ミラン、ベナセルを獲得へ! ~そのプレースタイルと特徴について~


はじめに

先日浮上した、エンポリ所属のベナセルに対しミランが興味を示しているという噂。
その後急ピッチで話が進んでいき、遂に合意報道にまで至りました!



報道によって多少のズレはあるものの、こちらのソースによれば移籍金は1600万ユーロ+100万ユーロのボーナス。そして当のベナセルとは5年契約を結んだとのこと。


これは本当に本当に嬉しいニュースです。もう最高です。
前から是非ともミランに来て欲しい選手でしたし、フィオレンティーナがヴェレトゥの後釜として獲るかもなんて噂を知った時は「いやミランがベナセル獲れよ!」なんて思ったものですが・・・。

僕の切実な思いが通じましたかね(笑)


今回はそんなベナセルについて少し書こうかなと。おそらく彼について知らない人も少なくないと思うので。
とは言え僕も今季のエンポリ(ベナセル)は7~8試合ほどしか観られていないので、あくまで参考程度に捉えていただけると幸いです。



ベナセルとは何者か~プレースタイルと特徴~

ベナセルは21歳ながら今季のエンポリで主力としてプレー。ポジションは主にアンカーorインサイドハーフを務めていました。

そんな彼の特長は何といってもドリブルの上手さです。
相手のハイプレスに対しても、持ち前のアジリティとテクニックでスルりと躱して前を向くができます。

今季のミランで言えばバカヨコもかなりのプレス耐性を誇っていましたが、彼は圧倒的なフィジカルで強引に相手を剥がしていくのでタイプが違いますね。


また、当ブログで度々参照させてもらっている『Whoscored』によりますと、ベナセルのドリブル成功率は77.6%でセリエAナンバーワンとのこと。



データからも彼のドリブルの上手さが読み取れますね。



次に。縦パスへの意識の高さとその精度も彼の魅力の一つですね。
上記の通り彼はボールを受け、前を向くのが上手いですし、それにエンポリではシステム的に縦へのパスコースが多かった(序盤は4-3-1-2、中盤以降は3-1-4-2がメイン)こともあって、時折ハッとするような鋭いパスを狭いスペースへと通すことができます。


それとロングボールですね。今季のエンポリは基本的にリトリートからの縦に速く攻めるカウンターがメインでしたので、ボール奪取後はベナセルが起点となって縦へと素早くスルーパスを出したり、ロングボールで一気に飛ばしたりといった場面も多々ありました。



最後に守備について。彼は175センチと小柄であり、もちろんバカヨコほどのボール奪取能力はありませんが、僕の観る限り体を張ってボールを奪いに行くシーンも結構あったんですよね。
少なくともサボるタイプには見えませんでしたし、守備に関してもさほど心配する必要はないかなと。



まとめ

「現時点で」ミランの絶対的主力となれるかは微妙なところではあるのですが、彼の非凡なセンスは明白であり、この補強策は絶対に間違っていなかったと主張します。

今のミランに超一流の完成品を獲得する力はないわけで、それなら超一流になり得る逸材を獲得して育て上げるしかありませんからね。

ベナセルにはその素質があると思いますし、タイプ的にもジャンパオロの望む選手ですから好都合でしょう。


数年後に振り返ってみたとき、最高の補強だったと感じる可能性も十分にあると思います。

正式発表を楽しみに待ちましょう!


最後まで読んでいただきありがとうございました。


 
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[ 2019/07/05 16:05 ] 考察 選手 | TB(-) | CM(8)

スソ、カスティジェホ、ボリーニは新境地を拓けるか


今季、WGで起用されることの多かったスソ、カスティジェホ、ボリーニ。

しかし、来季の新監督であるジャンパオロは4-3-1-2の使い手であり、ミランでも9割方このシステムを採用すると思われます。


したがって得意のポジションがなくなる上記の3者は、果たしてどうなるのか/どうするべきなのか。

前回の記事にて同様の質問をいただいたこともあり、今回はこれについての私見を述べさせていただきたいと思います。



まず、放出という選択肢。

これが最も現実的であり、かつベストに近いベターな選択であるというのが個人的な見解です。


3者ともに現時点ではジャンパオロの4312にそこまでフィットするとは考えられず、また多額の資金を捻出する必要性に迫られているミランからすれば、構想外となりかねない選手については積極的に換金するべきかなと。



ですがこれだけだと回答として味気ない(笑)

それに、上記の予想はあくまで「昨季までのパフォーマンス」を前提としたものであり、ジャンパオロの下で覚醒してチームスタイルにフィットする可能性というものも存在します。

そこで次は、3者がどのようなプレースタイルの変化を見せればチームにフィットしそうなのか。それについての私見を述べていきます。



スソ

まずスソについてですが、(ジャンパオロ戦術の下で)起用できそうなポジションはトップ下と2トップの右。


しかし前者に関しては、まず限りなく厳しいと個人的には思います。

このポジションで求められる資質は、ポゼッションに際しては流動的な動き、後方からボールを引き出すポジショニングの上手さ、ボールキープ力など。

(ロング)カウンターに際しては運動量(スプリント)、スピード、ドリブル、パスなど。

守備の際も積極的な貢献が求められ、基本的には相手アンカーに対するマークに加え、サイドにボールを誘導した後はホルダーに対する囲い込みに参加するなどのタスクが求められます。


これらの多くは「今の」スソの欠点として挙げられるものであり、このポジション・役割への適応のためにはクリアすべき課題が多すぎるかなと。

それに、彼の最大の武器は何といってもファイナルサードでのチャンスメイク力、中でもサイドでボールを受けてからのカットインorクロスだと思いますから、それができる回数の減るトップ下が良いとも思えません。



一方2トップの右ですが、こちらの方がまだ適応の可能性はあるかなと。
サイドに流れ得意の形に持っていくのもトップ下よりは容易ですし、ファイナルサードでボールを持てる頻度も増えます。

また守備に関しても、タスクは主にCBへプレスをかけボールをサイドに誘導することですし、リトリートの際も戻る距離が短くトップ下よりは負担が少ないですしね。



問題としては、密集した中央エリアで効果的なプレーができるか怪しいのと、2トップと言いつつサイドに常駐してしまい、結果として変則4-3-3(左ウィングが中央寄り)のようになってしまうんじゃないかという点かな、と。

そもそもクトローネやアンドレ・シウバを差し置いて起用するとも思えませんしね。



最後に。どちらのポジションにせよ、スソのファイナルサードでのチャンスメイク力は凄まじいものがありますし、それ故にポジション・役割に十分適応していないのに独力で得点・アシストを残すという事態が起こり得ますが・・・それは避けたいですね。



カスティジェホ

スソだけでかなりの文量になってしまったので、少し飛ばします(笑)

カスティジェホもスソと同様トップ下と2トップの右が起用可能(の見込みがある)ポジションでしょうか。

しかしスソよりも運動量、スピード、守備の貢献があるためトップ下の適性は比較的ありそうかなと。


ビジャレアル時代の好プレー集を観ると、カウンターの局面で中央から良いスルーパスを通したりもしていますし、少なくとも(ロング)カウンターでは彼の持ち味が出そうです。


一方で狭い局面でのプレーですとか、相手のマークをいなして前を向くプレーとかは苦手なようなので2トップの右は厳しいかなと。裏抜けも得意ではなさそうですしね。


いずれにせよ、彼はまずボールの受け方や、狭い局面におけるプレーの改善は必須だと思いますし、現時点ではどちらのポジションでも厳しいと思います。

スペースがある試合(サッスオーロ戦とかエンポリ戦とか)ではしっかり活躍していますし、ポテンシャルはあると思うので、上記の点を改善できればセリエAでも結果を残せる選手になれるのではないでしょうか。



ボリーニ

起用するとすれば2トップの一角のみでしょうね。

前にも書きましたが、彼は元々は動き出しに優れた裏抜けタイプのストライカーでしたから、そうした動きを思い出せば優秀な控えにはなれるのではないかと。


SBとかは厳しいでしょうね。



まとめ

以上ここまで私見を述べさせていただきましたが、やっぱり3人とも適応は難しいかなーとは思います。

まぁ残留するとしたらもちろん応援しますし、ジャンパオロが素晴らしい手腕を発揮してフィットさせる可能性もなきにしもあらずですから、ひとまずは静観ですね。


長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。


 
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[ 2019/06/21 19:30 ] 考察 選手 | TB(-) | CM(6)

ジャンパオロ・ミランのスタメンはどうなる?【予想】


数多く挙げられていたミランの新監督候補もいよいよ絞られ、最後に残ったのはシモーネorジャンパオロの2択のようですね。

ドナドーニなんて名前が出た時は眩暈がしましたが、この2人であればどちらでも文句ありませんし本当に良かったです。


そんな今回は、有力候補の1人であるジャンパオロがもしもミランに就任した場合のミランの予想スタメン、及び補強必須ポジションについての個人的見解を書いていこうかなと。

本当は昨日の記事にまとめて収めたかったのですが、文量が多かったので分けました(笑)


まず、下図が僕の考える予想スタメンです。

ミラン4-3-1-2


※「?」と示している部分が補強希望ポジション、「()」が代替選手です。
※戦術はサンプドリア時代と同様のものを想定



続いて、それぞれのポジションを詳しく見ていきます。


GK

ドンナルンマが残留を果たしてくれた場合、このポジションは間違いなく不動。

ただ、ビルドアップ時にはCB2人と積極的にボールに絡んでいくことが求められるため、彼の足元の技術の低さは懸念要素となります。

まぁそうは言ってもそれを補って余りあるセービング能力がありますし、このポジションに議論の余地はないでしょう。

今季と違い、各選手のポジショニングがちゃんと整理されれば改善する可能性も十分にありますしね。



CB

ここも不動かなーと。カルダーラは相変わらず離脱中ですし、未知数ですしね。

基本はハイラインを維持する戦術のため、足の遅い選手はアウト。そしてビルドアップ時はアンカーがあまり降りて来ないため、ビルドアップ能力の低い選手もアウト。

出来ればムサッキオの代わりにより信頼できる選手(足が速く、ハードマークできる人)を1人置きたいところですが、他に補強ポジションがあるためおそらく補強はないでしょう(あるとしてもバックアッパー)。



SB

予想の難しいポジションです。

まず右ですが、守備、ビルドアップ面を考えるとカラブリアでしょう。
時折ポジショニングに怪しさが見られるものの、ボール奪取能力は結構高い(確かタックル成功数のスタッツが良い)ので、ジャンパオロの厳格なポジショニング指導で覚醒する気配はあります。

攻撃面を考えるとコンティですけど、今季の守備の酷さを見るにとてもじゃないですがSB(それも4-3-1-2)では起用できません。
コンディションを戻し、判断も含めた守備力を上げてくれればスタメン奪取のチャンスは十分にありますけどね。全盛期の攻撃力は凄まじいですしね。


左は走力という点でラクサールが若干リードしている気もしますが、ビルドアップ時に詰まった際にSBが下がる役割を持つため、リカロドが来季もスタメンで使われる気も・・・。


両サイド共に状況に応じて使い分けることになるかもしれないですね。



アンカー

ここは即戦力を補強して欲しいポジションです。
求められるのは、「ボールを引き出すのが上手く、テンポよくパスを捌け、運動量があり、守備にも一定以上の貢献を果たせる」選手。

理想を言えば現アーセナルのトレイラのような選手。万が一彼が来たら歓喜の雄叫びを上げますが、まぁないでしょう(笑)


(即戦力の)補強がない場合の代替案はビリアになりますが、彼も今季は復帰明け以降のパフォーマンスが悪く、そのため主力として考えるのはかなり危険です。
サブとしては申し分ないですけどね。



インサイドハーフ

左はチャルハノールで不動、右はケシエ(代役がいないため)が不動。
豊富な運動量という必要最低限の条件はどちらも満たしており、加えてチャルハノールは流動的に動けるしパスもシンプルに捌けるということで、ジャンパオロのサッカーにはおそらく完璧にフィットするでしょう。

ケシエもポテンシャル的には申し分ないものを持っているため期待できますが、今季のプレーぶりを見るに正直不動の選手として扱うのは危険だと思います。


それに量的に足りないポジションでもあるため、誰かしら補強はして欲しですね。



トップ下

パケタで不動。

ほぼ間違いなくジャンパオロ・ミランの核となる選手だと思います。
流動的に動いてパスを引き出し、パスを散らし、ドリブルで持ち運び、スペースを作り出し、果てはラストパスを送ったり自らがエリア内に侵入してゴールを決めたりと、その役割は多岐にわたるでしょうね。



トップ

一枠はピョンテクが不動。

もう一枠ですが、これが非常に難しい・・・。
おそらく求められるのは「運動量豊富で、スペースメイクが上手く(中盤の選手が飛び出すスペースを作りたいため)、ドリブルで運べる(カウンターの際に必須になる)」と言ったような選手になるわけで、正直クトローネだとピョンテクと役割が被っていて使いづらいと思うんですよね。

今季のミランのようにサイドからクロスを放り込むだけの戦術ならこの2トップでも良いのですが、ジャンパオロの下ではそういうわけにはいかないでしょうしね。


と言うわけでできれば補強して欲しいわけですが、そうなるとクトローネ代理人が間違いなく黙っていないというジレンマ・・・。
僕個人としてもクトローネには残って欲しいわけですが、スーパーサブとして残ってくれなんていうのは都合の良い話ですしね。


補強費も大してないのでおそらくピョンテク―クトローネのコンビになりそうですが、正直かなりの懸念要素ではあります。

まぁジャンパオロがクトローネを覚醒させてくれることに期待ですかね。



まとめ

本当に今さらな話で恐縮ですが、そもそも新監督がジャンパオロになるとも決まってないこの段階で書くお題ではありませんでしたね。しかも結構な長文(笑)


今夏は非常に限られた予算の中でやり繰りする必要のある非常に厳しいメルカートとなりそうですが、せめて監督の希望したポジションの補強だけは何とか遂行して欲しいと思います。

それはシモーネであろうと、ジャンパオロであろうと変わりません。


それでは今回はこの辺で。
長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。


 
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[ 2019/05/31 19:08 ] 考察 戦術 | TB(-) | CM(6)

ジャンパオロの戦術について ~サンプドリアの名将~



はじめに

ガットゥーゾ監督の退任が正式に決まったことで、否が応でも気になるのが「新監督は誰になるのか」という点です。

各メディアは様々な名を挙げていますが、中でも有力候補と目されているのがラツィオのシモーネ・インザーギ、モナコのジャルディム、サンプドリアのマルコ・ジャンパオロの3者。

まずシモーネについてですが、個人的に彼はユーヴェの監督or残留になると踏んでいますので様子見。

そしてジャルディムについてですが、僕は彼のチームについては観ていないためほとんど知りません。よって彼についてもノーコメント。良い監督という話は随所に耳にするので、悪感情は全くないですけどね。


で、ジャンパオロ

あれ、結構アリじゃない?というのが率直な感想です。

以前、新監督候補について言及した時はそれほど肯定的ではなかったんですけどね。状況が変わりましたしね。
一応当時は肯定的じゃなかった理由を述べますと

・当時はCL行きの可能性があった(→できればCL経験のある監督が良かった)

・当時はガスペリーニ、ディ・フランチェスコ就任の可能性があった(前者は完全に消滅、後者もなぜか噂が消えた上に、CLがないから個人的優先度も下がった)

・好きな監督だけに、失敗のリスクを減らせるようもう少し経験を積んだ上でミラン監督になって欲しかった




他にもいろいろありますが、とりあえずはこんなところです。



というわけで今回は、ジャンパオロをお薦めする理由とか、ジャンパオロの戦術について語ります。

導入が強引すぎますが、許してください(笑)



ジャンパオロを推す理由


ウイングを獲る必要がなくなる

ミランの補強必須ポジションとして挙げられる左WGですが、ジャンパオロの使用戦術は99パーセントの確率で4-3-1-2のため、彼が来るなら獲得の必要がなくなります。


若手の育成が上手い

今後のミランの若手路線とマッチします。


ビッグクラブ向きの戦術スタイル

テンポの良いショートパスを基調とする主体的なサッカーを志向するため、この点においてはビッグクラブ向きの監督といえます(ビッグクラブではボールを持たされる試合・展開が増えるため)。


4-3-1-2の使い手

最近ではめっきり減った4-3-1-2を使う監督。3-5-2の流行のせいでしょうか。
彼以外に継続的に使っているのは今季だとカリアリのマラン位でしょうかね。

4-3-1-2信者の僕としてはこれだけで推す理由の一つとなります(笑)


⑤名前がカッコいい




ジャンパオロの戦術~攻撃編~

では本題である戦術の話へ。

まずは攻撃についてですが、先ほども少し述べたようにテンポ良くショートパスを繋いでいく攻撃的なスタイルです。

ゴールキックからのスタート時もショートパスが基本。ただしその際にアンカーが下がって受けに来ることは少なく、GK+2CB+(状況に応じて)SBの計3~4人ほどでパスを回している印象が強いですね。アンカーは敵のファーストプレスの背後に位置し、ビルドアップの出口としての役割を持っているのかなと。


次に、その後の崩しのフェーズですが、基本は「縦に速く」を意識しているようなので、可能ならば2トップorトップ下へ縦パスを入れての速攻がベストな形なのでしょう。

無理ならばポゼッションに移行するわけですが、その際は中盤が流動的にフリーランすることで相手マークをずらしスペースを作り出していきます。

サンプドリアミラン 攻撃
―かなりシンプルな例ですが、例えばこのシーン。右インサイドハーフのプラート(水)のサイドに流れる動きにSBのリカロド(橙)が釣られ、それにより生じた背後のスペースをクアリャレッラ(青)が突くという形


かつてのミランで例えるとすれば、アッレグリ政権一年目のミランに近いですかね。
そう言えばアッレグリとジャンパオロって共にガレオーニという人物の弟子らしいので、ある程度似通った戦術観を持っているのかもしれないですね。



最後にフィニッシュについて。
カウンターであれば中央に持ち運んでからの裏抜け主体ですが、ポゼッションだとクロスを上げてクアリャレッラがアクロバティックに合わせる形が多いですかね。
また、中盤の選手が飛び出してきてロークロスをダイレクトで合わせるという形もあります。

ただポゼッションだと、逆に中央から崩して決めるという形はそんなに多くはないかなと(要は中央を固められるのが苦手)。
まぁその辺は選手の技術レベル(クアッリャ以外)もあると思うので、ジャンパオロの責任だけではないと思いますけどね。


ちなみに、彼らの今季のリーグ戦における総得点数は「60」で、これはセリエAで5番目に多い数字です。



ジャンパオロの戦術~守備編~

続いて守備戦術についてですが、これは先日の最終節・ユヴェントス戦の試合を見ながら解説していこうかなと(キャプチャ映像元はいずれも『Dazn』より)。


まず、守備はハイラインでのゾーンプレスが基本です。

サンプドリア守備1
―形は4-3-1-2を維持。サイド(SB)にボールが渡ったところでインサイドハーフ、トップ下辺りで囲い込んでボール奪取を狙う


相手ゴールキック時にマンツーマン気味のハイプレスを仕掛けることもありますが、そういうときは大抵今季のミランのようにビルドアップが壊滅的なチームだったり、戦力的に相手が格下だったりする場合ですね(その時々の状況にもよりますが)。



そして、リトリート後の布陣も4-3-1-2を維持し、4-3ブロックでコンパクトに守ります。

サンプドリア守備2
―リトリート後も布陣を維持するサンプドリア。2トップは画面外でカウンターに備えている


4-3-1-2維持のメリットとしては、カウンターに転じた際に2人のストライカーが攻め残っているため、ロングカウンターが機能しやすいという点が挙げられます。
2トップ+トップ下の組み合わせ次第では破壊的なカウンターを仕掛けることも可能になるでしょうね。

逆にデメリットとしては、中盤を3枚で守るため中盤にスペースができやすい点ですね。
つまり彼ら相手には素早いサイドチェンジからの速攻が有効ですし、現に昨季のミランもそうした方法でサンプドリアを粉砕しました。


上記の弱点を出来る限り晒さないためには、中盤の3人には豊富な運動量献身性巧みなスペース管理が絶対に求められますし、彼らの働きは攻守において非常に重要になります(先ほどの攻撃編で触れましたが、攻撃の際もたくさん走ることが求められるため)。


ちなみにここ最近のサンプドリアは全く勝てていませんでしたが、おそらくその理由の一つは中盤の選手が勤続疲労により動きが悪く、攻守において機能しなくなったことにあるのではないでしょうか(ここ1カ月ほどサンプドリアの試合は全く観られていなかったので、完全に推測ですけどね)。

調子の良い時の彼らは非常に組織的で固い守りを見せてくれるので、個人的にはかなり好きなチームです。



おわりに

ここまで書いてきましたが、ふとミラン情報を調べたらシモーネが次期監督として有力なんて記事が・・・笑

個人的にはジャンパロの方が好みですが、まぁシモーネも素晴らしい指揮官ですからね。
おそらく安定感という観点からすればシモーネの方が間違いなくあるでしょうしね。



今回の執筆目的の一つとして、他の新監督候補(EDFとかシモーネとかジャルディムとか)に比べてジャンパオロの知名度も人気も低そうだったので、彼も良い監督なんだぜーっていうのを多くの方に知ってもらいたかったっていうのが一番です。

同じ4-3-1-2信奉者として、ジャンパオロの人気が上がることを祈るばかりです(笑)


長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。


 
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[ 2019/05/30 20:05 ] 考察 戦術 | TB(-) | CM(4)

ミラン、次節ボローニャ戦は4-3-1-2で挑む?



『Sky』によると、ミランは次のボローニャ戦でフォーメーションを4-3-1-2に変更するかもしれないらしいですね。

「そもそもフォーメーション以前の問題(ピッチ上の選手の距離間とかポジショニングとかが悪い)ではないか」というのはひとまず置いておくとして、フォーメーション変更自体はアリだと思います。


そう考える理由としてはまず、不調のスソを外せるということ。


スソは何だかんだ現チームで屈指の上手さを誇る(得点に絡める)選手ですから、どうもチーム全体が彼に(早い段階で)ボールを預ける傾向があります。


そしてそうなると彼の特性上(トランジションが遅く、足元でボールを受けたがる)、カウンターの局面においてあまり機能せず、ポゼッションに傾倒しがちになります。

それでもパス回しの上手いチームであれば辛うじて機能するでしょうが、今のミランはご覧の有様ですからね。


シーズン前半戦では上手くいかない状況でも、スソの独力でのクロスやミドルシュートでゴールに結びつけられたわけですが、今の彼ではそれも難しい。


というわけで、現状は彼を起用するメリットが小さく、逆にデメリットが大きくなってしまっているんですよね。


彼の場合はスーパーサブとしても有用だと思うので、現状はそういう形での起用の方がチームにとっては良いかなと。




次に2つ目の理由として、縦に速い攻撃がしやすいということ。

メンバー的にもポゼッションで時間をかけて崩していくというより速攻サッカーをした方が良いのは明白ですし、それがしやすい4-3-1-2は合理的だと思います。


前節のトリノ戦でクトローネは、サイドに流れてロングボールを引き出す起点作りを行っていましたが、彼がサイドに流れることでエリア内に誰もいなくなってしまうという問題を抱えていました。


2トップであればそういう状況でもピョンテクがエリア内に常駐できますから、その点の問題は解決できますし、シンプルなクロスから得点を狙うという形も作りやすくなりますね。



おわりに

ここまで4-3-1-2によって改善される(だろう)点を述べてきましたが、もちろん懸念要素も多数存在します。

今のミランが4-3(ないし4-4)のブロックで守り切れるのかとか、攻守のバランスは取れるかとか、サイドを有効に使えるかとかですね。

このフォーメーションは機能しないと攻守ともに悲惨なことになりやすいですし、場合によっては現状より更に悪化する可能性も否定はできません。


まぁそうは言ってもフォーメーション変更自体は悪くないと思いますし、これまで通りの4-3-3でいくよりは改善に期待できるかなというのが個人的見解でした。


 
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[ 2019/05/02 12:00 ] 考察 戦術 | TB(-) | CM(2)

今のミランと3バック(3-4-2-1)の親和性について



はじめに


先日のラツィオ戦にて、試合途中にシステムを3-4-2-1に変更して流れを掴んだミラン。


そしてミランが1-0で勝利を収めたこの試合後、フランチェスコ・グイドリン氏(僕の思う世界最高の戦術家であり、最も敬愛する監督。こちらの記事「フランチェスコ・グイドリンとは何者か?」にて詳述)が『Milannews.it』に対し、ミランが3-4-2-1を今後も続けていく可能性について肯定的な発言をしてくれました。


個人的にも3バックは大賛成でしたし、今のミランに最も合うフォーメーションだと思っていたのでこの発言は滅茶苦茶嬉しかったです(笑)


折角なので今回は、僕の考える今のミランのベストな布陣とその中身について詳しく掘り下げていこうかなと思います。



本題①~攻撃について~


ミラン3-4-2-1



最初に結論から言いますと、これが僕の考える現状のベストメンバーです(守備的にいく場合はロドリゲス→サパタ)。



今のミランが抱える一番の問題は、何といってもトップに君臨するピョンテクに渡る(チャンス)ボールが少なすぎることでしょう。

その原因はいくつか考えられるわけですが、1つとしてまず彼の周囲に人がいないことが挙げられます。


そこで、チャルハノールとパケタを2シャドーとして彼の両脇に配することで、こうした問題を解決しようというのがこのシステムの1つの狙いです(もちろんこれだけだと、あくまで数的な意味で解決し得るというだけに過ぎませんが)。


圧倒的な決定力、豊富な得点パターン、相手マーカーを出し抜く巧みな動き出しといった彼のストライカーとしての能力はずば抜けています。これを活かさない手はありません。


相手2ライン間でのボールの引き出しが上手く、パスの判断も良いパケタとチャルハノールの2人ならシャドーとして最適です。中でもパケタはクロスボールに合わせるのも上手いのでターゲットとしての役割にも期待できますしね。




続いてWBですが、こちらは積極的に上下動してもらってサイド攻撃の起点になると共に、クロスを上げるのが主な役割になるでしょう。

この3-4-2-1システムなら攻撃の中心は中央突破になるわけですが、もちろん相手が中を固めてくればサイドからの攻撃は有効(むしろ必須)です。


豊富な運動量でタイミングよくオーバーラップしてボールを受けたり、サイドに流れたシャドーと連携したりしてサイドを崩していくことが求められます。


この点に関しては、豊富な運動量と献身性を誇るボリーニ(ラクサール)は適任でしょうね(攻撃に関して若干の力不足感は否めませんが…)。


それにSBよりも前に出やすい分、特に右WBのコンティ(カラブリア)の攻撃性能は今まで以上に活きるでしょうね。




両ボランチに関してはケシエとバカヨコが鉄板(できればビリアがいいかなーと思いつつも、彼のコンディションやガットゥーゾ監督の前者2人への信頼感からしてこのコンビは不動)でしょう。


4-4-2とかだと彼らの両ボランチでは非常に不味いわけですが、このシステムならボランチに展開力がなくともそこまで問題ないと思いますしね(前方へのパスコースができやすいため)。



本題②~守備について~


守備については、素早くローラインでブロックを作るという形が良さそうです。

その際にやって欲しいと考えているのが、5-3-2へのシステムの変更ですね。


チャルハノールが一列下がり、パケタとピョンテクが横並びの関係を作る5-3-2(3-5-2)の形で守備ブロックを形成します。

ミラン5-3-2



これまで何度も書きましたが、ミランは守備の際にピョンテク以外が引いて守る4-5-1の形が多く、そのためロングカウンターがほとんど機能しないんですよね。


翻ってこの可変システムを採用すれば、前線にパケタとピョンテクの2人を残せます。


パケタは素晴らしいキープ力がありますし、彼とピョンテクで上手くボールを収めつつ、チャルハノールやケシエ、両WBが飛び出していくといったロングカウンターの形を作れれば非常に強力なのではないかと。



おわりに

さて。ここまで僕の妄想もとい願望を疲労させていただきました(笑)


問題はこのシステムの実現可能性についてですが、決してなくはないのかなぁと。


メンバーは違えど前節の途中から同フォーメーションは試していますし、結果も出た以上はまた同じフォーメーションで挑む可能性はありそうですよね(試合途中からでも)。

そしてメンバーについても、おそらくこのフォーメーションでいくのであれば必然的にここに行きつくはずです。多分(笑)



後は、このシステムを軸にした場合のビルドアップの仕方ですとか、各局面における動き方の基準(俗にいうプレー原則)のようなものを日々の練習でしっかりチームに落とし込み、実際の試合で実践していければCL権は固いのではないか、というのが僕の持論でした。


最後まで読んでいただきありがとうございました。


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[ 2019/04/18 18:00 ] 考察 戦術 | TB(-) | CM(2)

ミランの新エース、ピョンテクの得点力を支える能力について



ミラン移籍後5試合連続ゴール中のピョンテク。

もはやその勢いは止まる所を知らず、更なる記録更新に期待がかかります。


決して多くの得点チャンスを与えられているわけではない現状において、なぜこれほど多くの得点を彼は挙げることができるのでしょうか?


今回は彼のゴールシーンから、その理由を探っていきたいと思います(※今回引用する画像元は、いずれもYoutube『SerieA』の提供するダイジェスト映像より)



VSローマ


最初は、ローマ戦で決めたゴールについて。


ピョンテク1

サイドでパケタ(黄)がボールを奪いにかかる一方で、エリア内にいるピョンテク(赤)は自身のマーカーの位置を確認(白矢印)しつつ、エリア中央へと移動します。



ピョンテク2

パケタがボール奪取に成功。その際にピョンテクはマーカーのファシオ(20番)の真横にポジショニング。

ファシオはこの状況でボール(パケタ)とピョンテクを同時に視野に収めることができません。



ピョンテク3

パケタからのクロスに対し、ファシオの前へと飛び込むピョンテク。

ファシオの意識はボールに向いているため、横(背後)から来たピョンテクの動き出しに対処し切れず。



ピョンテク4

ファシオに競り勝ち、クロスボールをダイレクトで合わせてゴールネットを揺らしました。



上記の一連の場面の映像はコチラになります。







VSアタランタ


ピョンテク5

リカロド(緑)がアーリークロスを放つ場面。この時点でピョンテクは対面のDFの背後に位置しています。



ピョンテク6

クロス直後にピョンテクは相手の前へと入り込み、完璧なダイレクトシュートでネットを揺らしました。



上記の一連の場面の映像はコチラです。




これを見ると、実は中央へと飛び込む前に一端ファーサイドに流れるフリをしてマーカーを外に引っ張っているんですよね。

ずば抜けたシュートテクニックの高さばかりに注目が集まりますが、彼のDFとの駆け引きの巧みさも知れる素晴らしい得点でした。





VSエンポリ


ピョンテク7

敵陣でボールを奪ったカスティジェホがサイドのケシエに展開した場面。

この時点ではピョンテクはマーカーの前方(つまりマーカーにとってボールとピョンテクを同時に視野に収められる場所)に位置しています。



ピョンテク8

ケシエが裏に抜け出したチャルハノール(黄)へとパス。

ここでピョンテクはマーカーの背後へと移動を開始します。
マーカーも振り切られまいと牽制しますが彼のフィジカルを前に止めきれません。



ピョンテク9

チャルハノールが中央へグラウンダーのクロスを上げる場面ですが、この時点でピョンテクはマーカーの背後への移動を完了。



ピョンテク10

こうしてクロスボールを冷静にゴールへと流し込みました。



上記の一連の場面の映像がコチラ。







まとめ


以上3つのゴールシーンを振り返りました。


マークを外すための積極的な動き出し、それを可能にするポジショニングセンススピードフィジカル、そしてシュートのテクニック精度の高さ…。


ストライカーとして必要なあらゆる能力を高水準で備えているからこそ、彼はどんな状況でもゴールを決め続けることができるのでしょうね。


現在のミランは(ロング)カウンターの精度に課題を抱えており、また戦術の関係上ピョンテクを前線に1人孤立させている状況も少なくありません。

これらの点が改善され、ピョンテクにより多くの得点チャンスを提供できるようになれば更なる活躍を見せてくれることは必定ですし、チームとしてまた1つ上のレベルへと到達できると思います。


そして彼ならば、歴代最高クラスのストライカーであるクリスティアーノ・ロナウドをも上回って得点王を獲ることも決して不可能ではないはずです。

ミランの選手としてはイブラヒモビッチ以来となるこの個人タイトルを是非とも目指してほしいと思います。



今季はリーグ4位以上、コッパ・イタリア優勝、ピョンテク得点王の3冠を獲りましょう!(笑)


最後まで読んでいただきありがとうございました。


[ 2019/02/24 15:06 ] 考察 選手 | TB(-) | CM(2)