【セリエA22節】 ローマ対ミラン 【マッチレポート】

スタメン

ローマミラン1

 どこを見てもローマのフォーメーション表記が4-2-3-1のためそれに従いましたが、ザニオーロ左インサイドハーフ、デ・ロッシアンカーの4-3-3の方が実際に近いと思います。



前半

ローマの攻撃とミランの守備


 両チームともにハイプレスは控えめのミドルブロックが基本戦術。ミランはいつものことですが、ローマは数日前のカップ戦での大敗(1-7)が響いたのか、普段よりもローリスクな守り方だったかなという印象です。


 ローマの攻撃についてはデ・ロッシが中心。彼に対するミランの対応が緩慢だったこともあり比較的自由にパスを受け、そこから縦パスをズバズバと通していました。
怪我明けとは思えぬパフォーマンスでしたね。凄すぎる(笑)

 崩しの局面においては、相手SBを引き付けその裏のスペースへパスを出したり、アンカーの脇のスペースに入り込んだザニオーロやフロレンツィがパスを引き出したり、右ウィングのシックがダイアゴナル(斜め)にエリア内に走りこんできたりと多彩な攻めを披露。

 ミランも4-5-1で引いて守ってスペースを消していたためフィニッシュの場面ではなかなか自由にはさせなかったものの、何度かザニオーロやシックに決定機を作られましたね(ドンナルンマのおかげで事なきを得ましたが)。



ミランの攻撃とローマの守備

 ミランの攻撃はいつも通りスソやバカヨコの単騎特攻からマーカーを剥がし、そこからチャンスを作ろうというもの。
 しかし、ローマクラスが相手では得意の個での仕掛けも上手くいかず、ボールを奪われてカウンターに繋げられるシーンが散見されました。

 ローマの守備は4-5-1(4-1-4-1)のミドルブロックで中央を封鎖し、ハーフウェイライン近くのサイドにボールが渡った瞬間にプレスを開始する形が基本。

 基本的に中央を固められたらミランはほぼ何もできませんし、妥当な守備戦術だと思いましたね。


 しかし26分、敵陣深くで強引にボールを奪ったパケタがそのままクロスを上げると、巧みな駆け引きで相手DFを手玉にとったピョンテクが見事に合わせてミランが先制しました。

 ワンチャンスをものにしたピョンテクは素晴らしすぎますし、パケタのガッツと判断も最高でした。

bandicam 2019-02-05 11-20-16-854

 ちなみに、この試合におけるピョンテクのボールタッチ場所を図示した画像がこちら(左攻め。Whoscoredより)。これによると、ピョンテクが相手エリア内でボールに触れたのはわずか2回です。たった2回で1ゴールを奪ったわけですから凄すぎます(笑)



 こうして前半は0-1、ミランのリードで終了。



後半

戦術―選手のミスマッチ


 後半開始早々の46分、サイド深くでクロスを上げられ、その流れからザニオーロに決められて早くもローマが同点に追いつきました。

 その後はローマの一方的な攻め。ザニオーロが左に流れる場面が増え、前半同様ミラン側右サイドを徹底的に崩していきます。

 ミランはピョンテクを残して9人が引いて守り、(おそらく)ロングカウンターを狙っていたのでしょうが案の定ほとんど機能せず、完全に押し込まれます。

 ロングカウンターを機能させるには出来れば2人は前線に残るべきですし(1人ならイブラヒモビッチのような最高クラスの収め所が必要)、他にもスピードとスプリント能力と突破力に優れた選手が要求されます。

 それじゃあミランはというと、この試合の両ウィングはスソとチャルハノールですからね。スソは長距離のダッシュを苦手としていますし、チャルハノールは(個人での)突破力が低い。おまけに2人ともスピードが速いわけでもなしというわけで、この2人ではどう考えても上手く機能するはずありません(チャルハノールは走れるので、スソではなく突破力もあり走れるウィンガーが相方なら機能する可能性は十分にあります)。

 2人ともこの試合では低パフォーマンスだったとしてメディア等に酷評されていますが、正直なところ戦術と合っていないので気の毒だなと感じてしまいました(2人のパフォーマンスも低かったのは事実ですが)。

 ロングカウンターをやるならスソよりもカスティジェホ、ボリーニの方がまだ適性がありますし、どうしてもスソを起用したいなら可変システムを採用し、守備時は4-4-2にしてスソを前線に残らせるなどの対応が必要だったかと。スピードのあるピョンテクとテクニックのあるスソがいればカウンターもある程度は機能したでしょうしね。


 今回の戦術とメンバー選考の組み合わせははっきり言って悪いと思いますし、攻撃を半ば捨ててまで守備を重視する(しかもその守備も盤石ではなく決して固くはない)というやり方を後半1-1の段階になっても続けるのはビッグクラブとしてどうなのかなと。相手はローマとは言え、メンバーの質は決して劣っているわけではないのですからね。



後半中盤~終盤の攻防

 ローマ優勢の状況は変わらずも、パスミスが目立ち始めてオープンな展開に。

 ミランはパケタが前線に張るシーンが目立ち、ピョンテクと2トップに近い形を形成するシーンが散見されました。
 この試合で最も得点の匂いを感じるのがこの2人のコンビプレーでしたし、この試合に関してはこれで良かったと思います。

 ローマはいくつか決定機を迎えるものの、ドンナルンマのスーパーセーブとポストに嫌われゴールならず。

 対するミランもPKを貰ってもおかしくないシーンを作り出しましたが認められず。それ以外は決定機をほとんど作れず。


 試合は1-1で終了しました。



まとめ

 ローマは今季のCL圏争いの最大のライバルですし、何としても勝っておきたかったというのが全ミラニスタの本音でしょう。
 しかし、内容を踏まえれば望外の結果といって良いのではないでしょうか。

 僕がロマニスタであれば相当悔しかったと思います(笑)


 
 戦術面に関しては相変わらずお粗末ですが、個人に目を向ければドンナルンマが最高のパフォーマンスを継続的に見せてくれており、ピョンテク、パケタといった新加入選手も素晴らしいパフォーマンスを披露してくれています。カピターノであるロマニョーリも良いですね。

 何度も言っていますが、メンバーの質という面では4位以内に入っても全くおかしくないわけですから、後はガットゥーゾ監督のマネジメント次第です。

 そろそろミランのCL出場が本気で観たいので、本当に本当に内容面の改善をお願いしたいところです。


Forza Milan!


最後まで読んでいただきありがとうございました。


[ 2019/02/05 12:00 ] 試合 解説 | TB(-) | CM(0)

【ローマ戦】 ガットゥーゾ「ピョンテクは素晴らしかった」



 ローマ対ミランの1戦は1-1で引き分けに終わりました。

 そして試合後、ミランのガットゥーゾ監督は以下のように語りました。


「もしかしたら、今夜のローマは我々よりも勝利に値したかもしれない。彼らは多くのタレントを擁しており、難しいゲームになることはわかっていた。」

「ピョンテクは今夜も我々のために活躍してくれた。彼は速く、フィジカルがあるから相手ディフェンダーは常に彼の対応に追われてしまう。そうして他の選手のためにピッチ上にスペースを作り出してくれる。彼の動きは素晴らしかったが、今夜の我々はそういったスペースを活用することが出来なかった。」

「ペナルティ?仕方がない。レフェリーはPKではないと判断した。それ以上私から付け加えることはできないよ。」


ソース;calciomercato.com




 アウェーのローマを相手に引き分けと、結果だけを見れば悪くなかったですね。
 内容に関してはまぁいつも通りのガットゥーゾ・ミランというか…もはや見慣れた光景ですので怒る気力もありませんが、万が一ドンナルンマが離脱したらどうなるのかなーとは常々思ってしまいます。
 攻撃(カウンター)を犠牲にしてまで守備に重点を置いている割には守備が軽いという状況ですからね…。


 ピョンテクに関しては素晴らしすぎますね。1点目を生み出したDFとの巧みな駆け引きを始め、常に一瞬の隙をも見逃さないよう注意しているのがプレーの1つ1つから感じます。
 あれだけ周りからのサポートやボール出しがない中でも集中力を切らさずにプレーしてくれているのは本当に有り難いですし、今後もこの調子を維持して欲しいですね。


 
 ガットゥーゾ監督の言及したPK疑惑のシーンは間違いなくスソがコラロフに倒されたあの場面ですね。
 個人的にはVARで確認してほしかったですし、おそらくPKだったのでは?とも思いますが…まぁ過ぎたことですししょうがないかなと。

 それよりも内容面の改善を…もう何度言っているかわかりませんが(笑)


[ 2019/02/04 14:30 ] 試合 試合後インタビュー | TB(-) | CM(2)

【セリエA20節】 ジェノア対ミラン 【雑感】



はじめに

 お久しぶりです!
2週間ほど音沙汰なしで過ごしてしまい申し訳ございませんでした。

今日からまた定期的にブログをやっていきます


ということで今回は、2週間ほど前に行われたジェノア戦について気になったことを今さらながらを書いていこうかなと。

プレビュー記事だけ書いてレビュー記事を書かないのはなんか気持ち悪いですので(笑)


 とは言え随分と前のことになりますし、取りたてて書くことも少ないのでサラッといきます。



スタメンについて

ジェノアミラン1

 これがジェノア対ミランのスタメンです。

 まず気になったのが、従来のチャルハノール・パケタの左サイドの関係を崩して2人を両インサイドハーフにそれぞれ起用し、空いた左ウィングにボリーニを投入した点です。

 ケシエが出場停止だったため、チャルハノールを中盤に回すという考えは十分にアリだと思うのですが、それならチャルハノール右、パケタ左で良かったのではないかと。

 左インサイドハーフで機能していたパケタを無理に弄る必要性は感じられませんでしたし、案の定この試合ではボールロストがこれまで以上に目立っていたかと記憶しています。


 まぁケシエの位置にマウリを入れて、チャルハノールとパケタの位置をズラさないことが1番だったと個人的には思いますね。



ボリーニについて

 2-0で勝利を収めたこのジェノア戦、先制点を奪ってくれたのがボリーニでした。

 得点以外の大部分に関してはあまり褒められたパフォーマンスではなかったのですが、問題は彼自身というよりも使い方なのかなという印象です。

 ボリーニの長所というと、攻守に走れる献身性とシュート精度(特にワンタッチシュート)がそこそこ高い点だと思うので、クロスに対して逆サイドからエリア内に走りこむ形を継続的にやらせるのがベストかなと。逆に、足元にボールを送ってサイドで相手DFと正対させてもまるで機能しないでしょう。


 実際、スソのようにボールを足元で受け、サイドで崩しの役割を担うことの多かった前半のパフォーマンスはズタボロでしたが、2トップのような形になってエリア付近でボールを受けるようになった後半のパフォーマンスは良かったですし、点も奪ってくれましたね。


 ですから、この試合の後半のような役割なら貴重な戦力になれるかなと個人的には思います。ただし、プレーの幅が狭いのでスタメンは厳しいかなという印象ですが。



スソと守備について


 チームの勝利を決定づける2点目を奪ってくれたのがスソでした。しっかりと結果を出してくれるのは流石です。

 しかし、守備の局面においてあまりに弱点となってしまっていた点は看過できませんし、実際にミラン側右サイドを崩されて決定機に繋がったシーンは1、2度ではありませんでした。


 ゾーンディフェンスに参加させたいならちゃんと指導するべきですし、今の緩慢守備を許すならチーム全体でそれを補えるように戦術的な準備をすべきでしょう。

 例えば守備時にはシステムを4-3-3から4-4-2(CFとスソの2トップ、3MFと左ウィングで2列目を形成)に変更して守り、ボールを奪ったら即座に2トップにあてるといった形ですね。

 その方が守備も安定し、しかもスソの実力も更に引き出せそうな気がするので良いと思うんですけどね。とにかく今の曖昧な守備組織ではまたいつ失点地獄に陥るかわからない(多分バカヨコがいなくなったら詰み)ですし、出来るだけ早く改善してほしいところです。



まとめ


 勝てて良かったというだけの試合ですし、正直なところ内容面に関しては褒められたものではなかったかなと。

 こういう内容で勝つたびにメンバーの質の高さを痛感しますし、これで戦術的にも優れたチームならなぁとかれこれ半年以上考えています(笑)

 しかし、選手のモチベーション等に関わるマネジメントも監督の大事な仕事の1つだと思いますし、その点に関してはガットゥーゾ監督は申し分のない働きをしていると思います。


 4位フィニッシュの可能性はまだ何とも言えませんが、今季は他チームの状況を踏まえても千載一遇の大チャンスだと思いますし、何とか入り込んで欲しいところです。


Forza Milan!


最後まで読んでいただきありがとうございました。


[ 2019/02/04 00:52 ] 試合 解説 | TB(-) | CM(0)

ジェノア戦プレビュー



予想スタメン

 『ガゼッタ・デッロ・スポルト』による、ジェノア戦における予想スタメンは以下の通りです。



システム;4-3-3

GK;ドンナルンマ

DF;アバーテ ムサッキオ サパタ リカロド

MF;マウリ バカヨコ パケタ

FW;スソ クトローネ チャルハノール


 スソが復帰を果たした一方で、ロマニョーリ、ケシエ、カラブリアが出場停止。
 まぁしかしアバーテ、ムサッキオならそつなく代役をこなしてくれるはずです。

 マウリはやや未知数ですが、フリーランをしっかりやって守備にも精力的に貢献してくれれば今のケシエの代役としては申し分ないでしょう。

 

直近成績

ジェノア;1勝2分2敗 6得点 6失点

ミラン;2勝1分2敗 4得点 3失点




 過去5試合の直接対決は、ミランの3勝1分1敗です。相性は良い相手ですね。




試合展開・結果予想

 ミランがポゼッションする展開になるでしょう。
 ジェノアのハイプレスに対しては、前回のユヴェントス戦のように意図的なロングボールを混ぜながらビルドアップすれば、回避は比較的容易いでしょうね。

 そして崩しの局面において、相手が3バックならばWBの裏にボールを送ってCBを引き出すことでクトローネに飛び出すスペースを与える。
 4バックならばライン間にパケタやチャルハノールが積極的に侵入していく形が主な攻略法になるのではないかと。

 いずれの場合であっても「縦に速く」というプレー原則は絶対に持ち合わせるべきでしょうね。



 守備ついては、リーグ戦におけるジェノアの半分以上(25ゴール中13ゴール)のゴールを叩きだしているエースストライカーのピョンテクが出場停止ということで、クロスによる脅威はかなり和らぐと言えそうです。ミランは伝統的にクロスに弱いですからね(笑)

 しかしもう一人のキープレーヤーであるクアメは健在ですし、前回の対戦でもかなり手を焼いた非常に厄介な存在です。


 ユヴェントス戦ほど引いて守る必要はないとしても、ライン設定とボールの取り所はしっかりと決めておいてほしいですね。



 結果については、おそらく順当に(速攻サッカーで)いけばミランが勝利するでしょう。ピョンテクもいませんしね。

 懸念要素としてはミランがグダグダポゼッションに逆戻りしてしまう可能性と、ジェノアの新監督であるプランデッリが予想以上にチームをまとめてくる可能性でしょうか。


 このウィンターブレイク期間でプランデッリがどれだけチームの組織力を上げたかが未知数ですから、その程度によっては苦戦を強いられる展開になることは十分に考えられます。彼はかなりの知将ですからね。


 決して油断することなく勝利を収めて欲しいと思います。


Forza Milan!

[ 2019/01/20 12:00 ] 試合 プレビュー | TB(-) | CM(0)

【スーペルコッパ】 ユヴェントス対ミラン ~改善の兆し~


スタメン

ユヴェントスミランカップ戦スタメン


前半


ミランの攻守~待望の戦術


 ユーヴェがポゼッションメイン、ミランがカウンターメインという予想通りの展開。

 ミランの基本守備は4-5-1の形でミドルゾーンにセットしてからのゾーンプレスでしたが、インサイドハーフ(特にケシエ)がボールホルダーにチェックに行くことで4-4-1-1のようになる形も観られました。

ユヴェントスミラン 3

―ケシエが前に飛び出してプレスをかける(映像引用元;Dazn)


 酷いとき(大抵ですが)のミランは両インサイドハーフがプレスのために不用意に飛び出すことがあり、それにより空いたスペースを使われて突破されるというのが恒例でしたが、この試合では飛び出したことで生じたスペースを残りのMFでしっかり埋めていましたね。


 そして攻撃に転じた際は、素早く前線のスペースに放り込んだり、トップのクトローネにボールを当てて周囲の選手やサイドに直ぐに流したりといった縦に速い攻めをついに・ようやく・とうとう見せてくれました。

ユヴェントスミラン 1

―前半開始早々の場面。カラブリア(黄)からクトローネ(赤)へと速い縦パス



ユヴェントスミラン 2

―ボールを受けたクトローネが、フォローに入ったケシエ(緑)へとすぐにボールを渡す


 バカヨコ、ケシエ、パケタ(普段はチャルハノール)の中盤なら丁寧にボールを繋いで全体を押し上げながら攻めるより、トランジションを速くした速攻サッカーの方が機能するのは間違いないでしょう。

 実際、前回のリーグ戦でユーヴェをホームに迎えた試合と今回の試合を比較すると、シュート数(前;、今;10)も相手エリア内でのボールタッチ数(前;10、今;20)も2倍違いますからね(笑)


 時間が経つにつれて相手も対応してきたため、縦に入れるのは中々厳しくなってきましたが、意識は普段より遥かに高かったですね。



ユーヴェの攻守


 ミランの中央を固めた4-5-1ディフェンスに対し、ユーヴェはサイドからの崩しを中心に攻めました。

 相手SBの背後に流れてパスを引き出したり純粋な1対1(特にコスタ対リカロド)で勝負を仕掛けたりしてサイドを突破し、そこからクロスを入れていきますが中々決定機には繋がらず。


 ユーヴェは全試合観ているわけではないので確信はないのですが、思うにマンジュキッチの欠場は相当痛かったのではないかと。

 普段ならロナウドがサイドでクロッサーになっても、マンジュキッチが中にいるので驚異的な破壊力になるわけですが今回はいませんでしたからね。

 まぁそうはいってもコスタ、カンセロコンビを中心に、強引に中央を突破されて何度か決定機を作られたりもしましたけどね(笑)



 一方で守備については、マンツーマン気味のハイプレスをかけ、躱されたらミドルブロックというのが基本的な形。
 普段のミランならフルボッコにされたでしょうが、ミランは上記の攻め方に加えて意図的なロングボール(クトローネをターゲットにし、周辺に選手を集める。バカヨコを上げてターゲットにするなど)も多用していたので結構躱せていましたね。



 というわけで、前半は両チームともにチャンスを作り出しながら(チャンスの質も量もユーヴェが上でしたが)も得点は奪えず終了。



後半

千両役者の一発


 おおむね試合展開は前半と変わらずも、前半よりややオープンな展開に。
 ミランは2度、ロングカウンターから決定機を迎える理想的な状況が訪れましたがものにできず…。振り返ればここが勝負の分かれ目だったかなと。

 そうこうしている内に61分、ロナウドに決められてユーヴェが先制に成功しました。

 ロナウドのストライカーとしての優秀さ・勝負強さは敵ながら惚れ惚れします。本当に良い選手ですよね。



変更・退場・終了


 71分、カスティジェホ、パケタに代えてイグアイン、ボリーニを投入してシステムを4-4-2に変更。

 しかしその数分後にケシエが退場。 正直なところ4-4-2に変更した段階で厳しいと思いましたが(あのメンバーとシステムではボールをろくに運べないため)、ケシエの退場で完璧に詰みましたね…。


 その後はユーヴェがサイドチェンジを駆使して数的不利なミランの守備体系を揺さぶりつつチャンスを作っていき、ミランはカウンターからなんとかワンチャンスを作り出そうとしました。


 しかし両チームともに得点は生まれず。試合終了。




まとめ

 見応えのある好ゲーム(特に前半)だったのではないかと個人的には思います。
 内容面でもユーヴェの方が上回っていたと思いますが、ミランは今できる最大限を尽くしたのではないかと。

 機能しない4-4-2への変更も、カスティジェホの疲労(攻守に走り回っていました)と控え選手のタイプを考えれば致し方無いですしね。何よりこの試合では攻撃の指針を見つけられたのが大きい。


 今後もこの速攻サッカーを絶対に続けていくべきですし(全体的なラインはもう少し高く設定した方が良いでしょうが)、それしかCL圏獲得の方法はないと思います。

 今回のサッカーが次戦以降も継続して行われるのか、はたまた再びノロノログダグダポゼッションに戻るのか…。

 次のジェノア戦は非常に注目ですね。


Forza Milan!


最後まで読んでいただきありがとうございました。


[ 2019/01/18 14:00 ] 試合 解説 | TB(-) | CM(0)

【ユヴェントス戦】 ガットゥーゾ試合後インタビュー


日本時間深夜から早朝にかけて行われたスーペルコッパは1-0でユヴェントスが勝利をおさめました。

そして、試合後にガットゥーゾ監督は以下のように答えました。


「チームを称賛しなければならない。偉大な対戦相手に対して激しい戦いをしてくれたからね。」

「ファイナルの舞台で負けるのはいつだって悔しい。判断を下すのは私ではないが、ケシエの退場は妥当だと思う。」

「イグアインは昨夜高熱を出した。長い時間プレーできないから代わりにフレッシュな選手を先発で起用したんだ。」


ソース;Rai sport




負けはしたものの、想定以上に面白い試合だったと個人的には思いますね。

前回の記事でも書きましたが、やって欲しかった「中途半端なハイプレスをせずに引いて守って(ロング)カウンター」を忠実にこなしてくれましたし、実際にゴールまであと一歩の所まで迫りました(クトローネのバー直撃シュートが最たる例)。

攻守に重要な存在であったカスティジェホがガス欠を起こし始めてから一気に劣勢となりましたし、なんとかその時までに点を奪いたかったところでしたね(詳しくは後のマッチレポート記事にて)。



そして何よりこの試合では、ずっと希望していた縦に速いサッカーをようやくやってくれました。

選手・監督の能力的にもこれがベストですし、ポゼッション重視のサッカーより機能することはこの試合からも明らかです(もちろんポゼッションを放棄しろというわけではありません)。

今後も続けて欲しいですね。というかこれじゃないとCLはかなり厳しいかと。



イグアインについては、正直なところ代役の(優秀な)CFさえ獲ってくれれば戦力的には何の問題もないと思います(財政的にはヤバそうですが)。

チームが彼を活かせていないのは事実ですが、彼自身のパフォーマンスもずっと悪いですからね。
下がってボール受けてばかりで裏抜けしなかったり、クロスに対して棒立ちだったりは流石に個人の問題でしょう。


このまま移籍するとしたら歯がゆくはありますが、ミランはともかくイグアインにとっては良い選択だと思います。



[ 2019/01/17 08:30 ] 試合 試合後インタビュー | TB(-) | CM(2)

ユヴェントス戦プレビュー 【スーペルコッパ】



予想スタメン




システム;4-3-1-2

GK;ドンナルンマ

DF;カラブリア サパタ ロマニョーリ リカロド

MF;ケシエ バカヨコ チャルハノール、パケタ(トップ下)

FW;クトローネ イグアイン


今回の予想スタメンは普段とはソース元が違いますし、直前予想でもないので外れる可能性は高いと思うのですが…色々と興味深いですね。


 まずシステムが4-3-1-2であるという点。前回対戦したサンプドリアのそれに触発されたのか知りませんが、これが本当ならかなりの奇策です。

ただし、機能させるには最低でも2トップどちらかをカスティジェホに代える必要はありそうです(この2トップだとサイドに流れられないため)。

 それとできればパケタとチャルハノールの位置を変えたいところですが、守備面を考えればこれでも良いかなと。多分この2人は流動的にポジションを入れ替えるでしょうしね。



  ところで、4-3-1-2は機能させるのが非常に難しいシステムですし、機能しないこのシステムは攻守ともに本当に悲惨なものになります(その分ハマればかなり強力ですが)。

 ガットゥーゾ監督がこのシステムを扱えるとは残念ながら思えませんし、止めた方が賢明でしょうね。いつも通りの4-3-3の方が無難でしょう。



もう1つ注目ポイントを挙げるとすれば、やはりイグアインでしょうね。
ユーヴェ相手にそう何度もチャンスを作れるはずもないでしょうから、限られた決定機をものにすることが勝利のためには必要です。

 移籍が決まったためそもそも出場しないのではないかなんていう報道もありますが、出場するならば集中力を切らさずにプレーしてほしいと思います。



直近5試合の成績

ユヴェントス;4勝1分0敗 8得点 3失点

ミラン;2勝2分1敗 5得点 2失点




ちなみに直接対決の成績ではミランは過去5戦全敗です…。



試合展開・結果予想


十中八九ユーヴェがポゼッションしてミランがカウンターから好機を窺う展開になるでしょうね。

 ただしユーヴェに勝つには組織的かつ徹底的なハイプレスからのショートカウンターというガチンコ勝負に賭けるしかないと個人的には思いますし、今のミランのスカスカのブロック守備ではディバラやベンタンクールなどに好き放題されるだけな気がしますが…。


 まぁとにかく一番やってはいけないのが中途半端なハイプレスですね。前回のサンプドリア戦のようなプレーをしたら確実にフルボッコでしょう。

 それをやる位ならガッチガチに引いて守りつつ、ロングカウンターやセットプレーでの1発に賭ける方がまだ可能性はありそうです。



 結果予想ですが、順当にいけばユーヴェの勝利(スコアは2-0辺り)でしょうね。
 ただし、ミランが組織的な超ハイプレッシングからのカウンターを見せたり4-3-1-2が奇跡的にハマったりなどすればサプライズを起こすこともできるかもしれません。

 サッカーに絶対はないですからね。ドンナルンマのスーパーセーブ連発で凌ぎつつ、ここまで絶不調のCKから点を取ってウノゼロ勝利なんて可能性もゼロではないですし。


 予想はユーヴェ勝利でも希望は断然ミラン勝利ですから、全力で応援したいですね。


Forza Milan!

[ 2019/01/16 06:00 ] 試合 プレビュー | TB(-) | CM(0)

サンプドリア戦マッチレポート ~ミランの組織的課題~ 【コッパ・イタリア ベスト16】



 今回は少し趣向を変え、この試合におけるミランの悪かった点をサンプドリアのプレーと引き比べながら列挙していきます(以下の映像引用元はいずれも『Dazn』より)。


スタメン

サンプドリアミランカップ戦スタメン


不安定なビルドアップ

 サンプドリアの守備は予想通りハイプレスからのリトリート。
 ハイプレス時は前線のトップ下+2トップの計3人でミランの2CB+アンカーをマークし、サイドのSBへとボールを誘導。その後、そのSBからボールを受ける選手(主にWG)にもマンツーマンで対処するという形。

 こういった守備に対するミランの明確な対応策はついぞ見られず。両インサイドハーフであるパケタとケシエが行方不明になることが多く(特にケシエ)、SBからのパスコースが実質WG1人のため尽くそこを狙われる時間帯が多々ありました。


サンプドリアミラン ビルドアップ


サンプドリアミラン ビルドアップ2


 このシーンはまさに典型ですね。サパタ(ピンク)、アバーテ(紫)、カスティジェホ(赤)と繋ぎますがマークに付かれ、ここで攻撃終了です。


 インサイドハーフを下がらせてビルドアップに絡ませたときはちゃんとプレスを躱せるシーンもあっただけに、なぜこういう形を戦術としてチームに落とし込んでいないのか不可解です。



見えない攻撃の形


 「縦に速くボールを運び、素早くフィニッシュに繋げる」というサンプドリアの攻撃におけるプレー原則は明確で、そのために「CB―SB間へのパス」や「2トップの一角がサイドに流れ、攻め上がったSBの裏へ素早くボールを蹴り込む」といった明快な攻撃戦術もしっかり用意していました。

サンプドリアミラン 攻撃


 例えばこのシーンでは、プラート(水)が左SBのリカロド(オレンジ)を引き付け、それにより空いたスペースにクアリャレッラ(青)が入り込んでボールを引き出しています。



 さて。ではミランはどうだったかというと、残念ながら僕には彼らのはっきりとした戦術はおろか、どういうサッカーをしたいのかも読み取ることはできませんでした。

 普段は「後方からボールを丁寧に繋いでビルドアップする」という戦術コンセプトがあり、そのためにじっくりと(曲がりなりにも)後方でショートパスを繋いでいたと思うのですが、この試合ではプレスをかけられたら割とあっさりロングボールを蹴り込んでいたように思われます。

 かといってそのロングボールが意図的かと言われればそうではなく、実際にボールを放り込んでは相手にボールを奪われていました。


 これまでも攻撃の形が十分だったわけでは決してないのですが、この試合ではいつも以上に狙いがよくわかりませんでしたね。



守備の拙さ


 結果的にクリーンシートで終えたこの試合ですが、守備面も相変わらず首をかしげてしまうシーンが散見されました。

 まず一番の問題は、ボールの取り所(どこでボールを奪おうとするか)が定まっていないように感じることです。

 例えば対戦相手のサンプドリアであれば、前述のようにサイドに誘導してプレスをかけて、その場でボールを奪うか又はロングボールを蹴らせてCBが回収するといった守りの形が存在しました。

 しかしミランにはそのような形がないように思われます。

サンプドリアミラン アンカー脇


 例えばこのシーンではハイプレスをかけるものの、ボールを奪えずにアンカーの脇のスペースを使われ軽々と突破されています(緑;バカヨコ、黄;パケタ、青;ケシエ)。

 この試合に限らずこのような場当たり的・即興的なプレーがミランには本当に多いですし、果たして試合前に各試合・対戦相手に応じた戦術指導がなされているのか疑問を覚えてしまいます。
 
 ハイプレスの拙さの他にも、2ライン間が不自然に空いていたり、ボールホルダーへの寄せが甘かったりなどの問題点も挙げられます。



まとめ

 結果的には0-2で勝利を収めることが出来たわけですが、戦術的には完敗であったというのが僕の見解です。
 おそらく試合を観戦したミラニスタの方も似た感想をお持ちではないかと思われます。


 確かに、前半終盤や後半途中からはラインの間延びしてきたサンプドリア相手に何度かチャンスを作りましたが、質・量ともに十分ではありませんでした。

 無失点の理由はレイナの卓越したパフォーマンスがあったからですし、得点はクトローネの常人離れした決定力のおかげですしね(アシストした2人も素晴らしかったですが)。


 普段は「勝った試合にはあまり文句は言わない」というのが個人的なスタンスなのですが、ウィンターブレイク明けということもあり改善を大いに期待していた試合だったにも関わらずこの出来でしたから、少し不満を吐露させていただきました。

 果たしてこのチーム状況でリーグ後半戦に臨み、4位フィニッシュを果たすことができるのでしょうか・・・?

 縦に速いサッカーをやれば十分に輝けるメンバーは揃っているだけに、なぜそれをやらないのか理解に苦しみます。



最後まで読んでいただきありがとうございました。


[ 2019/01/14 11:45 ] 試合 解説 | TB(-) | CM(0)

【サンプドリア戦】 ガットゥーゾ「簡単な試合ではなかった」



 コッパ・イタリアベスト16、サンプドリア対ミランの1戦は延長の末0-2でミランが勝利しました。

 試合後、ガットゥーゾ監督は以下のように答えました。

「今日の選手たちはよくやっていた。サンプドリアが偉大なチームであり、簡単な試合にならないことは分かっていた。クトローネとコンティはチームにクオリティをもたらしてくれたね。」

「パケタのプレーは気に入ったよ。特に後半だ。ピッチ上で良く動いていたね。満足している」

「今日のイグアインはアクティブだった。点は取れなかったけど最善を尽くしていたね。いつも言っていることだが、決断を下すのは選手だ。彼は現時点ではミランの選手だし、その状況に我々は満足している。ただ将来は何が起こるかわからない。様子を見よう。私はゴンサロをよく理解しているし、関係はとてもフランクだ。」


ソース;calciomercato.com





 攻守ともに選手任せのいつも通りのサッカーでしたが、終わってみれば0-2の勝利。
 サンプドリアの決定力の低さと守護神レイナのセーブ、クトローネの決定力に救われた試合でしたね。



 パケタは可もなく不可もなくといった印象でしたが、言い方を変えればそつなくこなしていたということかなと。
 ブラジルからイタリアのチームへと移籍し、チーム練習に合流して間もなくの試合でスタメン出場して及第点の出来というのは素晴らしいことだと思います。

  前半に一度イグアイン、チャルハノールとワンタッチ・ツータッチでパス交換してボールを敵陣深くまで運ぶシーンがありましたが、あのように周囲との連携で活きるタイプであるというのは間違いなさそうですし、相互理解が深まるであろう今後には大いに期待できそうですね。



 イグアインに関しては……何というか、今回のようにボールを運ばせる役割ならば彼である意味がないというか、非常に勿体ない使われ方をしているなーと思います。
 正直なところ、今のチームなら積極的に裏抜けして相手DFラインを押し下げてくれるクトローネを起用した方が機能するでしょうね。

 ガットゥーゾ監督の発言からして、イグアインが移籍する可能性は低くはなさそうです。
 
彼のような優秀な選手の能力を活かせず手放してしまうというのは非常に歯がゆいわけですが、いずれにせよ去就は早く決まって欲しいです。移籍の場合は代役を確保する必要がありますしね。

[ 2019/01/13 12:25 ] 試合 試合後インタビュー | TB(-) | CM(0)

サンプドリア戦プレビュー



予想スタメン

『スカイ』による、サンプドリア戦におけるミランの予想スタメンは以下の通りです。



システム;4-3-3

GK;レイナ

DF;アバーテ ムサッキオ ロマニョーリ ラクサール

MF;ケシエ バカヨコ パケタ

FW;カスティジェホ イグアイン チャルハノール


 注目ポイントは多いですが、1番は何といっても新加入選手であるパケタのスタメン(予想)でしょうね。

 サンプドリアのモチベーションやメンバーにもよりますが、組織的なDFを誇る彼らとの対戦は、イタリアサッカーを知るという面では非常に効果的だと思います。

 彼らを相手に運び役やリンクマンとしての役割をこなせるのであれば即戦力として計算できますし、チャルハノールのウィング起用もハマるでしょうしね(何度も言いますが本質的に重要なのは起用ポジションではなく起用法)。



 もう1つ注目ポイントを挙げるとすれば、ラクサールでしょうか。
 ここ最近の対戦でミランは、サンプドリアのディフェンス攻略のためにサイドチェンジを多用していました。

 その際にひと際大きな貢献を果たしていたのが左SBのリカルド・ロドリゲスです。前回のリーグ戦での対戦でも見事なロングフィードでスソの3点目をアシストしています。

 ラクサールに彼と同じ役割を任せることはできないでしょうから、彼がどういった使われ方をしてチームに貢献するのかには注目したいですね。



直近成績

サンプドリア;3勝1分1敗 11得点 6失点

ミラン;1勝3分1敗 2得点 2失点




 サンプドリアの1敗はユヴェントス戦ですし、最近はかなりの好成績を収めていることがわかります。

 失点も少なくないですがそれ以上に得点が多い。特にエースストライカーであるクアリャレッラが9試合連続ゴール中と絶好調なのが大きいですね。



試合展開・結果予想

 おそらくミランがポゼッションする展開にはなるでしょう。
 一方のサンプドリアもハイプレスからのリトリート、そして純粋かつコンパクトなゾーンディフェンスに移るという普段の戦い方を変えることはなさそうです。

 ですのでミランとしては、ビルドアップ時にボールを失わないようサイドチェンジを駆使しつつ素早く前線に繋げ、彼らが戻りきる前にフィニッシュに繋げるという形を作り出せるかが鍵になるかなという印象です。

 悪い時ののろのろポゼッションサッカーにならないことを祈ります(笑)



 結果予想についてですが、正直かなり迷いますね…。
現時点でEL権も十分狙えるサンプドリアが国内カップ戦にどれほどの労力を割くか(リーグ戦まで1週間空くのである程度主力は出してきそうな気はしますが)、そして中3日でユーヴェとのスーペルコッパを控えるミランのやる気も未知数です。

 とりあえずミランの2-1勝利と予想しておきますが、予想的中には期待しないでください(笑)


[ 2019/01/12 17:00 ] 試合 プレビュー | TB(-) | CM(0)