加入がかなり濃厚とされていましたが、ミランがオーナー交代の余波でモタついている間に他クラブが接近。ボトマンにはニューカッスルが、サンチェスにはPSGがそれぞれミランよりも好条件のオファーを出し、リールとのクラブ間交渉を有利に進めている模様です。そのため、両者のミラン加入は以前に比べかなり怪しくなってきました。
そして最後にトップ下、右サイド(合わせて「2列目アタッカー」とします)についてはクラブ・ブルッヘのデ・ケテラーレがトップターゲットとされていますが、彼の移籍金としてブルッヘの要求額は4000万ユーロと高額です。タフな交渉になるでしょう。
ざっと補強ポイントを概観してきましたが、最初に言及した補強予算がもし事実であれば、以上の補強を満足に行うのは極めて困難だと言わざるを得ませんね。
○ミランの放出候補について
このため、ミランにとって非常に重要になるのは「選手売却により補強資金を捻出すること」です。上記の補強予算が事実であっても、そこに選手売却益を上乗せして合計1億ユーロ近い資金を持てれば話は変わってきますからね。
この点について『SportMediaset』によると、ミランは6選手を売却することで計5500万ユーロの資金を調達し得ると報じているとのこと。以下、同ソースによる放出候補についてです。
・サレマに2000万ユーロ近いオファーがあれば放出する可能性がある
・レビッチもオリギの加入によりスペースが少なくなるため、サレマと同様の額で放出対象
・カスティジェホにはガットゥーゾが監督に就任したバレンシアが興味を示す
・ドゥアルテはレンタル先のバシャクシェヒルが買取を希望しているが、当初設定された買取OP額500万ユーロからの値引きを要求
・バロトゥーレにはトラブゾンスポルが情報を求めている
・カルダーラを指導した経験のあるザネッティ監督が、エンポリでも彼を迎え入れようとしている
一つ補足しますと、別ソースによればドゥアルテについてはバシャクシェヒルが買取OP額を200万ユーロまで減額することを求めているようで、ミランもそれを受け入れようとしているとのこと。大きな値下げではありますが、新たな移籍先を探す労力を考えれば致し方ないように思います。
この6選手を売却できれば確かにまとまった資金が確保できそうですが、資金的な観点から特に重要となるのはサレマとレビッチの2選手です。彼らは戦力的にも計算できる存在ですが、新たに2列目アタッカーを補強しようとすれば放出候補になるのも致し方ないように感じますね。
そして選手登録枠の関係からも(先述のポジション補強を行うなら)5~6人の放出は不可欠ですから、放出作業というのは金銭面に限らず非常に重要です。
骨の折れる作業になりそうなだけに、マルディーニ&マッサーラには出来るだけ早く契約延長を行ってもらい、メルカートに本格的に臨む態勢を整えて欲しいですね。
それでは今回はこの辺で。