今季前半戦の選手たちを振り返る~GK編~



はじめに

 今回から4回(GK、DF、MF、FW)に分け、18-19シーズン前半戦におけるミラン選手の個人的評価をしていきたいと思います。

 評価基準はピッチ上でのプレー内容出場時間を主体とし、ピッチ外での振る舞いなどについては基本的に対象外とします。

 なお評価方式はガゼッタ式(最高点10)でいきます(笑)



ホセ・マヌエル・レイナ

セリエA;出場なし
EL;6試合(全試合フル出場)

評価;5.5



 あくまでピッチ上のプレー内容に関していえば可もなく不可もなくといった印象です。
 致命的なミス(少なくとも一度あったが失点には至らず)もほとんどない一方で、チームを救う印象的なスーパーセーブも少なかったかと。

 チームがELのグループステージで敗退したことで、出場機会は更に減少すると思われます。今季後半戦はドンナルンマの育成やチームのまとめ役といった、目立たないものの超重要な裏方の仕事がメインになりそうです。


アントニオ・ドンナルンマ

セリエA;出場なし
EL;出場なし

評価;―




 第3GKということで出場時間ゼロは致し方無し。正GKのジャンルイジが有り難いことに健在ですしね。

 ただそんな彼に年俸100万ユーロというのは払い過ぎかと。ミランは財政に余裕のあるクラブではないですしね。

 

ジャンルイジ・ドンナルンマ



セリエA;19試合(全試合フル出場)
EL;出場なし

評価;7




 今季前半戦のMVP候補の1人。
 序盤こそは、監督の求める「ショートパスでの繋ぎ」に大苦戦し、それが影響してかパフォーマンスもやや不安定でした。インテル戦でのミスはメディアやサポーターからも大分叩かれていましたね。

 しかし、前半戦終盤のセービングに関してはまさに最高の一言。スーパーセーブを連発し、チームの勝ち点獲得にとてつもない貢献を果たしてくれました。

記憶に新しいSPAL戦アディショナルタイムでのこのセーブはまさに象徴的ですね。



 残る最大の課題はやはり足元の技術ですね。途中からバカヨコというビルドアップの「逃げ道」ができ、ロングボールの頻度が増えたことで序盤戦に比べミスは減りました。しかし、これは本質的な解決にはなっていません。

 今後も継続的に「後方からボールを丁寧に繋いでいく」サッカーを志向するのであれば、この課題への取り組みは避けては通れない道でしょう。

 個人的に滅茶苦茶好きな選手なので本当に頑張って欲しいです。これさえ何とかなれば、将来性を抜きにしても年俸600万ユーロを受け取るに相応しいレベルの選手になれると思いますしね。


[ 2019/01/02 16:28 ] 試合 | TB(-) | CM(0)

【セリエA19節】 ミラン対SPAL 【マッチレポート】


スタメン

SPALミラン1


前半

好調の滑り出し


 開始前から既に尻に火の付いていた状態のミランが積極的に攻撃を仕掛けます。
 SPALはハイプレスの頻度・程度ともに少なく序盤から5-3-2のミドルブロックで対応した一方、ミランはスソにボールが渡った時をスイッチに周りの選手が積極的に動き回って相手の守備をかく乱する形が目立ちました。

 後は単純なDFライン裏への飛び出しですね(SPALはガッツリ引いていたわけではなかったので)。足元でボールを受けるのが大好きなあのスソも積極的に裏抜けをしていましたからね(笑) 怪我明けであのパフォーマンスは素晴らしいです。


 その後何度も惜しいチャンスを作ったミランでしたが、なんと13分にロングボールを完璧に収めた元ミランのペターニャにゴールを決められまさかの失点。


 しかしそれで気落ちしなかったミランは16分、カスティジェホが素晴らしいシュートを決めてすぐさま同点に追いつきました。



 このゴールの起点になったのもスソの裏抜けでしたね。カスティジェホのボール奪取→ゴールの流れも本当に素晴らしかったです。



エースストライカーの絶不調

 今回の試合の前半は相手の守り方やミランのモチベーションの高さ、そしてチャルハノールが実質司令塔のような形でのプレー(こちらの記事「チャルハノール・システム(仮)、遂に誕生か?」にて詳述)するなど様々な要因がありその後もミランが完全にゲームを支配しましたが、追加点を奪うには至らず。

 ケシエのファイナルサードでのプレー精度の低さも要因の1つでしたが、何よりもこの試合(の特に前半)ではイグアインの不調がとにかく痛かったですね。

 動きが極端に少ないため相手のマークもほとんど外せず、いい形でボールを持っても無理にドリブルしては奪われてといったように明らかに精彩を欠いていました…。

 普段と違いボールはかなりの頻度で来ていましたし、彼のコンディションさえ良ければ前半の段階で最低でも1点は取っていたのではないでしょうかね。


 というわけで前半は1-1で終了。


後半

SPALの戦術的修正


 後半からSPALはメンバーを交代し、システムを4-4-2に変更。さらにDFラインの位置も下げたと思います。

 これは、前半に突かれまくったWB(特に左)の裏のスペースを消すためでしょうね。前半はチャルハノールからスソへのロングフィードがズバズバ決まっていましたしね。

 この変更でその分中央が手薄になるわけですが、中央に主に陣取るのがイグアイン(絶不調)とケシエ(ボールを持って崩すプレーが苦手)でしたからさほど問題にはならず。

 頼みのスソサイドにボールを集めますが、前述の通り相手がシステムを変更しサイドに人を集めたことで上手くいかず、前半と打って変わり攻めあぐねる展開になりました。



待望の瞬間

 これに対し、ガットゥーゾ監督は決断。62分にアバーテ、カスティジェホに代えてカラブリアとクトローネを投入し、SPAL同様4-4-2に変更します。

 イグアイン交代じゃないのかよ!と思った方もおられるかと。少なくとも僕はそうです(笑)すみません。

 4-4-2同士の対戦ではシステムの噛み合わせ上1対1がピッチ上で起こりやすく、基本的には戦力が上のチームの方が有利に試合を進めやすい傾向があります(今回の場合はミラン)。そういった戦術的判断によるものだったのか…はたまたイグアインへの全幅の信頼の表明か…。

 いずれにせよ、この選択は大正解でありました。64分、スソのスルーパス→カラブリアのクロス→チャルハノールの折り返しと見事な繋ぎを見せ、最後はイグアインがゴールを決めてミランが逆転に成功しました。



 ゴール後の各選手、監督、コーチ、そして何よりイグアインの喜びっぷりは本当に感動的でした…。2カ月ぶりの、待望のゴールでしたね。



 その後の試合展開についてですが、審判の不可解な判定やスソの退場などいくつかの見どころはあったものの、基本的には両チームともに攻めきれない展開が続きました。

 しかし後半アディショナルタイム、SPAL側が決定機を迎えたもののドンナルンマがスーパーセーブでチームを救い、試合終了。

 ミランが5試合ぶりの勝利を収めました。



まとめ

 完勝とは言えないまでも5試合ぶりの得点&勝利、そして何よりイグアインにゴールが生まれたということで非常に良い形で前半戦を終えることが出来ました。

 試合開始の選手たちの気迫のこもったプレー、イグアインのゴール後のチームメイトやコーチ陣の行動などからも、チームが1つにまとまっている印象も強く受けましたしね。

 後はとにかく戦術面の向上ですね。チームの一体感という点では申し分なさそうですし、後はここさえ向上できれば4位フィニッシュが現実味を帯びてきそうです。


 さて。次のリーグ戦はカップ戦を挟んでジェノアとの1戦になります。

 前回の対戦ではロマニョーリのアディショナルタイムでのゴールで辛くも勝利を収めましたが、相手も監督がプランデッリに代わって非常に戦術的な対策を施してくるでしょう。

 まずはしっかりと休んでコンディションを回復してもらい、次戦は万全の状態で挑んで欲しいですね。


Forza Milan!


最後まで読んでいただきありがとうございました。

[ 2019/01/01 20:30 ] 試合 解説 | TB(-) | CM(0)

SPAL戦、各選手の採点と個人的寸評



『ガゼッタ・デッロ・スポルト』による、SPAL戦における各選手の採点は以下の通りです。



ドンナルンマ 7

アバーテ 6

サパタ 6.5

ロマニョーリ 5.5

リカロド 6

ケシエ 6

バカヨコ 6.5

チャルハノール 6 

スソ 5

イグアイン 6.5

カスティジェホ 6.5

カラブリア 6.5

クトローネ 6

ボリーニ ―

ガットゥーゾ 6.5

MOTMはドンナルンマ、FOTMはスソとなっています。


 以下、個人的に印象に残った選手について(3MF、イグアインについては前回までの記事で既に詳述しているため割愛)。


ドンナルンマ

 この試合でも終盤にあった大ピンチを片手で防ぐスーパーセーブを見せ、チームの勝利に大きく貢献してくれました。

 もはや近距離シュートへの対応はワールドクラスだと思いますし、試合終盤になっても欠くことのない集中力と冷静さは19歳の若手GKとは思えませんね。




スソ

 怪我明けでありながら、1点目のカスティジェホのゴールの切っ掛けとなる裏抜けなども含め、勝利のために精力的に動いてくれたと思います。

 まぁ退場は余計でしたけどね…。審判の判定にはかなり不可解な部分もありましたし怒る気持ちはわかりますが…チームの中心選手としてはあそこでグッと堪えて欲しかったです。

 ましてこのサスペンションが適用されるのがタイトルのかかったイタリアスーパー杯らしいですからね…。彼の欠場は非常に痛いです。



カスティジェホ

 素晴らしいシュートで同点弾を挙げ、4試合連続ノーゴールという負の記録と試合の嫌な流れを断ち切ってくれました。

 そして何より好印象だったのが、超がつくほどの献身的な守備ですね。
 チームの悪い状況を何とか変えようと必死なのが画面を通してでもひしひしと伝わってきましたし、彼のハイプレスに味方(同サイドのチャルハノールやリカロド)も触発されていたのが良く分かりました。

 組織的な守備が構築できていれば彼の献身性はもっと活きると思います。その点は監督含め今後のコーチ陣に期待です。


[ 2019/01/01 15:15 ] 試合 | TB(-) | CM(0)

【SPAL戦】 ガットゥーゾ「イグアインのゴールはチームにとって極めて重要」



 ミラン対SPALの一戦は、2-1でミランの勝利に終わりました。

 試合後、ガットゥーゾ監督は以下のように答えました。


「今日のチームパフォーマンスは気に入っている。最近の我々は苦戦していたから簡単ではなかったが、ハードワークして3ポイントを手にすることが出来た。まだまだ成長と改善の余地は残されているが、チームの試合へのアプローチの仕方には満足だ。」

「今日のイグアインのゴールは彼個人にとってだけではなく、チーム全体にとって極めて重要なものだった。彼は自分がもっと継続的に結果を残す必要があると自覚しているが、我々はみんな彼に満足しているよ。」

「マルディーニとレオナルドが今よりも多くのものをチームに要求するのは自然なことだ。我々は自分たちがもっとできることを知っている。ひょっとすると、チームには少しの経験が足りないのかもしれないね。」

「私はいつだって幹部と話し合いの場を設け、非常に明確な議論を交わしている。これから少し休んで、2019年にはより強くなって戻ってきたいね。」



ソース;calciomercato.com




 完勝とまではいきませんでしたが、リーグ戦5試合ぶりの勝利を収めて2018年を終えました!

 まだまだ改善すべき点はあるものの、この試合では戦術的に非常に非常に興味深い点がありましたし、来年に向け希望の光が微かに見えた試合であったと個人的には思います(詳しくは後のマッチレポート記事にて)。

 希望の光と言えば、もちろんイグアイン個人にも見られました。実に2カ月ぶりとなるゴールを決め、チームの勝利に大きく貢献してくれましたね!
 あのゴールセレブレーションはとにかく感動しました。チームメイト、監督、そして何よりイグアイン自身がゴールを切望していたことがはっきりと分かりましたからね。

 このゴールで少しは肩の荷が下りたはずです。2019年からも「ミランで」素晴らしいゴールの数々を期待したいところですね。


 フロントの願いはただ1つ。CL権獲得圏内である4位以内という結果でしょう。
 CLの有無は主に収入面において絶対的な違いを生じさせますし、来シーズン以降のミランというクラブの行方を左右するものです。

 現在のミランの順位は5位。そして4位ラツィオとの勝ち点差はわずか「1」。こう考えるとまだまだ4位フィニッシュのチャンスは残されていますが、後ろを振り返れば12位パルマまでの勝ち点差が「6」。何と3位インテルとの勝ち点差(8)よりも近いということで、非常に大混戦となっています。

 今回のように4試合連続ノーゴールなど繰り返そうものなら、一瞬でCL権争いはおろかEL権すら危なくなりかねません。


 まずはゆっくり疲れを取ってもらい、リーグ後半戦からは1試合1試合が正念場のつもりで臨んでもらいたいと思います。
 最低でも今日の前半のようなやる気に満ちたプレーを見せてほしいですね。


[ 2018/12/30 12:26 ] 試合 試合後インタビュー | TB(-) | CM(0)

SPAL戦プレビュー



予想スタメン

『ガゼッタ・デッロ・スポルト』による、ミラン対SPALにおける予想スタメンは以下の通りです。



システム;4-3-3

GK;ドンナルンマ

DF;カラブリア サパタ ロマニョーリ リカロド

MF;ケシエ バカヨコ チャルハノール

FW;スソ イグアイン カスティジェホ


 注目はスソのスタメン予想ですね。

 恥骨に問題を抱えており、数週間の離脱も予想されていましたがまさかのスタメン予想。
 しかし個人的にはどうなのかなーと。

 僕はこれまで何度もスソのパフォーマンス≒今のミランの攻撃のパフォーマンスと強調してきましたし、だからこそ強行出場の可能性もこうして浮上しているのでしょうが…

 強行出場した結果、負傷が悪化して長期離脱という最悪のパターンだけは避けて欲しいですね。



直近5試合の成績

ミラン;1勝3分1敗 2得点2失点
SPAL;0勝4分1敗 2得点4失点




 こうして見るとどちらも非常にしょっぱい成績です(笑)
 ちなみに昨季の直接対決の結果はミランの2勝(2-0と0-4)です。クトローネが珍しくアウェー戦でゴールを決めていますね。



〇SPALについて

 僕が数カ月前に観たときのSPAL(確か相手はインテルかローマ)はマンツーマンでハイプレスをかけてくるアグレッシブなチームでしたね。
 そしてリトリート後は中央寄りにコンパクトな5-3-2のブロックを構築し、相手をブロックの外へと追いやっていました。

 攻撃では相手のプレスに対してすぐロングボールに逃げるということはなく、ポゼッションで崩していくスタイルでした。


 正直この試合の印象が強いのでなぜ今の順位・成績なのか疑問なんですよね。最近の試合は観ていないので。
 
 ラッザーリ(チーム内アシスト王)やクルティッチのような優秀な選手もいますし、決して油断はできない相手ですね。



試合展開・結果予想


 まぁミランがポゼッションするいつもの展開ではあるでしょう。
 相手の出方にもよりますが、相手がリトリートした後(予想システムは5-3-2)はシステム上中盤の脇まではボールを運ぶことが容易なはず。

 問題はその後にどう崩すかですね。今のミランにはこの部分の能力が圧倒的に足りないですから。


 嫌な予想になりますが、おそらくそこまでボールを運んだ後に手詰まりになり、WBと中盤の2人以上に挟まれてボールを奪われ、そのまま鋭いカウンターに持ち込まれる展開はあると思います(笑)



 最後に結果予想ですが、ロースコア(0-0、1-0など)になることが濃厚でしょう。
組織的な崩しには期待できないため、前回のフロジノーネ戦のように少ないチャンスをものにできるかが勝敗を分けると思います。


Forza Milan!

[ 2018/12/29 19:21 ] 試合 プレビュー | TB(-) | CM(0)

【SPAL戦】 ガットゥーゾ監督試合前インタビュー



SPALとの1戦を前に、ガットゥーゾ監督は記者会見で以下のように答えました。

「ディフェンス面を修正した一方で、今度は点が取れなくなった。大きな失望だ。だが、この失望を出来る限り引きずることなく我々全員が改善に取り組む必要がある。」

「選手たちは全力を尽くす必要がある。私のためにではなくね。チームからの信頼を感じるし、私も選手たちのことを考えなければならない。」

「私は指揮を続けたいと思っている。良くない時期を経験しているが、今後改善できると思う。私にミランを指揮するチャンスをくれた人々に感謝しなければならない。」



ソース;calciomercato.com




 結果の出ている部分にまで文句を言うのは良くないことかもしれませんが、正直ディフェンス面も劇的に改善しているわけではない気が個人的にはしますけどね…。

 守備における綻びを中盤のバカヨコとケシエ(特にバカヨコ)の機動力でかなり補っている状況ですし、ボローニャ戦でのバカヨコの退場などはまさに戦術的欠点のフォローに奔走させられた結果という印象です。


 まぁそれよりも今の問題は得点力不足ですね。イグアインやチャルハノールといった、何だかんだチャンスまで持っていける彼らのフィニッシュの精度が戻らない限りはこの試合も大苦戦しそうです…。
 
 

 ちなみに最新の報道では、この試合の勝敗に関係なくガットゥーゾ監督の続投は間違いないそうです。

 おそらく引き受けてくれる適切な監督が誰もいないのでしょうね。与えられる時間(ウィンターブレイク期間の数週間)と戦力(ビリア、ボナベン離脱)、に対する目標(4位以内)がかなり厳しいですからね…。


 ここ数カ月間も露になっているチームの弱点とそれに対する監督の修正力の低さを踏まえると、今後ガットゥーゾ・ミランが劇的に改善する見込みははっきりいって低いと言わざるを得ません。

 ですがこうなった以上は切り替えて応援するしかないですね。
ウィンターブレイク期間でのコンディション回復や戦術面の向上に期待しましょう。



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[ 2018/12/29 15:35 ] 試合 プレビュー | TB(-) | CM(0)

【セリエA18節】 フロジノーネ対ミラン 【マッチレポート】


前後半まとめて解説します。


スタメン

フロジノーネミラン1



可変システムとその効果

 上記のようにミランの基本システムは4-3-3だったわけですが、崩し・フィニッシュの局面においては左ウィングのクトローネが中に絞って4-4-2(厳密にいえばチャルハノールとカスティジェホも内に絞った4-2-2-2)のようになる形が多かったですね。
 
 始めから4-4-2でポジショニングする場合と異なり、クトローネが外から中へと動くことで流動性が生まれ相手DFがマークに付くのが難しくなるという利点があったと思います(その利点を活かせたかは微妙なところですが…)

 また、守備においてクトローネは3人の前線の中の1人としてファーストプレスに参加。
2トップで守る場合のミランはプレスの連動性が低いため簡単に躱されることが多く、ほとんど機能していない試合も多々見られるのですが、3トップの場合は単純にファーストプレスの人数が1人多いため相対的には守れている印象です。

 この試合でも相手の3CBに対して3トップをあてることで、ある程度相手のビルドアップを阻害してロングボールを蹴らせていた場面も見られましたね。


フロジノーネミラン2


 この試合におけるミランの選手の平均ポジションを図示した画像がこちらです(左攻め。Whoscoredより引用)。

これを見ると、右ウィングのカスティジェホ(7)に比べてクトローネ(63)の位置がかなり中央寄りであったことがはっきりわかりますね。



フロジノーネの積極性とその代償

 対するフロジノーネは僕の想定以上にパスを繋いでアグレッシブに攻めてきた印象です。
 中盤のマイエッロやクリセティグをしっかり経由しつつ、サイドに展開してクロスを上げたり相手CB―SB間にロングボールを蹴り込んだりと、場当たり的ではなくある程度狙いを感じる攻めを見せていました。

 また、守備においてもボローニャ対ミラン戦のボローニャほどガッツリ引いて守るわけではなく、中盤でボールを奪おうとする意図が感じられました(VAR判定により幻のゴールとなったあのカウンター攻撃のシーンも、中盤でボールを奪ったところから始まりましたね)。

 しかしその裏返しとして、DFラインと中盤の間に結構なスペースが生じることが多々ありましたし、ミラン側はそのスペースをチャルハノール、カスティジェホ、イグアインなどが利用してチャンスを作るシーンも見られましたね。



一進一退の攻防

 試合展開についてですが、ミランがのろのろとポゼッションし、フロジノーネがカウンターを中心にチャンスを作るというのが前後半においておおむね見られた形です。

 ミランは主に個人技でチャンスを作り出すシーンが多々あったものの決めきれず、一方のフロジノーネも先述の攻めや鋭いカウンターでゴールを狙いますが決めきれませんでした。

 終盤になりオープンな展開となったことでチャンスの質も高まり両チームが決定機を迎えましたが、ミランはイグアインが盛大に外し、一方フロジノーネの渾身のカウンターからの決定機はドンナルンマの素晴らしいセーブで防がれ万事休す。








 試合はスコアレスドローに終わりました。



まとめ

 この試合でミランはリーグ戦4試合連続ノーゴールとなったわけですが、どうやらこれは34年ぶりの出来事だそうです。

 あといくつ改善の乏しいこういった試合が続くのか…億劫になりますね。

 
 報道では、次節のSPAL戦での勝利がガットゥーゾ監督続投のための絶対条件とのこと。さらに、勝利した場合でも内容によっては解任の可能性があるそうです。

 ミランにこれ以上勝ち点3を逃す余裕などありませんから、次のSPAL戦は必勝でしょう。
 ですがこれ以上ガットゥーゾ・ミランが続くというのも好ましくない…。

 SPAL相手に辛勝するもガットゥーゾ監督は辞任(解任)というのが現状のチームにとってベストなシナリオという気が個人的にはします。

 何だかんだここまでチームを指揮してくれたガットゥーゾ監督に負けて解任という結末は悲しいですしね。


 いずれにせよSPAL戦こそは勝利を収めて欲しいと思います。


Forza Milan!


最後まで読んでいただきありがとうございました。

[ 2018/12/27 19:34 ] 試合 解説 | TB(-) | CM(0)

【フロジノーネ戦】 ガットゥーゾ「責任は私にある」



 フロジノーネ対ミランの1戦は、0-0のスコアレスドローに終わりました。

 試合後、ガットゥーゾ監督は以下のように答えました。

「前半の我々は良いプレーではなかったが、後半になって改善していくつかチャンスを作り出すことが出来た。しかし、ゴールを決めることができなかったね。負けていた可能性もあったからラッキーだった。」

「チャンスを無駄にすることのない正確なプレーが必要だった。運の問題ではなく、我々の正確性のなさが問題だ。」

「私が心配しているのは自分の去就ではなくチームについてだ。選手があるべき姿でプレーしていないのだから私の責任だし、もっと改善に取り組む必要がある。」


ソース;DAZN




 失望を禁じ得ない試合でしたね…。

 果たしてこれが5位と19位の対戦なのかと。確かにシュート数やポゼッションでは大幅に上回っていたものの、フロジノーネが勝っても全くおかしくない試合に感じたのは僕だけではないはずです。
 フロジノーネは想定以上に攻めてきましたし、ピッチ上の選手たちもおそらく手ごたえを感じていたはずです。だからこそ、足の止まりかけていた後半終盤でもカウンターの場面では多くの選手が駆け上がり、それによりチャンスを作っていました。

 
 正確性、すなわちフィニッシュの精度の低さは今に始まったものではありませんし、外しても「あぁまたか…」となってしまうことも個人的に多いわけですが……終盤のイグアインのシュートが大きく枠を外れた場面は流石に堪えました…。
 敗戦の責任をイグアイン1人に押し付けるつもりは毛頭ないとはいえ、エースストライカーとしてあそこは絶対に決めるべき場面でしょう。
 動き自体はここ最近の中では良い方だと感じましたし、あそこで決勝点を挙げられれば気分や調子もグンと良くなったと思うだけに残念でした…。


 カスティジェホもまたここ最近の中では一番良かったと思いますし、もう少しでゴールというシーンも前半にいくつか見られました。
 しかし、スソのポジションを脅かすまでには至らなかったかなと。この試合では最低でも得点かアシストを1つ決めて欲しかったというのが本音です。


 最後に。この引き分けでガットゥーゾ監督もいよいよ解任かと思いきや、報道ではどうやら次節のSPAL戦までは最低でも続投するとのこと。
 良くも悪くも、現体制は気が長いですね。おそらく適切な後任選びに苦戦しているのも理由の1つでしょうが…。
 
 




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[ 2018/12/27 07:00 ] 試合 試合後インタビュー | TB(-) | CM(0)

フロジノーネ戦プレビュー



予想スタメン

 『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によるフロジノーネ戦の予想スタメンは以下の通りです。

システム;4-3-3

GK;ドンナルンマ

DF;カラブリア ムサッキオ ロマニョーリ リカロド

MF;ケシエ バカヨコ チャルハノール

FW;カスティジェホ イグアイン クトローネ


 まずポジティブなニュースはムサッキオが復帰を果たしそうだという点ですね。
 ここまで代役として申し分のない活躍を見せてくれたサパタですが、またいつ怪我人続出からCB不在になるかわかりません。 
 出来る限り全員にプレー可能な状態でいて欲しいですから、この復帰は大きいですね。


 一方で、スソがヴィオラ戦で負った右足の負傷により招集外という緊急事態に…。また、その影響もあってクトローネが左ウィングで起用されるかもしれないということです。

 現状の得点力不足に加え、ミランの攻撃の出来を左右するスソの欠場というのははっきり言って大ダメージです。
 攻撃のアイディア不足に拍車がかかるのはほぼ間違いないでしょう。
 代役のカスティジェホがどれだけ個で違いを作り出すことが出来るかが1つの鍵となりそうです。

 クトローネの左ウィングも不安要素の1つです。おそらく、攻撃時にはイグアインと2トップ気味になり、空けたサイドにチャルハノールやリカロドが進入するという形(実際のシステムは4-4-2)になるとは思うのですが…。
 もし恒常的に左サイドに張るなんてことになれば、活躍は難しいかもしれません。



直近成績

 直近5試合のフロジノーネの成績は2分3敗、3得点11失点。ミランは1勝3分1敗、3得点3失点となっています。
ただしフロジノーネは先週監督が交代し、新監督の下で迎えた先週末の試合ではアウェーでウディネーゼと1-1の引き分けでした。


注目記録

・今シーズンのフロジノーネの得点数は「12」、失点数は「36」。この数字はいずれもセリエAチームワースト記録。

・ミランは3試合連続ノーゴール中


試合展開・結果予想

 アウェーではありますが、ミランがボールポゼッションしてフロジノーネが深い位置でブロックを敷いて守る(システムは5-3-2ないし5-4-1)といった時間帯は間違いなく長いと思います。

 ミランとしては、そうした時に如何に相手守備網を突破するかが重要です。
 組織的な崩しは期待できないため、スソの代役であるカスティジェホによる積極的なドリブル突破や、チャルハノールのセットプレーといった個の力が特に要求されるでしょうね。

 
 最近でいえばボローニャ戦の試合展開に近くなるかなという気がしますが、あの試合のようにノーゴールで終わる事態は絶対に避けなければなりません。

 守備に関してはそこまで心配していませんが、相手のロングボールによるビルドアップ、そしてクロスに対する警戒はしっかりすべきでしょう。


 さて、結果予想ですが何だかんだこの試合はミランが勝利するのではないかなと思います(正直次節のSPAL戦は危ういと思いますが)。
 攻めあぐねつつも何とか1点をもぎ取り、その後点を奪うために前に出てきた相手からボールを奪い、カウンターの流れで2点目を奪う…という風にして0-2勝利を予想します。少し楽観的過ぎますかね(笑)


Forza Milan!



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[ 2018/12/26 15:00 ] 試合 プレビュー | TB(-) | CM(0)

フィオレンティーナ戦、各選手の採点と個人的寸評



『ガゼッタ・デッロ・スポルト』による、ミラン対フィオレンティーナにおける各選手の採点は以下の通りです。



ドンナルンマ 5.5

アバーテ 6

サパタ 6

ロマニョーリ 6

リカロド 6.5

カラブリア 5.5

マウリ 6

チャルハノール 5

スソ 5.5

イグアイン 4.5

カスティジェホ 4.5

クトローネ 5

ラクサール 5

コンティ ―

ガットゥーゾ 5


 MOTMはリカロド、FOTMはイグアインとなりました。


以下、個人的に印象に残った選手について少し書かせていただきます。


リカロド

 ビルドアップ時にボールを失わないキープ力、対面のキエーザを抑える守備力、相手ゴールを脅かす強烈なミドルシュートなど、ミランのMOTM選出も納得のパフォーマンスだったと思います。
 シーズン序盤から継続的に好プレーを見せてくれている数少ない選手ですね。


マウリ

 今シーズン2試合の先発でしたが、自身の持ち味であるボールホルダーへの素早い寄せからのボール奪取は何度か見られました。

 もう少し攻撃面で貢献できると良いのですが、この試合では安定したパフォーマンスだったと思います。


カスティジェホ

 大きな期待を寄せられていたと思うのですが、この試合では完全に沈黙してしまいました。
 明確な攻めの形が見られない今のチーム状況や、対面の相手がミレンコビッチという新進気鋭の有望選手だったなど同情すべき点はありますが、もう少し個人で仕掛けて打開するなどの積極性を見せてほしかったというのが本音です。

 現時点ではスペースの空いてくる後半途中での起用がベターかなという印象です。


コンティ

 この極めて難しいチーム状況の中ではありましたが、1年以上の離脱を経て遂にコンティが復帰を果たしました。

 ベストコンディションに戻るにはまだまだ時間がかかるでしょうが、まずは復帰できて本当に良かったです。

 シーズン終盤からは主力としての活躍に期待したいですね。




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[ 2018/12/25 20:00 ] 試合 | TB(-) | CM(2)