ミラン、スカマッカ獲得はあり得るか~イブラとの「師弟関係」の可能性~
📰 #Gazzetta: AC Milan can offer the chance that Scamacca needs. pic.twitter.com/WScPaAuGGr
— Milan Posts 🏆🇮🇹 (@MilanPosts) June 11, 2022
ちなみにミランのスカマッカ獲得の噂は最近になって浮上したものではなく、数年来の話になっています。当ブログにおいても約2年前にスカマッカの噂については取り上げましたね。
当時はあくまで「これからが楽しみな若手」扱いだった彼も、この2年の間にジェノア、サッスオーロで主力としてプレーして大きく成長。今季はリーグ戦36試合に出場し16ゴールと素晴らしい成績を収め、若くしてセリエAにおける実力者の1人に名を連ねています。
○スカマッカ獲得の可能性
さて、それではそんなスカマッカが果たしてミランに加入するのかどうかですが、率直に言って可能性はかなり低いだろうというのが正直なところです。
その理由として、まず「移籍金の高さ」が挙げられます。
報道によると、サッスオーロがスカマッカに付けている値札は「4000万ユーロ」と中々に高額です。まして今夏のミランは2列目アタッカーの獲得を重視するようなので、このままでは手が届かないでしょう。
続いて、理由の第二に「選手層」が挙げられます。来季のミランのストライカーポジションは今シーズンに引き続いてジルーがレギュラーを務め、そこに新加入選手であるオリギが割って入ることが期待されています。それに加え、現時点ではレビッチがサブウェポンとして控え、シーズン後半戦からはイブラが戦列復帰…そうして最終的には3~4人で当該ポジションを埋める形になることが予想されます。
このように量は揃っているため、そこへ更にスカマッカ級の選手を連れてくるというのは現時点で非常に考え辛いものがありますね。
とは言え、ジルーは加齢によるパフォーマンスの低下リスク、レビッチは稼働率の低さ、イブラは長期離脱明けのコンディション・パフォーマンス、そしてオリギはチーム・リーグにフィットできるのかどうかなど…現有戦力それぞれに懸念材料があるのも事実。そこでスカマッカのような若く有望な即戦力を獲得するというのは、短・中・長期いずれで見ても理想的であることは確かです。
繰り返しになりますが、現時点でスカマッカ獲得の可能性は非常に低いと思います。ただし、これからもし現有戦力の整理(例えばレビッチの放出など)がなされて資金的・選手層的な部分で若干の余裕ができ、かつサッスオーロとの交渉が上手くいって要求額を下げられるのであればワンチャンスあるのかもしれません。「ミランがスカマッカを強く望み、獲得に本腰を入れる」というのが大前提ですけどね。
○イブラとスカマッカ
最後に、スカマッカとイブラヒモビッチの関係についても軽く触れておきたいと思います。
195センチというスカマッカの大柄な体格と、そこから繰り出されるテクニカルかつダイナミックなプレーはイブラと比較されることも多いです。そして本人もイブラを意識しているようで、1年前のインタビューにおいてはこのようなことを語っています。
「(イブラについて)彼は僕のアイドルだ。あの年齢で、以前よりも更に強い決意を持ってチームを背負っている。そんな彼の姿に僕は本当に魅了されているし、刺激も受けているよ」
そしてメディア(特に『ガゼッタ』)は、両者が同じクラブで共演する可能性について言及しています。
「才能ある若手選手たちに助言し、モチベートする能力を備えたイブラの存在を踏まえると、ミランがスカマッカのような疑いようのないポテンシャルを秘めた選手に投資することは考えられる。もし2人がチームメイトになれば、イブラがスカマッカの成長に熱心に携わるようになるだろう」――Gazzetta dello sport
イブラが報道通り現役続行&ミラン残留となっても、リハビリによりしばらくは戦列を離れることになりますが、スカマッカに対し何かしらの好影響を及ぼすことは想像に難くありません。メンタル面はもちろんですが、プレースタイルにも似通った点があるため技術的なアドバイスなども積極的に受けられるはずでしょうしね。
個人的には是非とも見てみたい師弟コンビです。
それでは今回はこの辺で。